シリーズ概要

目次
マップス ネクストシート 第1巻
ツキメ「後悔するなよーっ!」
七勇太「しそうな気はします!」
七勇太「しそうな気はします!」
2007年のある日の夜、東京近郊の小さな街で、高校生の麻生河七勇太、麻生河京、金子二輝の3人が下校する途中で、小さな少女に出会った――「お水を下さい‥‥ぼくは――力。あなたが望む全てを手に入れられる力。だから、ぼくとひきかえに、水を‥‥いっぱい‥‥」
少女のかたわらには瀕死の怪物がいた。七勇太は勇気を振り絞り、ペットボトルから少女が持つコップに水を注いだ。
「受け取れ! 全てには全てをもって応えよう。“黄金の下僕”ミュズ‥‥わが手に残る最高傑作! 銀河最強を誇る“黄金の船”ネクシート号の“舵輪”にして“黄金の地図”ネクストシートそのもの!」――そう言い残して、怪物は死んだ。

敵が襲ってきた。3人はミュズを連れて学校に戻ると、何もなかった空間に突然、全長300メートルもある巨大な宇宙船ネクシート号が姿を現し、ミュズと3人は宇宙船の中にいた。ものすごいスピードで地球を飛び立ったネクシート号はミュズと連動していた。七勇太はシューティングゲームの要領でミュズを介してネクシート号を操り、地球に向かっていた巨大なミサイルを撃破する。
だが、そこには無数の宇宙船が地球に向かって集結していた。銀河統一会議の議長を名乗る異形の宇宙人イナイハラは、60年前、伝承族と戦い、神帝ブゥアーを倒した歴史を告げる。しかし、七勇太たち地球人はそのことを知らない。なぜ歴史が変わってしまったのか‥‥。
イナイハラはミュズとネクシート号を危険な存在として隔離し、七勇太たちを軟禁する。そこへツキメという喋る小動物が現れ、七勇太たちの脱出を助ける。ツキメは惑星ジャンパの王様で、部下の傭兵部隊を率い、ミュズとネクシート号を取り戻すのだった。
少女のかたわらには瀕死の怪物がいた。七勇太は勇気を振り絞り、ペットボトルから少女が持つコップに水を注いだ。
「受け取れ! 全てには全てをもって応えよう。“黄金の下僕”ミュズ‥‥わが手に残る最高傑作! 銀河最強を誇る“黄金の船”ネクシート号の“舵輪”にして“黄金の地図”ネクストシートそのもの!」――そう言い残して、怪物は死んだ。

敵が襲ってきた。3人はミュズを連れて学校に戻ると、何もなかった空間に突然、全長300メートルもある巨大な宇宙船ネクシート号が姿を現し、ミュズと3人は宇宙船の中にいた。ものすごいスピードで地球を飛び立ったネクシート号はミュズと連動していた。七勇太はシューティングゲームの要領でミュズを介してネクシート号を操り、地球に向かっていた巨大なミサイルを撃破する。
だが、そこには無数の宇宙船が地球に向かって集結していた。銀河統一会議の議長を名乗る異形の宇宙人イナイハラは、60年前、伝承族と戦い、神帝ブゥアーを倒した歴史を告げる。しかし、七勇太たち地球人はそのことを知らない。なぜ歴史が変わってしまったのか‥‥。
イナイハラはミュズとネクシート号を危険な存在として隔離し、七勇太たちを軟禁する。そこへツキメという喋る小動物が現れ、七勇太たちの脱出を助ける。ツキメは惑星ジャンパの王様で、部下の傭兵部隊を率い、ミュズとネクシート号を取り戻すのだった。
マップス ネクストシート 第2巻
麻生河京「青少年があらぬ隙間からのぞこうとするからね」
銀河統一会議の追っ手を振り切ろうと200光年ほど飛ぶつもりが、ネクシート号の規格外の性能のおかげで8万光年飛んで銀河の反対側にある惑星に着陸した。翌日から、食料と水の調達をはじめる。ミュズは七勇太に頼まれ、黄金の地図を見せる――2枚の地図と6つのコンパスをとに入れると、宇宙の全ての神秘と真実を刻んだ秘宝「ズザンガディスク」を手に入れることができるという。

