韓国の鉄道博物館で日本との技術交流を知る

2018年9月4日 撮影
韓国鉄道博物館
韓国鉄道博物館
韓国鉄道博物館(大韓民国京畿道義王市鉄道博物館路142)は、1988年(昭和63年)1月に開館した博物館で、韓国鉄道公社が運営している。
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鉄道博物館 (チョルドパンムルグァン) がある義王 (ウィワン) 市は、ソウル市の南に位置し、鉄道車両を生産している現代ロテム社や貨物基地、鉄道に関連する大学・研究院など、鉄道の街として知られている。鉄道博物館は、地下鉄1号線の義王駅近くあり、館内は屋外展示場と屋内展示館に分かれている。
大統領専用列車 - 韓国鉄道博物館
大統領専用列車
写真左は、朴正煕大統領政権下で導入された大統領専用気動車で、1969年(昭和44年)に日本車両で製造された。最高速度は120km/h。防弾対策で車体の外板は9ミリと分厚く、防爆対策のためにボディーマウント構造となっている。
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1両あたりの製造価格は、日本の気動車の6倍以上。
写真中央は、全斗煥大統領政権下で導入された警護員用車両で、日本車両の設計をベースに1985年(昭和60年)に大宇重工業で製造された。2001年(平成13年)まで運行していた。
写真右は、韓国高速鉄道 KTX の試験製造車である。
ミカ3型161号 - 韓国鉄道博物館
ミカ3型161号
ミカ3型161号は主に貨物列車を牽引していた蒸気機関車で、1940年(昭和15年)、日本で製造された。
朝鮮総督府時代の1927年(昭和2年)から1945年にかけて、同型のミカサ形308両が、日本および台湾工場で製造された。
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パシ5型23号 - 韓国鉄道博物館
パシ5型23号
パシ5型23号 は主に旅客列車を牽引していた蒸気機関車で、日本で製造され、朝鮮総督府鉄道(鮮鉄)から韓国国鉄で活躍していた。
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ピドゥルギ号用気動車 - 韓国鉄道博物館
ピドゥルギ号用気動車
ピドゥルギ号は韓国国鉄時代の各駅停車で、1961年(昭和36年)からソウル周辺に、国鉄キハ52型をベースとした気動車が日本からの有償援助で導入された。写真は、新潟鉄工所が製造したもの。
1997年(平成9年)にすべて引退した。
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9900型電車9904号 - 韓国鉄道博物館
9900型電車9904号
9900型電車9904号 は、1980年(昭和55年)、電化区間が少なかった韓国国鉄で初めて電化された中央線の急行ムグンファ号として運航を開始した電車である。
日本の 485系を目標に、日立製作所が全面協力して製造したものである。
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電気機器は日立が、車体は大宇重工業が担当した。
設計最高速度は110km/hだが、中央線では100km/hを超えることはできなかったという。2001年(平成13年)に引退した。
ディーゼル機関車3102号 - 韓国鉄道博物館
ディーゼル機関車3102号
ディーゼル機関車3102号は、1960年(昭和35年)頃のアメリカンロコモティブ製である。この時代の日本のディーゼル機関車は、出力などの面でアメリカ製に劣っており、その後も韓国で日本製ディーゼル機関車が走ることはなかった。
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1001号 - 韓国鉄道博物館
1001号
1001号は、1974年(昭和49年)、京釜線のソウル近郊区間が電化したとき、ソウル初の国電として同時期に開通した地下鉄1号線に乗り入れた電車である。
同型の1000系電車は、当初、日本で製造された。日本国鉄301系によく似ているが、戸袋窓はなく車体は普通鋼製である。
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1001号 - 韓国鉄道博物館
1001号
韓国鉄道の線路幅は新幹線と同じ標準機であるため、車内は広く感じるものの、インテリアは301系や103系によく似ている。車体幅は301系より35cm広い。のちに冷房化改造された。
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1115号 - 韓国鉄道博物館
1115号
1115号は、1977年(昭和52年)に製造された。
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マルチプルタイタンパー - 韓国鉄道博物館
マルチプルタイタンパー
保線用車両のマルチプルタイタンパー(通称:マルタイ)。レールの上を自走しながら、レールをつかんで持ち上げ、ミリ単位で補正していく。同時に、枕木の下に砕石を敷き、突き固めていくことで、レールの歪みを補正してゆく。
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(この項おわり)
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