セキュリティ対策に「万全」はない

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2018年(平成30年)11月9日、内閣府は全国の18歳以上の男女3000人を対象に実施した「インターネット上の安全・安心に関する世論調査」の結果を公表しました。インターネット利用をめぐるトラブルへの不安が「ある」「どちらかといえばある」と答えた人は合わせて67.6%にのぼり、単純比較はできないものの、20歳以上を対象にした2015年(平成27年)の前回調査より11.2ポイントも増えました。

セキュリティ対策は万全か

どのようなことに不安があるか複数回答で聞いたところ、「個人情報が流出すること」が79.6%で最多。「詐欺などで金品などを取られること」51.7%、「子どもや家族が危険な目に遭うこと」45.2%と続き、個人情報の流出に対する強い懸念があることも明らかになりました。

安全・安心に利用するための対策については「行っている」と回答したのは53.1%ですが、33.4%が「行っているが、十分かどうかわからない」と答えました。「行っていない」は16.9%でした。
また、年齢層別に見ると、40~49歳では「行っている」81.3%に対し、「行っていない」14.8%ですが、18~29歳では「行っている」60.9%に対し、「行っていない」35.6%とばらつきがあります。

セキュリティ対策には相応のコストがかかるため、若年層ではそれが負担になっているのでしょう。スマホ代だけでなく、セキュリティ対策や機器の保守費用や買替え積立も加算して、毎月の支払い費用を見積もった方がいいでしょう。

また、どの年齢層でも「行っているが、十分かどうかわからない」という割合が多いことから、セキュリティ技術が十分に理解されていないようです。
ソフトやハードによる対策はもちろん、「国勢調査を騙る業者の傾向と対策」などで紹介したソーシャル・エンジニアリングに対しては、運用や意識の改善が求められます。

セキュリティ対策に「万全」ということはありません。また、システム環境が各自・各家庭で異なるため、「万能」な対策はありません。いま、どのようなリスクがあるのか、対策して残るリスクにどのようなものがあるのか(リスクはゼロにできません)、各自・各家庭で話し合い、学び合うようにしてください。

参考サイト

(この項おわり)
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