ネクシート号は、コンパスが隠されている風の惑星フウに向かう。船内に突然、“さまよえる狩人”を名乗る3人――二次元人のプロフェッサー・アナロギア、けっして死なないオグマ、見かけの1000兆倍の質量を持つゾミニカが現れる。ミュズやツキメが戦うが、まるで歯が立たずに制圧される。そこへ、ネクシート号と同じくらいの大きさの白銀の支配者が現れる。七勇太は怪我をして歩けないミュズをおぶって、コンパスを取りに行くという。凄まじい嵐が吹く中、七勇太は何とかコンパスをミュズにインストールすることに成功する。そこへ伝承族が現れ、白銀の支配者エラルードが迎え撃つ。

ネクシート号は、コンパスが隠されている風の惑星フウに向かう。船内に突然、“さまよえる狩人”を名乗る3人――二次元人のプロフェッサー・アナロギア、けっして死なないオグマ、見かけの1000兆倍の質量を持つゾミニカが現れる。ミュズやツキメが戦うが、まるで歯が立たずに制圧される。そこへ、ネクシート号と同じくらいの大きさの白銀の支配者が現れる。七勇太は怪我をして歩けないミュズをおぶって、コンパスを取りに行くという。凄まじい嵐が吹く中、七勇太は何とかコンパスをミュズにインストールすることに成功する。そこへ伝承族が現れ、白銀の支配者エラルードが迎え撃つ。
マップス ネクストシート 第3巻
エラルード「力なき者が力ある者の都合で滅びるなど、気に留めるほどのことでもない」
伝承族は脳の化け物で、どんな攻撃もその脳の未来予測でシールドしてしまう。だが、エラルードが放った自己増殖するフラクタルビームは、伝承族の未来予測を上回っていた。
エラルードはネクシート号を手に入れようとするが、そこへ、かつて宇宙をすくった“十の魔物”の1人、ガッハ・カラカラが救援に駆けつける。ガッハが連れてきたリープタイプ宇宙船リプデニー、リプレニーがエラルードを追い詰めるが‥‥。
コンパスのおかけで新たな力を手に入れたミュズは、ネクシート号に恒星を1つ、丸ごと取り込んだ。その巨大なエネルギーを使ってフラクタルビームに対抗するが‥‥。

戦いが終わり、疲れて眠り込んだ七勇太の夢の中に、風の惑星フウの生命体の記憶が流れ込んできた。生命体は七勇太にズザンガディクスを手に入れ、神帝ブゥアーの後継者になれという‥‥。
エラルードはネクシート号を手に入れようとするが、そこへ、かつて宇宙をすくった“十の魔物”の1人、ガッハ・カラカラが救援に駆けつける。ガッハが連れてきたリープタイプ宇宙船リプデニー、リプレニーがエラルードを追い詰めるが‥‥。
コンパスのおかけで新たな力を手に入れたミュズは、ネクシート号に恒星を1つ、丸ごと取り込んだ。その巨大なエネルギーを使ってフラクタルビームに対抗するが‥‥。

戦いが終わり、疲れて眠り込んだ七勇太の夢の中に、風の惑星フウの生命体の記憶が流れ込んできた。生命体は七勇太にズザンガディクスを手に入れ、神帝ブゥアーの後継者になれという‥‥。
マップス ネクストシート 第4巻
ガッハ・カラカラ「きみっ、うちの社員にならないか?」
ミュズの設計は天使の彫像のような形をした宇宙船リープタイプと同じで、リプデニーとリプレニーから宇宙船の基礎を学びながら、商業惑星ボッタークルンに到着した。買い物を楽しむミュズとミヤコだったが、ミヤコは七勇太の実の姉ではなかった。ミヤコに片思いしていた金子はショックを受け、出家すると言いだし‥‥。

ネクシート号は、2つ目のコンパスがある宇宙大学マナ・ヴィーナに向かった。だが、マナ・ヴィーナは、学問に集中するために生殖能力をもっていると入れないという。自ら中世人間になることを志願した金子と、首だけになったゾミニカがマナ・ヴィーナに降り立つ。
金子の脳波を分析した第3学部長のネサガ・ダンサは、ネクシート号を手に入れようと画策する。案内役の猫型宇宙人ギタ・マコネは、金子が暇つぶしに描いたモエ絵に心をを奪われるのだった。そこへ妹のキネ・マコネが現れ、さらに七勇太、ミュズ、ミヤコまで現れ、大騒動に‥‥。
金子が描いた1枚のモエ絵は、マナ・ヴィーナの多くの研究者の心を貫き‥‥ミュズはネサガ・ダンサが持っていた2つ目のコンパスを手に入れるのだった。

