変わる数量を文字で表し、いつでも成り立つ関係を見つける
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目次
本項で扱う範囲
本項の要点
小学4年□や△を使い、未知の数量を含む関係を式に表す
小学5年二つの数量の対応や変わり方を、表と式を関連付けて考える
小学6年\( a \)、\( x \) などの文字を使って数量関係を式に表し、数を当てはめる
式の意味文字が表す数量と、演算の順序や単位を読み取る
\( \TeX \)
\square、\triangle、\times、\underbrace を使う教科書で見かける式
| 場面 | 表示 | 式の意味 |
|---|---|---|
| 未知の数 | \( 36+\square=50 \) | 36にある数を足すと50になる |
| 変わる数 | \( \triangle=4\times\square \) | 一方の数量は、もう一方の4倍である |
| ノートの代金 | \( 120\times x \) | 1冊120円のノート \( x \) 冊分 |
| 正方形の周り | \( a\times4 \) | 一辺 \( a\,\mathrm{cm} \) の正方形の周りの長さ |
| 長方形の面積 | \( a\times b \) | 縦 \( a\,\mathrm{cm} \)、横 \( b\,\mathrm{cm} \) の長方形の面積 |
| 代入 | \( x=4 \) のとき \( 120\times4=480 \) | 文字 \( x \) に4を当てはめる |
\( \TeX \)表記
小学4年では、まだ分からない数を□として \( 36+\square=50 \) のように表す。□は特定の数を隠した記号として使われることが多い。一方、\( \triangle=4\times\square \) のような式では、□に1、2、3と数を入れるたびに、△も4、8、12と変わる。記号を使うと、一つの数だけでなく、二つの数量にいつでも成り立つ関係を表せる。
小学6年では、□や△の代わりに \( x \)、\( a \)、\( b \) などの文字を使う。1冊120円のノートを \( x \) 冊買う代金は \( 120\times x \) 円である。\( x=4 \) なら、\( x \) を4に置き換えて \( 120\times4=480 \) と計算する。このように、文字を具体的な数に置き換えることを代入という。

