馬路森林鉄道には水力インクラインがある

2022年5月29日 撮影
馬路森林鉄道
馬路森林鉄道
馬路森林鉄道 (うまじしんりんてつどう) (高知県安芸郡馬路村馬路3564-1)は、日本三大美林の一つといわれる魚梁瀬杉 (やなせすぎ) を運搬することを目的に、大正から昭和期にかけて馬路村に張り巡らされて活躍していた魚梁瀬森林鉄道 (やなせしんりんてつどう) を再現したもの。
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馬路森林鉄道
馬路森林鉄道
当時活躍していた米国ポーター社製蒸気機関車を3分の2サイズに復元したディーゼル機関車がトロッコ客車を牽引し、西谷川沿いの1周約300メートルの軌道を2周する。燃料には、村内で回収した廃食用油を原料としたバイオ燃料を使用している。
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馬路森林鉄道
馬路森林鉄道
線路際に保存されているのは、建築会社の轟組で使用されていた日車製のディーゼル機関車で、トンネル工事などで活躍した。
魚梁瀬森林鉄道は、陸上交通網が整備され、魚梁瀬ダムが完成して水没することが決まったことから、1964年(昭和39年)に全線廃止となった。
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インクライン - 馬路森林鉄道
インクライン
インクラインに乗って、馬路温泉前の三宝山に登ることができる。山の急斜面で木材を運んだ技術を活かし、いまは観光客を乗せて、ゆっくり、ゆっくり山を登ってゆく。
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インクライン - 馬路森林鉄道
インクライン
全長92.3メートル、高低差50メートル、勾配34度。頂上までの所要時間は5分。

インクラインとは、標高差の大きい2つの水路の間の輸送を容易にするための装置のことで、普通、レールを敷いてワイヤロープで船などを載せた台車を昇降させる。
琵琶湖疎水の蹴上インクラインが有名だが、国内で観光客が乗車できるものは、馬路森林鉄道のものと宮ヶ瀬ダムの2箇所だけである。
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インクライン - 馬路森林鉄道
インクライン
このインクラインは、水の重さを動力にしている。
麓の駅でタンクから水を抜く。山上の駅では、運転席横のコックをひねって、水をタンクに注ぎ込むと、その重さでインクラインが下り始めるという仕組みになっている。定員は9人だが、乗客の数に応じて水の量を調節する。
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インクライン - 馬路森林鉄道
インクライン
三宝山から、安田川と馬路集落を見下ろしたところ。
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交通アクセス

【自動車】
  • 高知道「南国IC」より国道55号経由で室戸市方面へ、安田町から県道12号で馬路村まで約1時間50分
魚梁瀬森林鉄道 関連

参考サイト

近隣の情報

(この項おわり)
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