ネクシート号は、2つ目のコンパスがある宇宙大学マナ・ヴィーナに向かった。だが、マナ・ヴィーナは、学問に集中するために生殖能力をもっていると入れないという。自ら中世人間になることを志願した金子と、首だけになったゾミニカがマナ・ヴィーナに降り立つ。
金子の脳波を分析した第3学部長のネサガ・ダンサは、ネクシート号を手に入れようと画策する。案内役の猫型宇宙人ギタ・マコネは、金子が暇つぶしに描いたモエ絵に心をを奪われるのだった。そこへ妹のキネ・マコネが現れ、さらに七勇太、ミュズ、ミヤコまで現れ、大騒動に‥‥。
金子が描いた1枚のモエ絵は、マナ・ヴィーナの多くの研究者の心を貫き‥‥ミュズはネサガ・ダンサが持っていた2つ目のコンパスを手に入れるのだった。
マップス ネクストシート 第5巻
七勇太「たとえ先に鎖国しているのがわかったとしても、ワクチンを運ぶためなら、おれは入ってきた!」
ワクチンを届けるため、ミュズ、七勇太、ミヤコの3人はネクシート号に乗ってツベルグ星へ向かった。途中、ミュズが眠ってしまいピンチに陥るが、ミヤコがミュズに代わってネクシート号に接続する。そして、ミュズはミヤコの幼い頃の記憶を垣間見ることになる‥‥。
ツベルグ星に無事ワクチンを運んだ七勇太は、60年前の“銀河大戦”の歴史の真実を見たが‥‥「親父が肩にヘンな角付けてるし」と大笑い。だが、ツキメは危険を察知する。
ミュズ、七勇太、ミヤコの3人は、ツベルグ星の将軍に囚われてしまう。鎖国しているツベルグ星に入ってきたことを謝れというのだ。そこに侍のズローニンが割って入り、ミュズに一騎打ちを申し出る。一方、七勇太は地下でエラルードに出会う。
ツキメは十の魔物の生き残りを連れ、七勇太とミュズを始末にやって来た。
ツベルグ星に無事ワクチンを運んだ七勇太は、60年前の“銀河大戦”の歴史の真実を見たが‥‥「親父が肩にヘンな角付けてるし」と大笑い。だが、ツキメは危険を察知する。
ミュズ、七勇太、ミヤコの3人は、ツベルグ星の将軍に囚われてしまう。鎖国しているツベルグ星に入ってきたことを謝れというのだ。そこに侍のズローニンが割って入り、ミュズに一騎打ちを申し出る。一方、七勇太は地下でエラルードに出会う。
ツキメは十の魔物の生き残りを連れ、七勇太とミュズを始末にやって来た。
マップス ネクストシート 第6巻
ツキメ「進め! ナユタ! 運命に負けるんじゃないぞ!」
七勇太とミュズの前に、十の魔物の生き残り、大将軍ザザーン・クロマミス、超人提督ニュウ・エイブ、銀河豪商ガッハ・カラカラ、植物の星から来たシスター・プテリス、マナ・ヴィーナと並ぶ銀河の最高学府マド学院の長ガドリジン・ローム・ラム・ヘクススキー教授、そしてツキメことジャンパのミンニョロ王が現れた。ヘクススキー教授の分析光線で、七勇太の身体を構成する原子は60年以内につくられたことが明らかになる。彼らは七勇太とミュズを消そうとするが、銀色のリープタイプを駆るリプシアン・ヴァイスが七勇太たちの加勢に入る。
ネクシート号はツキメに別れを告げ、前へ進む‥‥。
ネクシート号はツキメに別れを告げ、前へ進む‥‥。
マップス ネクストシート 第7巻
七勇太「いきなり肩にツノ付き勇者の息子にされた者の気持ちがわかってたまるかー!!」
金子はゾミニカとエラルードのところへ帰り、ともに宇宙を旅することになる。
一方、ネクシート号は、デニーとレニーに誘われ、10万機のリープタイムが住む惑星にやって来る。リプシアン・ヴァイスは、七勇太やミュズを信用するが、もし銀河に仇なすと分かったら全力で戦うという。
突然、ミュズは思い出した。銀河の近くに、コピーしたかのようにまったく同じ形をした銀河を見たことを――。コピー銀河の方に飛ばされた60年前の地球に、第3のコンパスがある。七勇太、ミュズ、ミチコ、ズローニンはネクシート号に乗ってコピー銀河へと飛び立った。ミュズの夢の中に現れた、舌の長い犬のような化け物の正体は‥‥?
コピー銀河は、生命反応が全くないデス銀河だった。だが、地球には生命が満ちていた。デス銀河の東京に降りてみると、そこは海底都市になっていた。
地球で食事をしていた一行は、地球のリープタイプ、リプリリス・ヴァイスに見つかるが、そこに対異星文明大使館最高司令官を名乗るビスマルクが現れ、七勇太のことを十鬼島ゲンと呼ぶ。
一方、ネクシート号は、デニーとレニーに誘われ、10万機のリープタイムが住む惑星にやって来る。リプシアン・ヴァイスは、七勇太やミュズを信用するが、もし銀河に仇なすと分かったら全力で戦うという。
突然、ミュズは思い出した。銀河の近くに、コピーしたかのようにまったく同じ形をした銀河を見たことを――。コピー銀河の方に飛ばされた60年前の地球に、第3のコンパスがある。七勇太、ミュズ、ミチコ、ズローニンはネクシート号に乗ってコピー銀河へと飛び立った。ミュズの夢の中に現れた、舌の長い犬のような化け物の正体は‥‥?
