四万十川のウナギはワイルドだが脂っこくない

2007年7月30日 撮影
天然ウナギ
素泊まりで予約した民宿 鈴(高知県四万十市中村大橋通7-11-6)にチェックインしたものの、夕食はどうするか――今日は土用の丑ということで、こぱふぅのリクエストに応えるべくウナギを探していたところ、それっぽい店が――。
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炭や一風
炭や一風 (すみやいっぷう) (高知県四万十市中村大橋通り5-3-1)に入ると、堀こたつ式の座敷がある個室に通された。メニューの「天然うなぎ蒲焼」が目に入る。価格は時価――今日は幾らなのか聞いてみたが、ウナギの重量によって変わるらしい。うーん。
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せっかく来たのだから、三人前を注文する。小振りで少し焦げたウナギの蒲焼きが尾頭付き(?)でやって来た。身をつついて、少しだけ口へ運ぶ――これですよ、これ。味はワイルドながら、脂っこくはない。これに比べたら、築地や浜名湖のウナギはメタボな感じがする。(日本のウナギ流通量の99%は養殖)
これだけ食べたら、とレジで精算する際にドキドキしていたのだが、きわめてリーズナブルな価格だった。東京の魚料理が高すぎるのだ。

交通アクセス

【鉄道】
  • JR中村駅から徒歩10分。


毎年12月になると、四万十川の河口ではシラスウナギ漁がはじまる。集魚灯が夜の水面を輝かせる。
シラスウナギはウナギの稚魚で、小型船などから水面を電灯で照らし、集まってきたところを専用の網ですくい捕る。
2007年(平成19年)12月現在、買い付け価格は1キロ35万円(1匹65円ほど)と高値。漁期は12月1日の解禁から来年3月5日まで。
民宿 鈴は、サーファーの宿になっているようだ。駅から少し遠いのだが、繁華街は近く、食事やコンビニには苦労しない。共同トイレだが、なかなかきれい。男風呂は子どもと入れるほど大きい。浴衣、石けん、シャンプーの類も用意されている。全室無線LAN接続可能。また、ハイヤーをやっているので、事前予約で四万十観光を頼めるようだ。

アチチうなぎ

アチチうなぎ
2013年(平成25年)8月12日、四万十市は国内の最高気温41.0℃を記録した。
この暑さと熱気を表現したキャラクター「アチチうなぎ」が誕生した。

四万十川特産のウナギにヒマワリの付いた帽子をかぶせたデザイン。地元の商工業者らがインターネットを通じて公募。40作品の中から人気投票で選んだ。ハート形の尾びれに触った人は幸せになれる、という設定だ。

ニホンウナギ、絶滅危惧種に指定

2014年(平成26年)6月、国際自然保護連合(IUCN)は、絶滅の恐れがある野生生物を指定する最新版のレッドリスト(絶滅危惧IB類)にニホンウナギを加えた。法的な拘束力はないが、野生生物の国際取引を規制するワシントン条約が保護対策の参考にしている。
ちなみに、ヨーロッパウナギは2008年(平成20年)に「絶滅危惧IA類」に、2009年(平成21年)にはワシントン条約付属書II類に指定され、すでに国際取引の規制対象になっている。

日本は世界のウナギ消費量の7割を占めると言われている。
ニホンウナギの稚魚の漁獲量は、1960代のピーク時は年間約230トンだったが、2010年(平成22年)には約7分の1にまで下がっていた。
四万十川のウナギ 関連

近隣の情報

(この項おわり)
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