もくじ
ノーベル賞受賞

2016 年(平成 28 年)のノーベル医学生理学賞は、東京工業大の大隅良典・栄誉教授(71)に贈られた。業績は「オートファジー(自食作用)の仕組みの発見」。東京工業大学は、受賞を記念して、若手の基礎研究者を支援する基金「大隅研究基金」(仮称)を設立する方針。
人工知能

人工知能(AI)に再び脚光。マイクロソフトの女子校生AI「りんな」、囲碁AI「アルファ碁」、人類を滅亡させると発言した AI ロボット「Sophia」、2000 万件もの医学論文を学習した人工知能「ワトソン」、AI が書いた書籍「賢人降臨」の発売、東大入試プレで理系数学の偏差値 76.2 を叩き出した「東ロボくん」、Google翻訳の改善など。
Windows 10の無償アップグレード

7 月 29 日、無償アップグレード期間が終了することを受け、わが家でも Windows 10 へアップグレードした。マイクロソフトによる無償アップグレードの勧めた方は強引なものを感じた。
まとめサイト問題

12 月、医療情報サイト「WELQ」に不正確な情報が掲載されているなどと指摘されていた問題で、運営する DeNA は謝罪。WELQ を含む、すべてのキュレーションサイトを閉鎖。同様の「まとめサイト」を閉鎖する企業が相次いだ。コンテンツの著作権や情報の信頼性について考える契機となった。
リオ五輪

8 月 5 日から 21 日まで開催され、206 の国と地域、約 1 万 1 千人が参加した。わが国は史上最多の 41 個のメダルを獲得した。ウサイン・ボルトは男子 100 メートルで史上初の 3連覇。マイケル・フェルプスは史上最多となる 23 の金メダルを獲得。閉会式では安倍首相が緑色の土管からマリオのコスプレ姿で現れ、次回の東京五輪を紹介した。
熊本地震

4 月 16 日、マグニチュード 7.3、最大震度 7 の熊本地震が発生。死者157 人、負傷者2,337 人、全壊 8,204 棟。熊本城や阿蘇神社などが大きな被害を受けたほか、病院など公共施設の被害も大きかった。デマや詐欺行為が散見される中、地震から 1 カ月も経たずに「くまモン」が復活し支援を求めた。
博多駅前の大規模陥没事故

11 月 8 日早朝、博多駅前の地下鉄工事現場で、5車線分の道路が陥没する事故が起きた。迅速な道路封鎖や避難誘導により、人的被害はゼロ。1週間で埋め戻しが完了し、わが国の事故対応能力の高さを見せつけた。
EU離脱、ドゥテルテ大統領、米国大統領選挙

イギリスのEU離脱決議に始まり、フィリピンのドゥテルテ大統領による強権政治、米国大統領選挙で共和党のドナルド・トランプ候補が勝利するなど、世界的に保守色が強まった 1 年であった。移民に紛れたテロ活動など、世界情勢は緊迫している。
米大統領が広島訪問

5 月 27 日、現職の米大統領として初めて、オバマ大統領が広島市を訪問。オバマ大統領は安倍首相とともに原爆死没者慰霊碑に献花した後、声明を発表。「私が生きている間には実現しないかもしれないが、勇気を持って追求しなければならない」と、核兵器のない世界を目指す必要性を訴えた。
『こち亀』連載終了

漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」が、9 月 17 日号で連載終了。秋本治さんは「両さんの引き際としては、200 冊残して 40 周年で祝ってもらってスッと消えるのがやっぱりいちばんよい大団円の場かなと思う」と語る。「最も発行巻数が多い単一漫画シリーズ」としてギネス世界記録に認定された。
廃棄カツ横流し事件

カレーハウス CoCo 壱番屋が廃棄した冷凍ビーフカツの横流し事件で、詐欺罪や食品衛生法違反などに問われた産業廃棄物処理業者「ダイコー」会長が有罪に。同社にも罰金刑。判決では「食への信頼損なう」と指摘。
北海道新幹線が開業

3 月 26 日、北海道新幹線(新青森―新函館北斗間、149km)が開業した。開業に先立ち、青函トンネルを通る在来線特急、夜行列車、寝台列車が廃止となったのは不便だ。札幌駅への延伸は 2035 年になる計画。
格安ツアーバス事故

1 月 14 日深夜に東京を出発し、スキー場へ向かった格安ツアーバスが転落。41 人が死傷する事故を起こした。その後の観光庁の調査で、運賃が下限を割っている疑いのある契約が複数あることが判明。
18歳に選挙権

6 月 19 日、選挙権年齢を「20 歳以上」から「18 歳以上」に引き下げる改正公職選挙法が施行された。約 240 万人が新たに有権者となり、ぱふぅ家では全員が 7 月の参院選に投票した。
シャープが身売り

8 月 12 日、台湾の鴻海精密工業がシャープを買収した。鴻海は 3888 億円の出資金を払って、シャープの議決権の約 66%を握る親会社となった。シャープのパソコンで学んだ一人としては、寂しい気持ちで一杯だ。
水素水