コピー銀河は、生命反応が全くないデス銀河だった。だが、地球には生命が満ちていた。デス銀河の東京に降りてみると、そこは海底都市になっていた。
地球で食事をしていた一行は、地球のリープタイプ、リプリリス・ヴァイスに見つかるが、そこに対異星文明大使館最高司令官を名乗るビスマルクが現れ、七勇太のことを十鬼島ゲンと呼ぶ。
マップス ネクストシート 第8巻
ビスマルク「人類が宇宙に君臨するにふさわしい事を平和ボケの地球連邦首脳部に見せつけ、目を覚まさせてやるのよォ!」
リプリリス・ヴァイスは1番目のコンパスを持っていた。リリスはミュズから2つのコンパスを奪い取るが、暴走してしまう。南極でミュズとリリスの戦いが始まる――。
マップス ネクストシート 第9巻
七勇太「親父の若い頃にソックリだってだけでもカンに触るのに‥‥その上――グラマー金髪美女なんか連れて歩きやがって!!」
リリスから3つのコンパスを取り返したミュズは、突然、宇宙全体を見渡せるようになり、ズザンガディスクの存在を察知した。リリスの正体は‥‥?
金子から救難通信が入る。エラルードが正体不明の敵と戦い、傷ついているという。ネクシート号は、ビスマルクを加え、エラルードが逃げ込んだ惑星へ向かう。エラルードは伝承族との戦いの真実を語る。そこに現れたのは、1枚目の地図、リプミラ・ヴァイスとダイナック・ゲンだった。エラルードが撃たれた。そして、七勇太とゲン、ミュズとリプミラの戦いが始まる。
だが、エラルードは死んではいなかった。誤解は解け‥‥ついにズザンガディスクが姿を現した。
金子から救難通信が入る。エラルードが正体不明の敵と戦い、傷ついているという。ネクシート号は、ビスマルクを加え、エラルードが逃げ込んだ惑星へ向かう。エラルードは伝承族との戦いの真実を語る。そこに現れたのは、1枚目の地図、リプミラ・ヴァイスとダイナック・ゲンだった。エラルードが撃たれた。そして、七勇太とゲン、ミュズとリプミラの戦いが始まる。
だが、エラルードは死んではいなかった。誤解は解け‥‥ついにズザンガディスクが姿を現した。
マップス ネクストシート 第10巻
スザンガディスク「あなた方は“生きて”いますか? あなた方の存在自体がブゥーアー様のデータから生み出されたモノだとしたら?」
ズザンガディスクは言う。「結局、ファーストシートとネクストシートは相容れぬ存在であり、誰かがブゥアーになるしか、この“宇宙”を救う手だてはないのだから!」
燃えさかる恒星のように巨大な伝承族「光速の予言者」が接近し、引き寄せられるエラルードを救おうと、ミュズは本気を出す。リプミラ号も参戦する。
ズザンガディスクは、ブゥアーとは、消えゆくことが運命の“宇宙”を記録する大いなる善意だという。だが、記録のためのエネルギーが不足し、宇宙を破壊してエネルギーとして吸収しはじめたのだった。
伝承族は言う。記録さえあれば蘇る、何度でも。これこそが真の“永遠の命”だと。七勇太は反論する。データが“命”だと!? てめえらは、今、目の前で散っていった“命”が本当にデータと同じだと思うのか!? そこに込められた“心”を、何に変えられるってんだー!
ミュズは全てのエネルギーを使って、光速の予言者へ向かって太陽落としを敢行する――。
燃えさかる恒星のように巨大な伝承族「光速の予言者」が接近し、引き寄せられるエラルードを救おうと、ミュズは本気を出す。リプミラ号も参戦する。
ズザンガディスクは、ブゥアーとは、消えゆくことが運命の“宇宙”を記録する大いなる善意だという。だが、記録のためのエネルギーが不足し、宇宙を破壊してエネルギーとして吸収しはじめたのだった。
伝承族は言う。記録さえあれば蘇る、何度でも。これこそが真の“永遠の命”だと。七勇太は反論する。データが“命”だと!? てめえらは、今、目の前で散っていった“命”が本当にデータと同じだと思うのか!? そこに込められた“心”を、何に変えられるってんだー!
ミュズは全てのエネルギーを使って、光速の予言者へ向かって太陽落としを敢行する――。
マップス ネクストシート 第11巻
プロフェッサー・アナロギア「うちの支配者様、『美しい』とか言われ慣れていないんだよな‥‥」
オグマ「何しろ第一印象が“でかい”だから‥‥」
オグマ「何しろ第一印象が“でかい”だから‥‥」
ミュズは光速の予言者を助けた。光速の予言者はほとんどの質量を失い、ミュズの手のひらに収まる大きさになっていた。
突然、デス銀河に生命が誕生しはじめた。それは、ブゥアーの記録にある自然な“銀河”の姿だった。一方の銀河は、ブゥアーが生贄砲の弾倉にするため、不自然に生物が密集するよう作り変えられていた。どちらの銀河も物理的に同じ場所に存在する。ズザンガディスクが空間をねじ曲げ、同時に存在しているように見せかけているだけで、その力が尽きれば、どちらの銀河も消滅してしまうという。どちらかの銀河を選んで、そこにいる生命を救わなくてはならない。

