滝沢ダムと雷電廿六木橋

2021年11月27日 撮影
滝沢ダム
滝沢ダム
滝沢ダム (たきざわだむ) (埼玉県秩父市大滝字廿六木)は、荒川水系中津川に建設された多目的ダムで、荒川の治水と東京都・埼玉県への利水を目的に、1969年(昭和44年)に着工、2007年(平成19年)に完成した。
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滝沢ダム
滝沢ダム
ダム湖が「奥秩父もみじ湖」と名付けられたように、秋には美しい紅葉を見ることができる。埼玉県指定名勝の中津峡、山梨県側の西澤渓谷にも近い。

堤高132メートルは、同じ荒川水系の浦山ダムには及ばないものの、堤頂長424メートルと巨大で、総貯水容量では浦山ダムを上回る6300万立方メートルに達する。

浦山ダムよりも早く、1969年(昭和44年)に着工したにもかかわらず、建設進捗が思うように進まなかった。これは、ダム湖で沈む大滝村の世帯が112戸と多く、住民がダム建設に強硬に反対したためだ。秩父漁業協同組合も漁業権をめぐり反対にまわった。
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滝沢ダム
滝沢ダム
最終的に補償交渉が妥結したのは1992年(平成4年)で、着工から23年が過ぎていた。1996年(平成8年)に112戸の移転が全て完了し、1999年(平成11年)にダム本体の建設がはじまった。
重力式コンクリートダム合理化施工の集大成でダム施工技術の発展に大きく貢献したこと、関連構造物のデザイン設計を進めて奥秩父の「新たな観光資源」として地域活性化への貢献が期待されることなどから、2011年(平成23年)の土木学会賞を受賞した。
1998年(平成10年)10月、滝沢ダムの下流に国道140号のループ橋「雷電廿六木橋 (らいでんとどろきばし) 」が開通し、ダム上下流の約125メートルの高低差を結ぶ。
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滝沢ダム
滝沢ダム
下流側の大滝大橋と、上流側の廿六木大橋の2つに分かれ、夜間には光の輪を描く。
もとの地形を出来るだけ改変しないなど自然環境の保全にも配慮したことなどから、1998年(平成10年)の土木学会・田中賞、プレストレストコンクリート技術協会賞、日本コンクリート工学協会賞、グッドデザイン賞を受賞した。
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奥秩父もみじ湖 - 滝沢ダム
奥秩父もみじ湖
同時に雁坂 (かりさか) トンネル(埼玉県秩父市~山梨県山梨市)が開通し、秩父往還と呼ばれる国道140号が全線開通する。
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交通アクセス

【鉄道+バス】
  • 秩父鉄道「三峰口駅」から中津川行きバスに乗車し、滝沢ダム管理所前下車(自由降車)
【自動車】
  • 秩父市役所より国道140号経由大滝方面、約50分

参考サイト

近隣の情報

(この項おわり)
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