小坂鉄道レールパークではブルートレインに宿泊できる

2016年8月19日 撮影
旧小阪駅 - 小坂鉄道レールパーク
小坂鉄道レールパーク(秋田県鹿角郡小坂町小坂鉱山字古川20−9)は、2009年(平成21年)に廃止された小坂鉄道(小坂製錬小坂線)の線路や設備を利活用し、2014年(平成26年)6月1日にオープンしたテーマパークである。
旧小阪駅 - 小坂鉄道レールパークの大きな写真大きな写真
(1920×1276 ピクセル, 1006 Kbyte)
旧小阪駅 - 小坂鉄道レールパーク
かつての駅舎が、そのまま入場券販売所となっている。
硬券の入場券を購入すると、きちんと切符を切ってくれる。
旧小阪駅 - 小坂鉄道レールパークの大きな写真大きな写真
(1920×1267 ピクセル, 948 Kbyte)
旧小阪駅 - 小坂鉄道レールパーク
ディーゼル機関車、ラッセル車は展示するだけではなく実際に運転体験ができる。ディーゼル機関車を運転できるのは、日本国内の常設展示施設としては小坂鉄道レールパークだけである。
旧小阪駅 - 小坂鉄道レールパークの大きな写真大きな写真
(1920×1280 ピクセル, 1107 Kbyte)
DD131形ディーゼル機関車 - 小坂鉄道レールパーク
DD131形ディーゼル機関車は、鉱山鉄道としての輸送力の増強を目的として、1967年(昭和42年)11月、同和鉱業株式会社の発注により新造されたものである。
DD131形ディーゼル機関車 - 小坂鉄道レールパークの大きな写真大きな写真
(2560×1707 ピクセル, 1813 Kbyte)
DD131形ディーゼル機関車 - 小坂鉄道レールパーク
国鉄DD13形式とほぼ同型だが、DD13が入換え運転用に運転台が横向き1カ所であるのに対して、小坂鉄道のDD130形式は本線で運転されるため正面向きの運転台が前後に設けられている。また、硫酸を積んだタンク車など多くの貨車を引き急勾配を上る必要があることから重連総括制御機能を備えている。
DD131形ディーゼル機関車 - 小坂鉄道レールパークの大きな写真大きな写真
(1920×1280 ピクセル, 911 Kbyte)
DD131形ディーゼル機関車 - 小坂鉄道レールパーク
DD131形は、ディーゼル機関車運転体験の主役として活躍している。
ディーゼル機関車を運転できるのは、日本国内の常設展示施設としては小坂鉄道レールパークのみである。
DD131形ディーゼル機関車 - 小坂鉄道レールパークの大きな写真大きな写真
(1920×1280 ピクセル, 1048 Kbyte)
ブルートレイン「あけぼの」 - 小坂鉄道レールパーク
大きな写真大きな写真
(2560×1304 ピクセル, 1408 Kbyte)
ブルートレイン「あけぼの」 - 小坂鉄道レールパーク
2015年(平成27年)10月、ブルートレイン「あけぼの」の車内を常時一般公開し、B寝台個室は定員1名の簡易宿泊サービスを開始した。2016年(平成28年)4月22日からは、A寝台個室は定員2名の宿泊サービスも開始された。開放式B寝台車は休憩スペースに。
ブルートレイン「あけぼの」 - 小坂鉄道レールパークの大きな写真大きな写真
(1920×1280 ピクセル, 755 Kbyte)
ブルートレイン「あけぼの」 - 小坂鉄道レールパーク
B寝台個室は、ベッド1床のみのスペースでで、全部で28室ある。上段と下段が交互に配置されている。写真は下段(1階)。
ブルートレイン「あけぼの」 - 小坂鉄道レールパークの大きな写真大きな写真
(1280×1920 ピクセル, 728 Kbyte)
ブルートレイン「あけぼの」 - 小坂鉄道レールパーク
こちらは上段(2階)。
ブルートレイン「あけぼの」 - 小坂鉄道レールパークの大きな写真大きな写真
(1280×1920 ピクセル, 706 Kbyte)
11号蒸気機関車 - 小坂鉄道レールパーク
11号蒸気機関車は、軌間762㎜の狭軌用として、1926年(大正15年)4月に小坂鉄道に導入された。釜汽車とも呼ばれ、小坂線に最後まで残った蒸気機関車である。1962年(昭和37年)の小坂線軌間拡幅まで36年間にわたり、旅客や貨物の輸送に従事してきた。
1999年(平成11年)3月、小坂鉱山発展に貢献した小坂鉄道の歴史を伝える貴重な資料として秋田県有形文化財に指定された。
11号蒸気機関車 - 小坂鉄道レールパークの大きな写真大きな写真
(1920×1476 ピクセル, 1255 Kbyte)
ハ1貴賓客車 - 小坂鉄道レールパーク
ハ1貴賓客車]は、1916年(大正5年)にニ・三等客車として造られたものを改造し、貴賓客車として使用された。1921年(大正10年)8月4日、秩父宮、高松宮両殿下が小坂鉱山をご見学になった際には、この客車が使用された。1999年(平成11年)3月、秋田県有形文化財に指定された。
ハ1貴賓客車 - 小坂鉄道レールパークの大きな写真大きな写真
(1920×1235 ピクセル, 1018 Kbyte)
TMC200形モーターカー - 小坂鉄道レールパーク
TMC200形モーターカーは、全国の保線区で活躍した国鉄のモーターカーである。
1981年(昭和56年)9月にフジ周航が製造して国鉄に導入したもので、2007年(平成19年)に小阪鉄道に転入し、主に除雪作業に使われた。
TMC200形モーターカー - 小坂鉄道レールパークの大きな写真大きな写真
(1920×1280 ピクセル, 1036 Kbyte)
R105形モーターカー - 小坂鉄道レールパーク
R105形は、1962年(昭和37年)6月に富士重工で製造され、小坂鉄道で作業員や資材を運ぶなど保線作業に活躍した小型のモーターカーである。
小坂町立総合博物館郷土館に静態展示されていたものを、2013年(平成25年)6月に復活運転させ、イベント等で使用している。
R105形モーターカー - 小坂鉄道レールパークの大きな写真大きな写真
(1920×1502 ピクセル, 1133 Kbyte)
エボルタ電池電車 - 小坂鉄道レールパーク
2014年(平成26年)11月2日、パナソニックが「エボルタチャレンジ2014 廃線1日復活チャレンジ」を開催した。このとき使われた、エボルタ乾電池だけで動くエボルタ電池電車が展示されている。
エボルタ電池電車 - 小坂鉄道レールパークの大きな写真大きな写真
(1319×1920 ピクセル, 1052 Kbyte)
エボルタ電池電車 - 小坂鉄道レールパーク
車輌の大きさは幅160×長さ410×高さ220cmで、定員の10人が乗車した際の総重量は約1トンにもなる。単1形のエボルタ乾電池99本を使い、約50ボルトの電圧を生みだし、最高時速は12kmとなっている。
エボルタ電池電車 - 小坂鉄道レールパークの大きな写真大きな写真
(1278×1920 ピクセル, 915 Kbyte)
レールバイク - 小坂鉄道レールパーク
廃線となった線路の上を、自転車駆動の軌道自転車(レールバイク)で走行することができる。

