紀元前500年 - ペルシア戦争勃発

アケメネス朝ペルシアがギリシア植民都市に侵攻
テルモピュライの戦い
ダヴィッド画:テルモピュライの戦い
絶頂期にあったアケメネス朝ペルシアは、ギリシアへ侵攻する。紀元前500年、アケメネス朝による支配を受けていたイオニア地方のギリシア植民都市が反乱を起こし、これを鎮圧するためにペルシア軍が派遣された。ペルシア戦争の始まりである。
ペルシア軍とギリシア軍はサラミスの海戦を含む4回の戦闘を経て、紀元前449年、カリアスの和約をもって戦争は終結する。
ダレイオス1世
ダレイオス1世
紀元前550年、キュロス2世は、メディア新バビロニア王国を滅ぼし、アケメネス朝を創始する。ペルシア帝国の始まりである。
古代エジプトを併合して古代オリエント世界を統一したペルシア帝国は、第4代のダレイオス1世はの時代に版とを北西インドからマケドニア・トラキアに拡大し、ギリシアへ侵攻する。
クセルクセス1世
クセルクセス1世
ペルシア帝国が支配していたイオニア地方のギリシア植民都市は、紀元前500年、イオニアの反乱を起こす。ここにペルシア戦争が始まる。
ダレイオス1世は反乱を鎮圧したが、アテネを盟主とするギリシアは、紀元前492年に援軍を送る。第1回の遠征は暴風のために失敗するが、紀元前490年の第2回遠征でペルシア軍と対峙する。
一方、ペルシア帝国はフェニキア人を中心とする海軍を編成し、これに対抗した。ペルシア戦争は、地中海の交易権をめぐるアテネとフェニキアの争いという側面もあった。
レオニダス1世
レオニダス1世
紀元前486年にダレイオス1世が没し、跡を継いだクセルクセス1世は、紀元前480年、700隻あまりの艦隊を率いて第3回の遠征に出陣する。一方のギリシアは、アテネの執政官テミストクレスがスパルタなどに働きかけ、ポリス間の紛争をやめさせ、ペルシア軍に備えた。
ギリシア軍は、クセルクセスの本隊をテルモピュライで迎え撃つ。スパルタはカルネイア祭によって全軍を出動させることができず、レオニダス1世が率いる先遣隊300を派遣した。レオニダス王は、200万以上と伝えられるペルシア軍と互角以上に渡り合い、壮絶な死を遂げた。その名声はギリシア中に轟き、スパルタ随一の英雄とされた。
テルモピュライの戦いでレオニダス王が命を賭けて時間稼ぎをしたおかげで、ギリシア軍はサラミスの海戦の準備を整えた。数で優っていたはずのペルシア軍は惨敗を喫し、クセルクセス1世は戦意を失って帰国した。
ペリクレス
ペリクレス
紀元前479年に最後の遠征が行われるが、ペルシア軍は陸上と海上で敗れ、イオニアから撤退する。
その後もペルシア帝国はギリシアへの干渉を続けるが、紀元前465年にクセルクセス1世が暗殺されると、紀元前449年、アテネのペリクレスとの間に和睦(カリアスの和約)が成立し、ペルシア戦争は終結した。

この時代の世界

-625 -575 -525 -475 -425 -375 -500 -449 ペルシア戦争 -600 -529 キュロス2世 -558 -486 ダレイオス1世 -519 -465 クセルクセス1世 -540 -480 レオニダス1世 -479 サラミスの海戦 -524 -455 テミストクレス -495 -429 ペリクレス -586 -538 バビロン捕囚 -582 -496 ピタゴラス -469 -399 ソクラテス -500 -427 アルキダモス2世 -500 -422 クレオン -500 -422 ブラシダス -470 -413 ニキアス -428 -409 プレイストアナクス -431 -404 ペロポネソス戦争 Tooltip
(この項おわり)
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