Webビーコンによるアクセス情報収集

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Webビーコンは、あなたのアクセス情報を収集するための仕組みです。
Webビーコンは、本来、企業がマーケティング情報を収集するために考案されたものです。ところが、この情報を使って、あなたのPCを攻撃するアタッカーがいないとも限りません。

Webビーコンとは何か

HTMLの中で、<IMG>タグを使って、あるサイト(A)とは別のサイト(B)にある画像を表示したとします。すると、Bサイトでは、その画像にアクセスした人のIPアドレス、それに対応するリモートホスト名などを取得できます。取得できる情報は、Aサイトとまったく同じです。このとき使う画像をWebビーコンと読んでいます。
これらの情報から個人を特定することは困難ですが、いつ、どのIPアドレスからアクセスがあったか補足することはできます。

Webビーコンとそうでない画像を区別することは事実上不可能です。
公告バナーや公告メール(HTMLメール)の90%以上にはWebビーコンが仕組まれていると言われています。Webビーコンは、マーケティング上、たいへん有用なツールなのです。

掲示板やブログに埋め込まれたWebビーコン

Webビーコンは1ドット四方の小さな白い画像でも、その役割を果たします。
そこで、<IMG>タグを投稿できる掲示板やブログにWebビーコンを埋め込む人がいます。これほど小さな画像では、Webビーコンが埋め込まれているかどうか視認することは不可能です。
Webビーコンを仕込むことによって、自分の投稿に対してレスを付けた人のIPアドレスを確認することができるようになります。中には、悪意をもって、レスを付けたIPに対してバーチャル攻撃をかける人もいるようです。

プロキシでWebビーコンを避けられるか

プロキシサーバを使ってWebビーコンを回避することは可能です。
しかし、以前述べたように、安易なプロキシサーバの利用は、かえってあなたのPCを危険にさらすことになります。有効な対策としては、自分がいま利用しているIPアドレスが公開されてしまったという前提で、自宅ネットがインターネットに接続している部分(たいていはブロードバンドルータ)のセキュリティを必要十分に高めておく必要があります。
また、パーソナルファイアウォール製品(Norton 360など)のフィルタリング機能を使うことで、特定のサイトにリンクされている画像などを表示させないようにすることができます。この機能を使えば、Webビーコンに捉えられることはありません。

参考サイト

(この項おわり)
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