水素水ブームは、2007 年(平成 19 年)に日本医科大の太田成男教授(細胞生物学)の研究チームが「水素ガスが有害な活性酸素を効率よく除去する」とする論文を「ネイチャー・メディシン」に発表したことがきっかけとされる。伊藤園は公式サイトで、「なぜ水素水を販売しているのですか?」という問いに対し、「水分補給の 1 つの選択肢として販売しております」と答えている。12 月に入ると、水素を含んだ水いわゆる「水素水」について一部の商品が健康増進効果があるかのようにうたっているとして、国民生活センターが改善を求めた。
東京都知事選挙

物故者
- 中村梅之助
- 俳優。享年85歳。二本指締めが印象に残っています。
- 両澤千晶
- アニメ脚本家。享年56歳。「機動戦士ガンダムSEED」シリーズが記憶に残っています。
- 三島哲男
- 三島商店創業者。享年98歳。赤しそふりかけ「ゆかり」は、いまも大好物です。
- 多湖輝
- 心理学者、千葉大名誉教授。享年90歳。『頭の体操』は誰もが読んでいましたね。
- アンディ・グローブ
- 元インテルCEO。享年79歳。Appleのティム・クックCEOは「安らかに」とツイートした。
- 四代目江戸家猫八
- 物まね芸人。享年66歳。まだまだ活躍できたでしょうに、残念です。
- 大平透
- 声優。享年86歳。ハクション大魔王と南部博士という真逆のキャラが記憶に残っています。
- 冨田勲
- 作曲家、編曲家。享年84歳。初めて小遣いで買ったLP盤は「惑星」でした。
- モハメド・アリ
- ボクシング界の伝説。享年74歳。元ヘビー級王者のマイク・タイソンは、「神が彼の王者を迎えに来た。さようなら最高のボクサー」とツイートした。
- 水谷優子
- 声優。享年51歳。マリー、ピノコ、美星さん‥‥元気な声が忘れられません。
- アルビン・トフラー
- アメリカの評論家、作家、未来学者。享年87歳。『第三の波』は何度も読みました。
- はな子
- タイから日本に贈られたアジアゾウ。国内最高齢で推定69歳。こぱふぅが幼かった頃、井の頭動物園へ会いに出掛けた。
- 伊藤ユミ
- 双子デュオ「ザ・ピーナッツ」の妹。享年75歳。姉のエミさんは2012年に亡くなっている。「モスラの歌」は死ぬまで忘れないでしょう。
- 永六輔
- 放送作家、タレント。享年83歳。浅田飴のCMが記憶に残ります。
- 大橋巨泉
- 司会者、放送作家、タレント。享年82歳。ゲバゲバと11PMが記憶に残ります。
- ケニー・ベイカー
- イギリス人俳優。享年81歳。スタウォーズ第1作から6作まで「R2-D2」に入って演技。
- 千代の富士
- 大相撲の先代の九重親方。享年61歳。師匠の元横綱北の富士は、「大鵬、北の湖、何でだろう。強い順に逝っちゃうね」と語った。
- ネビル・マリナー
- 指揮者。享年92歳。映画『アマデウス』が記憶に残ります。
- 田中一成
- 声優。享年49歳。「ハイキュー!!」第3期の烏養繋心「下を向くんじゃねえええ!! バレーは常に上を向くスポーツだ!!」が最後の台詞となりました。
- プミポン・アドゥンヤデート
- タイ国王。享年88歳。即位70年を迎え、現役君主として世界最長の在位記録を持つ。
- 平幹二朗
- 俳優。享年82歳。目力が凄かった。
- 肝付兼太
- 声優。享年80歳。スネオはもちろん、ぴえろ版のイヤミ、サイボーグ009のグレート・ブリテンが記憶に残ります。
- 三笠宮崇仁殿下
- 昭和天皇の末弟。享年100歳。オリエント氏の研究で有名。
- 池谷仙克
- ウルトラ怪獣のデザインを手掛けた美術監督。享年76歳。ツインテールが記憶に残ります。
- フィデル・カストロ
- 20世紀後半の世界を代表する指導者の一人。キューバ前国家評議会議長。享年90歳。
- ジョン・グレン
- 1962年に米国人宇宙飛行士として初めて地球軌道を周回飛行し、1998年には史上最高齢の77歳で再び宇宙空間に滞在。享年95歳。
- キャリー・フィッシャー
- 映画「スター・ウォーズ」のレイア姫役で知られたアメリカの女優。享年60歳。
- 根津甚八
- 俳優。享年69歳。映画「機動警察パトレイバー 2 the Movie」で柘植行人の声が忘れられません。
(この項おわり)
一方、熊本地震や格安ツアーバス事故、廃棄カツ横流し事件など暗いニュースもあった。
世界に目を向けると、移民に紛れたテロ活動が続き、イギリスの EU離脱やフィリピンのドゥテルテ大統領、米国大統領選挙など、保守色が一層強まっている。
IT 分野では、人工知能が再び脚光を浴び、Apple は 40 周年を迎え、Microsoft は Windows 10 のアップグレード・キャンペーンを強化した。
また、「こち亀」連載終了やシャープの身売り、オバマ大統領の広島訪問など、時代の変化が見て取れる 1 年だった。