ピントとブレは別物
「写真がぼやけた=ピントが合っていない」と考えがちだが、写真がぼやける原因は大きく分けて3つある。
○主役にピントが合っている(画像はイメージです)
上の写真は、主役(バイクに乗った女性)にピントが合っている。これが正しい作例である。
×主役にピントが合っていない(画像はイメージです)
1つ目はピントが合っていない場合で、主役がぼやけて写る。上の写真では、主役の後方にある樹木にピントが合ってしまっている。
×手ブレ(画像はイメージです)
2つ目は手ブレで、シャッターを切った瞬間にカメラが動き、写真全体がぼやける現象である。
×被写体ブレ(画像はイメージです)
主役にピントを合わせる
ピント合わせの基本は、「2.3 構図のとりかた」で決めた主役にピントを合わせることである。まずはカメラのAF(オートフォーカス)機能に任せればよい。
ただし主役によってピントを合わせる位置は異なる。人物や動物は目、花は手前の花びら、鉄道車両は先頭車両、建物は全体を代表する位置に合わせる。集合写真では最前列ではなく中央列付近に合わせると失敗が少ない。またF値を大きくして被写界深度を深くすると全員にピントが合いやすくなる。
ただし主役によってピントを合わせる位置は異なる。人物や動物は目、花は手前の花びら、鉄道車両は先頭車両、建物は全体を代表する位置に合わせる。集合写真では最前列ではなく中央列付近に合わせると失敗が少ない。またF値を大きくして被写界深度を深くすると全員にピントが合いやすくなる。
| 被写体 | ピント位置 |
|---|---|
| 人物 | 目 |
| 動物 | 目 |
| 花 | 手前の花びら |
| 鉄道車両 | 先頭車両 |
| 建物 | 建物全体を代表する位置 |
| 集合写真 | 中央列付近 |
基本は全域AF
多くのデジカメでは AFエリアを選択できる。代表的なものに全域AF、1点AF、ゾーンAF、トラッキングAFがある。初心者はまず全域AFを使うのがおすすめである。最近のカメラは被写体認識機能が非常に優秀で、人や動物、乗り物などを自動的に認識して追尾できる。特殊な意図がない限り、迷ったら全域AFに設定しておけば多くの場面で失敗を減らせる。
| モード | 特徴 |
|---|---|
| 全域AF | カメラが自動選択 |
| 1点AF | 指定した一点に合わせる |
| ゾーンAF | 指定範囲内で自動選択 |
| トラッキングAF | 被写体を追尾する |
顔認識・瞳AF
顔認識や瞳AFを搭載したカメラでは、人物撮影で積極的に利用したい。人物写真では顔よりも瞳にピントが合っていることが重要である。特に大口径レンズで背景をぼかした写真では、瞳にピントが合っているかどうかで印象が大きく変わる。集合写真では前列中央付近の人物を優先して認識する機種も多く、初心者でも失敗を減らせる便利な機能である。

AFがうまく機能しないとき
AFは万能ではない。
主役を画面端に配置する構図では、カメラが中央付近の脇役にピントを合わせてしまうことがある。また鉄道車両や自動車のように高速で接近・遠ざかる被写体では追尾が間に合わない場合もある。視線入力AFを搭載した機種なら、見ている被写体へ素早くピントを合わせられる。ライブビュー撮影では画面タップによる追尾も有効である。
それでもうまくいかない場合は、主役を中央に置いて半押しでAFロックし、そのまま構図を変えて撮影する方法を使う。
主役を画面端に配置する構図では、カメラが中央付近の脇役にピントを合わせてしまうことがある。また鉄道車両や自動車のように高速で接近・遠ざかる被写体では追尾が間に合わない場合もある。視線入力AFを搭載した機種なら、見ている被写体へ素早くピントを合わせられる。ライブビュー撮影では画面タップによる追尾も有効である。
それでもうまくいかない場合は、主役を中央に置いて半押しでAFロックし、そのまま構図を変えて撮影する方法を使う。
MF(マニュアル・フォーカス)を使うケース
AFが苦手な場面では MF(マニュアルフォーカス)を活用する。ミラーレス一眼ではMFモードに切り替え、レンズのフォーカスリングを回してピントを合わせる。高級コンパクト機や望遠ズーム機にもMF機能を備えたものがある。
花の接写、ガラス越し、金網越し、夜景、星景写真などはAFが迷いやすい代表例である。
MFは上級者専用ではなく、初心者でも遭遇しやすい場面で役立つ実用的な機能である。
花の接写、ガラス越し、金網越し、夜景、星景写真などはAFが迷いやすい代表例である。
MFは上級者専用ではなく、初心者でも遭遇しやすい場面で役立つ実用的な機能である。
(この項おわり)

写真がぼやける原因には、ピントのずれだけでなく、手ブレや被写体ブレもあるため区別して考える必要がある。初心者はまず全域AF+被写体認識AF(AF = Auto Focus;自動ピント調整)を活用し、人物や動物は目、花は手前の花びらなど、被写体に応じた位置へピントを合わせることを意識する。顔認識や瞳AFは人物撮影で特に有効だ。
AFがうまく機能しない場合は、AFロックやタッチAF、視線入力AFを利用し、それでも難しい場合はMF(マニュアルフォーカス)を使う。MFは接写やガラス越し、夜景や星景写真などで役立つ。
また、被写界深度を理解することも重要である。被写界深度とはピントが合って見える範囲のことで、浅いほど背景が大きくぼけて主役を強調でき、深いほど画面全体にピントが合いやすくなる。
次項の「2.5 露出とブレ」とあわせて読んでいただくことで F値やレンズの特性を理解し、意図に応じて使い分けることが美しい写真への第一歩となろう。