![]() |
戦後教育で失われたもの | ||
著者 | 森口朗 | ||
出版社 | 新潮社 | ||
サイズ | 新書 |
![]() ![]() |
|
発売日 | 2005年08月20日頃 | ||
価格 | 748円(税込) | ||
ISBN | 9784106101298 |
金八先生には『生徒の育成』という要素が決定的に欠けている。(62ページ)
概要

本書で取り上げられている「教育勅語」を、あらためて読み直してみると、重みがある内容だ。これを捨て去ってしまったのは、あまりにも惜しいことである。しかし筆者は、いまさら教育勅語を浸透させるのは無理だという。それが、「戦後教育で失われたもの」である。
本書の内容は、真っ直ぐの剛速球だ――「不平等社会論者の多くが、『学力向上』を目指した教育改革に批判的である」(51ページ)、「不平等社会論者が主張する『平等』は、全体主義社会でしか実現できない」(53ページ)、「金八先生には『生徒の育成』という要素が決定的に欠けている」(62ページ)――これらの発言は、一歩間違うと大暴投になりかねない。しかし、変化球で逃げている多くの教育評論書より読み応えはある。

戦後、日本人が失った「誇り」を取り戻すには、まず、戦後世代である我々が「誇り」を持たなければならない。それは、上から与えられるものではない。また、世間の批判をして得られるものでもない。「仕事に対する誇り」「人生に対する誇り」「親としての誇り」は、自ら考え、悩み、獲得していかなければならない。そして、それを子どもたちに伝えなければならない。

戦後、日本人が失った「誇り」を取り戻すには、まず、戦後世代である我々が「誇り」を持たなければならない。それは、上から与えられるものではない。また、世間の批判をして得られるものでもない。「仕事に対する誇り」「人生に対する誇り」「親としての誇り」は、自ら考え、悩み、獲得していかなければならない。そして、それを子どもたちに伝えなければならない。
(2008年10月21日 読了)
参考サイト
- 戦後教育で失われたもの:新潮社
- 西暦1890年 - 教育勅語の発布
- 『江戸に学ぶ人育て人づくり』――古人に学ぼう:ぱふぅ家のホームページ
- 『下流志向』――市場原理とゆとり教育:ぱふぅ家のホームページ
(この項おわり)