アメリカで、個人信用情報を扱う企業が登録内容を誤り、ある男性が就業できなくなっていました。信用調査会社に登録されているあなたの個人情報は、果たして間違っていないのでしょうか。
アメリカの事例
あるアメリカの男性が、30年前に軽い窃盗罪で51日間、更正施設に入所していました。
ところが、アメリカのデータブローカーであるチョイスポイント社(※)は、刑務所に7年間服役したという誤った情報として登録していたのです。アメリカの信用調査会社や政府機関は、チョイスポイント社のようなデータブローカーに個人情報を問い合わせています。
彼はこの誤った情報のため、就職を希望していた会社の採用を見送られました。彼は、これ以前に勤めていた会社にも突然解雇されたり、複数の会社から不採用の通知があったのも、この誤った個人情報のためではないかと考えていますが、事実関係は明らかにできてきないといいます。
全米公益研究グループ協会が2004年に発表した報告書によると、信用調査書の79%に何らかの間違いが含まれている可能性があるということです。犯罪記録がこれより正確だと考えるべき理由はどこにもありません。
自筆の経歴書が、データブローカーが登録していた経歴書と合致しなかったために不採用になった人もいるといいます。
誤った情報を記録されてしまったら、それを修正・削除させる闘いも必要になります。
(※)チョイスポイント社では、2004年10月にコンピュータのデータベースから約14満5000人の個人情報を漏洩させる事件が発生。2005年3月には個人情報販売事業を打ち切ることを発表しました。また、この事件を受けて、アメリカ議会では、データ収集販売企業を規制する法律を制定しようという動きを見せています。
日本ではどうか
日本にはデータブローカーはなく、すべての個人信用調査情報は信用調査会社なるものが管理しています。
たとえば全国信用情報センター連合会には、金融業・貸金業会社が数多く登録しています。これらの有名な信用調査会社は、本人の求めに応じて個人情報を開示し、訂正にも応じています。
しかし、これらの信用調査会社で個人情報保護に関わる各種マークを取得した例はありません。全国銀行個人信用情報センターでは、プライバシーポリシーが「準備中」という有様です(2005年3月18日現在)。
また、会員の中には小さな貸金業者が多く、これらの業者の中に、探偵などに個人情報を伝えるという“データ屋”が紛れ込んでいる可能性を否定することはできません。
個人情報保護法の二面性
個人情報保護法というのは、自分の個人情報を守るためだけでなく、自分の個人情報を管理・運用し、よりよい生活を送るための法律でもあります。
たとえば、自分の健康を維持・向上するために医療機関や健診センターに個人情報を管理・運用してもらうのは法律の理念に沿っていることですし、私たち自身の利益につながります。また、自分のニーズにあった商品を提案してもらうために企業に個人情報を預けたり、ライフプランを提案してもらうために金融機関に個人情報を預けるのも同じことです。
個人情報を効果的に運用してもらうためにも、登録されている情報の正確さが問われます。
あいにく、個人情報保護法では、その情報の正確さを担保するための条文はありません。しかし、情報の開示と修正については、業者にその義務を負わせています。
したがって、自分の情報の正確さは、自分自身で管理するしかありません。
参考URL
| 2005年03月26日更新 | ||
| <<前へ | <目次> | 次へ>> |
| 戻る | 【関連ページ】 | |