文字は、その場面で何を表すかを明らかにする必要がある。\( a\times4 \) だけを見ても、\( a \) が正方形の一辺なのか、品物の単価なのかは決まらない。「一辺を \( a\,\mathrm{cm} \) とする」のように、文字の意味と単位を先に定めると式を正しく読める。
小学校では、掛け算の記号を省略して \( 120x \) や \( 4a \) と書く中学校の規則を急いで使う必要はない。まず \( 120\times x \)、\( a\times4 \) と書き、どの数量とどの数量を掛けているかを確かめることが大切である。文字を使った式は答えを隠す暗号ではなく、数量の関係を短く正確に伝える表現である。
小学6年では、□や△の代わりに \( x \)、\( a \)、\( b \) などの文字を使う。1冊120円のノートを \( x \) 冊買う代金は \( 120\times x \) 円である。\( x=4 \) なら、\( x \) を4に置き換えて \( 120\times4=480 \) と計算する。このように、文字を具体的な数に置き換えることを代入という。
文字は、その場面で何を表すかを明らかにする必要がある。\( a\times4 \) だけを見ても、\( a \) が正方形の一辺なのか、品物の単価なのかは決まらない。「一辺を \( a\,\mathrm{cm} \) とする」のように、文字の意味と単位を先に定めると式を正しく読める。
小学校では、掛け算の記号を省略して \( 120x \) や \( 4a \) と書く中学校の規則を急いで使う必要はない。まず \( 120\times x \)、\( a\times4 \) と書き、どの数量とどの数量を掛けているかを確かめることが大切である。文字を使った式は答えを隠す暗号ではなく、数量の関係を短く正確に伝える表現である。
\( \TeX \)命令の読み方と意味
| \( \TeX \)表記 | 読み方 | 意味 |
|---|---|---|
\square | スクエア | 未知の数などを表す四角形 \( \square \) を表示する |
\triangle | トライアングル | 数量を表す三角形 \( \triangle \) を表示する |
\times | タイムズ | 掛け算の記号 \( \times \) を表示する |
x=4 | エックス・イコール・フォー | 文字 \( x \) が4を表すことを示す |
\mathrm{cm} | ローマン | 単位 cm を数式内で立体にする |
\underbrace{...}_{...} | アンダー・ブレース | 式の下に波括弧と説明を付ける |
よくある間違い
- 文字を掛け算の記号だと思う
- \( x \) は数量を表す文字であり、掛け算の記号 \( \times \) とは異なる。字形と役割を区別する。
- 文字は一つの決まった数だけを表すと思う
- 問題によって、文字は未知の一つの数を表す場合と、いろいろな値に変わる数を表す場合がある。
- 文字に単位を含めて考える
- 「長さを \( a\,\mathrm{cm} \) とする」とき、\( a \) は数の部分を表し、単位は \( \mathrm{cm} \) で別に示す。
- 代入するとき文字を残す
- \( 120\times x \) で \( x=4 \) なら、\( x \) を4に置き換え、\( 120\times4 \) とする。
- 演算の順序を変える
- \( 500-80\times x \) は、先に \( 80\times x \) を計算してから500より引く。必要なら括弧で関係を確かめる。
- 式だけを書いて文字の意味を示さない
- 「冊数を \( x \) 個とする」のように、文字が表す数量を式の前に定める。
- 文字には0を当てはめられないと思う
- 場面に合えば0も当てはめられる。ノートを買わない場合は \( x=0 \) で、代金は0円である。
- 中学校の省略規則を混ぜる
- 小学段階では \( a\times4 \) の意味を確かめる。中学校では積を \( 4a \) と書く規則を改めて学ぶ。
コピーして使える例
□を使った等式
\( 36 + \square = 50 \)
二つの数量の関係
\( \triangle = 4 \times \square \)
文字を使った代金
\( 120 \times x \)
文字への代入
\( x = 4 \) のとき \( 120 \times 4 = 480 \)
正方形の周りの長さ
\( \underbrace{a + a + a + a}_{\text{4辺}} = a \times 4 \)練習問題
次の問題を解き、必要な式を\( \TeX \)表記で記述する。
- \( 27+\square=45 \) の□に当てはまる数を求める。
- 1袋にみかんが6個ずつ入っている。袋の数を \( x \) 袋として、みかんの個数を式に表す。
- 1本80円の鉛筆を \( x \) 本買う。代金を式に表し、\( x=7 \) のときの代金を求める。
- 一辺が \( a\,\mathrm{cm} \) の正方形について、周りの長さと面積をそれぞれ式に表す。
- 1000円を出して、1個 \( x \) 円の消しゴムを3個買う。おつりを式に表し、\( x=120 \) のときのおつりを求める。
解答例
- \( 45-27=18 \) より、□は18
- \( 6\times x \) 個
- 代金は \( 80\times x \) 円。\( x=7 \) のとき \( 80\times7=560 \) より560円
- 周りの長さは \( a\times4\,\mathrm{cm} \)、面積は \( a\times a\,\mathrm{cm}^2 \)
- おつりは \( 1000-x\times3 \) 円。\( x=120 \) のとき \( 1000-120\times3=640 \) より640円
学習指導要領上の位置づけ
小学校算数では、低学年から数量の関係を加法や乗法などの式に表し、式を読み取る活動を積み重ねる。第4学年では、四則の混合した式や公式を扱うとともに、□や△などを用いて数量の関係を表し、式と具体的な場面を結び付けて考える。
第5学年では、簡単な比例の関係など、伴って変わる二つの数量を表や式で考察する。第6学年では、数量を表す言葉や□、△などの代わりに \( a \)、\( x \) などの文字を用い、数量の関係を式に表したり、文字に数を当てはめて調べたりする。これらの学習は、中学校数学における文字式、方程式、関数の基礎となる。
第5学年では、簡単な比例の関係など、伴って変わる二つの数量を表や式で考察する。第6学年では、数量を表す言葉や□、△などの代わりに \( a \)、\( x \) などの文字を用い、数量の関係を式に表したり、文字に数を当てはめて調べたりする。これらの学習は、中学校数学における文字式、方程式、関数の基礎となる。
次項:筆算(小学2~4年)
次項では、加法、減法、乗法、除法の筆算を取り上げる。位をそろえる理由、繰り上がり、繰り下がり、部分積、商と余りを整理し、筆算を読みやすく表す\( \TeX \)表記を紹介する。
コラム:文字は数の入れ物
文字を「数を入れる箱」と考えると、代入の意味をつかみやすい。\( 120\times x \) という式の \( x \) に1を入れれば120、2を入れれば240、10を入れれば1200になる。箱の中身が変わっても、「120を掛ける」という関係は変わらない。文字を使う利点は、多くの場合を一つの式でまとめられることにある。

ただし、文字そのものが空の箱なのではなく、何らかの数を表す記号である。場面によって、まだ分からない一つの数を表すことも、範囲内で変わる数を表すことも、任意の数を代表することもある。文字の役割を判断するには、「何を \( x \) としたか」「値は変わるか」「どの範囲の数を考えるか」を確かめるとよい。
ただし、文字そのものが空の箱なのではなく、何らかの数を表す記号である。場面によって、まだ分からない一つの数を表すことも、範囲内で変わる数を表すことも、任意の数を代表することもある。文字の役割を判断するには、「何を \( x \) としたか」「値は変わるか」「どの範囲の数を考えるか」を確かめるとよい。
| 文字の役割 | 例 | 考え方 |
|---|---|---|
| 未知の数 | \( x+8=20 \) | 条件を満たす一つの数を求める |
| 変わる数 | \( 120\times x \) | 冊数に応じて代金も変わる |
| 数量の代表 | \( a\times4 \) | どの一辺の長さにも成り立つ関係を表す |
コラム:方程式の違いと文章題
文字を使った式と方程式の違いは、文字が表す数を求めることが目的かどうかにある。文字を使った式は数量の関係を表し、文字には場面に応じてさまざまな数を当てはめられる。例えば、1本80円の鉛筆を \( x \) 本買う代金は \( 80\times x \) 円である。
一方、方程式は、文字に入る数によって成り立つかどうかが変わる等式であり、その等式を成り立たせる数を求める。鉛筆の代金が400円なら \( 80x=400 \) となり、これを解くと \( x=5 \) である。この5を方程式の解という。