大館・小坂鉄道レールバイクでは、往復4キロをレールバイクで走行することができる。
レールバイク - 小坂鉄道レールパークの大きな写真大きな写真
(1280×1920 ピクセル, 1894 Kbyte)
レールバイク - 小坂鉄道レールパーク
構内には、手軽に楽しめる手漕ぎ式の1人乗りレールバイクがある。
レールバイク - 小坂鉄道レールパークの大きな写真大きな写真
(1920×1154 ピクセル, 1028 Kbyte)

小坂鉱山事務所

小坂鉱山事務所
1905年(明治38年)に建設された小坂鉱山事務所(秋田県鹿角郡小坂町小坂鉱山字古館48-2)は、東洋一の銅山と言わしめた小坂鉱山の全盛時代を伝えるルネサンス様式の建造物である。
小坂鉱山事務所の大きな写真大きな写真
(2560×1707 ピクセル, 1808 Kbyte)
1997年(平成9年)まで事務所として使われてきた。2002年(平成14年)、国の重要文化財に指定された。

小坂鉱山は、1816年(文化13年)に金、銀の鉱山として開発が始まったとされている。1869年(明治2年)、南部藩直営から官営となり、1884年(明治17年)には藤田組に払い下げられた。
1892年(明治25年)頃から、それまでの土鉱の埋蔵量が枯渇しはじめたことなどから、地下深くにある黒鉱から採れる銅や亜鉛、鉛の生産が主体となった。
黒鉱の製錬技術を得た小坂鉱山は、事業を飛躍的に拡大する。明治の開業当初は蒸気機関車による牽引だった小坂鉄道は、1927年(昭和2年)には鉱山発電所の余剰電力で小坂駅から茂内駅までが電化、1949年(昭和24年)には小雪沢間まで電化区間を延伸た。
ちなみに、藤田組の創始者・藤田伝三郎の甥の久原房之助は、黒鉱の製錬技術を確立し、日立鉱山の経営に取り組み、久原鉱業(後の日本鉱業、現在のJXホールディングス)を設立した。これが、現在の日産自動車、日立製作所へと繋がっている。

交通アクセス

【バス】
  • JR盛岡駅前から高速バス「あすなろ号」青森行きで、小坂高校前(約90分)
  • JR花輪線「十和田南」駅から秋北バス「小坂」行で「小坂小学校前」バス停下車、徒歩約2分
  • JR奥羽本線「大館」駅から秋北バス「小坂」行で「小坂小学校前」バス停下車、徒歩約2分
【自動車】
  • 東北自動車道「小坂IC」から車で約3分

参考サイト

近隣の情報

(この項おわり)
header