初代
伊予灘ものがたりは、松山駅から伊予大洲駅・八幡浜駅の間を予讃線経由で運行している観光列車である。2014年(平成26年)7月26日から運行開始した。コンセプトはレトロモダン。2021年(令和3年)12月27日、引退した。2022年(令和4年)4月2日から、2代目車両による運行がはじまった。
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2020年1月19日 伊予大洲駅 写真:こぱふぅ
車両デザインは、著名な外部デザイナに頼らず、1991年(平成3年)にJR四国に入社した愛媛県出身の松岡哲也氏に任せた。
JR四国で建築畑を歩んできた松岡氏は、「車両デザインは素人」と語るが、喫茶店の椅子のような車内座席を用意するなど、従来の鉄道の座席にこだわらない斬新な発想でデザインした。
JR四国で建築畑を歩んできた松岡氏は、「車両デザインは素人」と語るが、喫茶店の椅子のような車内座席を用意するなど、従来の鉄道の座席にこだわらない斬新な発想でデザインした。

車内ではアテンダントの温かなサービスで、ゆったりくつろぐことができる。
1号車「茜の章」は、座椅子の畳席を設けるなど、「和」のテイストが感じられる車両となっている。
1号車「茜の章」は、座椅子の畳席を設けるなど、「和」のテイストが感じられる車両となっている。

2号車「黄金の章」は、ダイニングカンターを持つモダンスタイルのインテリアとなっている。
いずれの車両にも、伊予灘の絶景を楽しむ展望シートと、食事を楽しみながら歓談できる4名用ボックスシート、2名用対面シートを設置している。
いずれの車両にも、伊予灘の絶景を楽しむ展望シートと、食事を楽しみながら歓談できる4名用ボックスシート、2名用対面シートを設置している。

座席数は50。利用には乗車区間の運賃と普通列車グリーン料金が必要。食事のサービスを受ける場合はこれに加えて食事予約券が必要であるほか、運転区間の全区間を乗車しなければならない。


車内のどの席でも伊予灘の景色を楽しめるよう、山側の座席は一段高くなっている。

事前予約制の食事の他、地ビール、オリジナルカクテル、みかんジュース、厳選コーヒー、ケーキ、日本酒などの販売を行っている。また、お菓子やグッズなどの土産もの販売もある。

事前予約制の食事の他、地ビール、オリジナルカクテル、みかんジュース、厳選コーヒー、ケーキ、日本酒などの販売を行っている。また、お菓子やグッズなどの土産もの販売もある。

2代目
3両編成となり、あらたに3号車「陽華の章」が追加された。「陽」に伊予灘ものがたりのあたたかさ、「華」は沿線の花々、「はるか」の言葉には大切な人と過ごす時間等の意味がある。

座席数は1号車27名、2号車23名、3号車8名で、2号車は海向きシートの一部にペアシートを、3号車は2名以上から8名まで利用できる貸切個室「Fiore Suite」(イタリア語で花の意)を、それぞれ導入した。

座席数は1号車27名、2号車23名、3号車8名で、2号車は海向きシートの一部にペアシートを、3号車は2名以上から8名まで利用できる貸切個室「Fiore Suite」(イタリア語で花の意)を、それぞれ導入した。

2022年8月13日 写真:こぱふぅ
伊予灘を染めてゆく夕焼け空を思わせる茜色の車両で、4名が利用できるボックスシートや、2人掛けのシート、海側の眺望を楽しめるカウンター席などが用意されている。定員27人。

食事(モーニング)は事前予約が必要だが、ケーキセットなどは乗車してからオーダーできる。飲食の持ち込みは不可。

食事(モーニング)は事前予約が必要だが、ケーキセットなどは乗車してからオーダーできる。飲食の持ち込みは不可。

2022年8月13日 写真:パパぱふぅ
パパぱふぅは、伊予灘のらぶかんブルーベリーとアイスコーヒーのセットを注文した。愛媛県は、みかんとともにブルーベリーの生産が盛ん。ブルーベリーの酸味の下には、濃厚なレアチーズケーキが隠されている。

2022年8月13日
コースター。

各座席にUSBポートを装備しておりスマホの充電ができるほか、無料Wi-Fiサービスも提供されており、2時間の乗車時間を快適に過ごせる。

各座席にUSBポートを装備しておりスマホの充電ができるほか、無料Wi-Fiサービスも提供されており、2時間の乗車時間を快適に過ごせる。

2022年8月13日
車内では記念乗車券にスタンプを押すことができる。
また、アテンダントが手持ちのカメラを使って記念写真の撮影に応じてくれる。
また、アテンダントが手持ちのカメラを使って記念写真の撮影に応じてくれる。
大州編では1号車が先頭車になるので、その眺望を楽しむこともできる。
カウンター席の突き当たりには、先頭の様子が大型画面に映し出されている。
カウンター席の突き当たりには、先頭の様子が大型画面に映し出されている。

2022年8月13日 写真:パパぱふぅ
(この項おわり)