等号を含む式がすべて方程式になるわけではない。\( 3+5=8 \) は文字を含まない等式である。また、\( 2(x+1)=2x+2 \) はどの \( x \) でも成り立つ恒等式である。方程式では、等式を成り立たせる特定の値を探す。
文章題で何を \( x \) にするか迷ったときは、まず問題が「何を求めよ」と尋ねているかを確認し、その数量を \( x \) とする。次に、単位を添えて「鉛筆の本数を \( x \) 本とする」と宣言する。他の未知の数量を \( x \) を使って表し、最後に同じ数量を表す二つの式を等号で結ぶ。この順に整理すると、文章を方程式へ変換しやすい。

例として、「1本80円の鉛筆と1冊120円のノートを合わせて7点買い、720円を支払った。鉛筆は何本か」を考える。問われている鉛筆の本数を \( x \) 本とすると、ノートは \( 7-x \) 冊である。代金の合計に着目すれば、方程式は \( 80x+120(7-x)=720 \) となる。
左辺も右辺も代金を円で表していることを確認する。式を解くと \( 80x+840-120x=720 \)、\( -40x=-120 \)、したがって \( x=3 \) である。確かめとして、鉛筆3本とノート4冊の代金は \( 80\times3+120\times4=720 \) 円、個数は \( 3+4=7 \) 点となり、どちらの条件も満たす。

求める数量を \( x \) とすると他の量を複雑にしか表せない場合は、別の数量を \( x \) としてもよい。大切なのは、未知の数量をなるべく一つの文字で表せること、等号の左右が同じ種類の数量になること、求めた解を元の文章へ戻して条件を確かめることである。「問い」「単位」「数量関係」「等しい量」の四つに印を付けて読むと、何を \( x \) にするか判断しやすくなる。
一方、方程式は、文字に入る数によって成り立つかどうかが変わる等式であり、その等式を成り立たせる数を求める。鉛筆の代金が400円なら \( 80x=400 \) となり、これを解くと \( x=5 \) である。この5を方程式の解という。
等号を含む式がすべて方程式になるわけではない。\( 3+5=8 \) は文字を含まない等式である。また、\( 2(x+1)=2x+2 \) はどの \( x \) でも成り立つ恒等式である。方程式では、等式を成り立たせる特定の値を探す。
文章題で何を \( x \) にするか迷ったときは、まず問題が「何を求めよ」と尋ねているかを確認し、その数量を \( x \) とする。次に、単位を添えて「鉛筆の本数を \( x \) 本とする」と宣言する。他の未知の数量を \( x \) を使って表し、最後に同じ数量を表す二つの式を等号で結ぶ。この順に整理すると、文章を方程式へ変換しやすい。
例として、「1本80円の鉛筆と1冊120円のノートを合わせて7点買い、720円を支払った。鉛筆は何本か」を考える。問われている鉛筆の本数を \( x \) 本とすると、ノートは \( 7-x \) 冊である。代金の合計に着目すれば、方程式は \( 80x+120(7-x)=720 \) となる。
左辺も右辺も代金を円で表していることを確認する。式を解くと \( 80x+840-120x=720 \)、\( -40x=-120 \)、したがって \( x=3 \) である。確かめとして、鉛筆3本とノート4冊の代金は \( 80\times3+120\times4=720 \) 円、個数は \( 3+4=7 \) 点となり、どちらの条件も満たす。
求める数量を \( x \) とすると他の量を複雑にしか表せない場合は、別の数量を \( x \) としてもよい。大切なのは、未知の数量をなるべく一つの文字で表せること、等号の左右が同じ種類の数量になること、求めた解を元の文章へ戻して条件を確かめることである。「問い」「単位」「数量関係」「等しい量」の四つに印を付けて読むと、何を \( x \) にするか判断しやすくなる。
| 手順 | 確認すること | 書き方 |
|---|---|---|
| 問いを探す | 何を求める問題か | 鉛筆の本数 |
| 文字を定める | 数量と単位を明記したか | 鉛筆の本数を x 本とする |
| 他の量を表す | すべての未知の量を同じ文字で表せるか | ノートの冊数は 7-x 冊 |
| 等しい量を結ぶ | 等号の左右が同じ種類、同じ単位か | 80x+120(7-x)=720 |
参考サイト
- 小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 算数編:文部科学省
- 小学校学習指導要領解説:文部科学省
- 変数
- 代入
- Supported Functions:KaTeX
(この項おわり)

この項では、□や△で数量の関係を表す方法から、文字に数を当てはめる方法までを学ぶ。式を計算の答えだけでなく、数量どうしの関係を簡潔に伝える文として読み取り、その関係を明確に示す\( \TeX \)表記を紹介する。