寝台特急「はやぶさ・富士」は九州と東京を結ぶ

「富士」は一般公募で決まった
寝台特急「はやぶさ・富士」14系・24系
2007年8月2日 東京駅 写真:ままぱふぅ
寝台特急「はやぶさ」は 1958 年(昭和 33 年)デビューし、西鹿児島~東京を運行。寝台特急「[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AF%8C%E5%A3%AB_(%E5%88%97%E8%BB%8A):title=富士」は 1964 年(昭和 39 年)にデビュー、日豊線経由で西鹿児島~東京を運行していた。

2009 年(平成 21 年)3 月 14 日のダイヤ改正の際、多くのファンに惜しまれつつも廃止となった。
寝台特急「はやぶさ・富士」14系・24系
2007年8月2日 東京駅 写真:こぱふぅ
1912 年(大正元年)6 月、東京~下関駅間に、一等・二等車のみで編成された日本初の特別急行列車1 ・ 2 列車が運行開始された。これが、1929 年(昭和 4 年)に「富士」と命名された。一般公募によって決まった日本初の列車愛称である。
寝台特急「はやぶさ・富士」14系・24系
2007年8月2日 東京駅 写真:こぱふぅ
はやぶさの運行距離は 1315.0km で、2007 年(平成 19 年)8 月現在、JR運行の定期列車では最長の旅客列車である。(トワイライトエクスプレスは 1508.5km だが臨時列車扱い)
寝台特急「はやぶさ・富士」14系・24系
2007年8月2日 東京駅 写真:こぱふぅ
1999 年(平成 11 年)12 月に併結運転を行っていた「さくら・はやぶさ」のうち、長崎発着の「さくら」が廃止となったため、2005 年(平成 17 年)3 月から「はやぶさ・富士」として併結運転されるようになった。
2008 年(平成 20 年)8 月現在、はやぶさが東京~熊本、富士が東京~大分の運行となっており、東京駅で見ることができる唯一のブルートレインだったが、
寝台特急「はやぶさ・富士」14系・24系
2007年8月2日 東京駅 写真:ままぱふぅ
はやぶさ・富士の客車は、JR 九州の 14 系客車である。
かつては 24 系客車を使っていたが、富士と併結されるようになって 14 系に変更になった。
14 系客車は、サービス電源を床下のディーゼルエンジン駆動の発電機でまかなう「分散電源方式」を採用しており、1971 年(昭和 46 年)から寝台特急列車用に配備された。ところが、1972 年(昭和 47 年)に発生した北陸トンネル火災事故を契機に、火元となりうる分散電源方式は問題があるとされ、 14 系の製造を中止した。
そこで、基本構造は 14 系を踏襲しつつ、独立した電源車から客車へサービス電源を給電する「集中電源方式」を採用したのが24 系客車である。
寝台特急「はやぶさ・富士」14系・24系
2007年8月2日 東京駅 写真:ままぱふぅ
B 個室寝台「ソロ」は 1989 年(平成元年)にできたのだが、車体が古いため、寝台の短さはいかんともしがたい。天井までが高いので、朝起きたときに背伸びはできる。
寝台特急「はやぶさ・富士」14系・24系
2007年8月2日 東京駅 写真:ままぱふぅ
朝になるまで気づかなかったのだが、B 個室寝台「ソロ」には洗面台が付いている。お湯も出る。これはありがたかった。

残念ながら、2009 年(平成 21 年)春のダイヤ改訂ではやぶさ・富士は廃止される見込みだ。新幹線や飛行機、夜行バスに押され、「利用率が低い」のが廃止の最大の理由で、「車両が老朽化している」「夜間の要員確保が難しい」などの事情もあるという。
航空機を使えば熊本から東京まで約 3 時間半。一方のはやぶさは 18 時間を要する。
寝台特急「はやぶさ・富士」14系・24系
2007年8月2日 東京駅 写真:こぱふぅ
漫画家の松本零士は、18 歳の時、トランク1つで、蒸気機関車が牽引する夜行列車に乗り込み、小倉から東京まで 24 時間かかって上京したという。それが、銀河鉄道999のモチーフになっているのは有名な話である。

寝台列車が走り始めると、明るかったホームはあっという間に過ぎ去り、あとは闇ばかり。若い漫画家は、二度と故郷に帰ることはできないかもしれないという寂しさを感じたのではないだろうか。そして、東京に近づくにつれ夜は明け、新天地への夢や希望を膨らませる。
光の速度で情報が行き交うネットの世界で仕事をしている人間が言うのも変だが、時間をかけて旅することにはロマンがある。時間の重み、そして隔絶された距離というのものは、人間に良い覚悟を与えてくれると思う。
これは高速バスや新幹線では味わえない、寝台列車ならではの旅情といえる。

2014 年(平成 26 年)4 月現在、ブルートレインは「北斗星」「カシオペア」「トワイライトエクスプレス」の 3 列車のみとなった。こぱふぅと乗ることができたが、次の世代はブルートレインを見ることがないかもしれない。
熊本県多良木町は、JR 九州から「はやぶさ」で使用されていた車両 3 両を購入し、簡易宿泊施設「ブルートレインたらぎ」として 2010 年(平成 22 年)7 月 1 日に営業開始した。所在地は、くま川鉄道・多良木駅ホーム脇(熊本県球磨郡多良木町大字多良木 1534-2)。

富士は臨時列車として、その後も 20 回ほど運行されたが、ついに 2011 年(平成 23 年)11 月 23 日、最後の臨時運転を行った。
寝台特急「はやぶさ・富士」関連
(この項おわり)
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