玉堂美術館とレストラン「いもうとや」

2007年9月16日 撮影
玉堂美術館
玉堂美術館(東京都青梅市御岳1-25)は、晩年を青梅市御岳で過ごした日本画家・川合玉堂 (かわい ぎょくどう) (1873~1957年)を記念し、1961年(昭和36年)に開館した。
チケットを買って入ったところで、玉堂のプロフィールを紹介しているビデオ(約15分)を流している。
15歳の頃のスケッチから84歳で没するまでの作品を収蔵しており、季節に合わせ、年7回も展示品を交替するとのこと。
玉堂美術館-画室
川合玉堂は写生のために頻繁に青梅を訪れており、戦時中の疎開を契機に定住した。住居を「偶庵 (ぐあん) 」、画室を「随軒」と称した。写真は、画室「随軒」を復元したもの。

玉堂は、日本の四季の自然と、そこに生きる人間や動物の姿を、美しい墨線と彩色で描くことを得意とした。日本画の繊細な筆遣いでありながら、西洋画のような奥行き感のある絵も散見される。
玉堂美術館-行幸の碑
開館後まもなく、昭和天皇・皇后両陛下が玉堂美術館を行幸された。また、今上天皇も皇太子時代に行幸されている。

川合玉堂は、1940年(昭和15年)、文化勲章を受賞した。その時の勲章と賞状が展示されている。ちょうど紀元2600年の節目にあたり、賞状の文言にも時代を感じさせる。
玉堂美術館-庭園
美術館の外には日本庭園が広がる。

川合玉堂の絵は、テレビ「開運!なんでも鑑定団」にも過去何度が登場した。鑑定団の一員である安河内眞美は、偶庵の名前を冠した美術品の評価・鑑定会社、株式会社偶庵を経営している。

いもうとや

いもうとや
玉堂美術館と駐車場の間にレストラン「いもうとや」(青梅市御御岳1-2-5;2021年(令和3年)6月末閉店)がある。澤乃井のブランドでお馴染みの青梅の酒造メーカー、小澤酒造株式会社が経営しており、清酒澤乃井のほか、地元特産の漬け物や岩清水豆腐、各種工芸品を土産物として扱っている。
テーブルからは多摩川の美しい流れを見ることができるそうだが、この日は、台風9号の影響で、川の水は濁ったまま。台風が上陸したときには、美術館へ至る道も水没し、河原にあった東屋が流されてしまったそうだ。

交通アクセス

JR青梅線・御嶽駅より徒歩3分。
駅から御岳橋を渡って、多摩川の対岸にある。

近くに駐車場がある。玉堂美術館・いもうとやの利用者は無料になる。

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(この項おわり)
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