ツキメは七勇太の父、十鬼島ゲンから驚くべき事実を知らされる。ゲンもズザンガディスクを見ており、七勇太はゲンのクローンだというのだ。
七勇太はズザンガディスクから聞かされた話をダイナック・ゲンに語った。52兆9千億78番目の宇宙の記録を取っている頃から、ブゥアーの記録に“ゆらぎ”が生じ始めていた。ブゥアーは自らの一部を切り取り、ズザンガとディスクという2つのプログラムを作った。2つが対話して考えることで問題を解決し、もしもブゥアーが破壊されたときにはその原因を突き止め、改良し、あらたなブゥアーを生み出すことを命じた。60年前、ブゥアーの敗北が決定的になった時、ズザンガディスクは目覚め、ゆらぎを確定させる力を持ったゲンとリプミラの存在を認識。ブゥアーを滅ぼした十鬼島ゲンを第一候補に、リプミラと出会わなかった十鬼島ゲンを第二候補として、ブゥアーの後継者に選んだ。

ゲンは七勇太に「風になれ」というが、七勇太は(こんな親父、ちょっとイヤかも)と感じていた。だが、ズザンガディスクに対抗するために、七勇太・ミュズとゲン・リプミラは命をかけて戦わなくてはならなかった――。
突然、デス銀河に生命が誕生しはじめた。それは、ブゥアーの記録にある自然な“銀河”の姿だった。一方の銀河は、ブゥアーが生贄砲の弾倉にするため、不自然に生物が密集するよう作り変えられていた。どちらの銀河も物理的に同じ場所に存在する。ズザンガディスクが空間をねじ曲げ、同時に存在しているように見せかけているだけで、その力が尽きれば、どちらの銀河も消滅してしまうという。どちらかの銀河を選んで、そこにいる生命を救わなくてはならない。

ツキメは七勇太の父、十鬼島ゲンから驚くべき事実を知らされる。ゲンもズザンガディスクを見ており、七勇太はゲンのクローンだというのだ。
七勇太はズザンガディスクから聞かされた話をダイナック・ゲンに語った。52兆9千億78番目の宇宙の記録を取っている頃から、ブゥアーの記録に“ゆらぎ”が生じ始めていた。ブゥアーは自らの一部を切り取り、ズザンガとディスクという2つのプログラムを作った。2つが対話して考えることで問題を解決し、もしもブゥアーが破壊されたときにはその原因を突き止め、改良し、あらたなブゥアーを生み出すことを命じた。60年前、ブゥアーの敗北が決定的になった時、ズザンガディスクは目覚め、ゆらぎを確定させる力を持ったゲンとリプミラの存在を認識。ブゥアーを滅ぼした十鬼島ゲンを第一候補に、リプミラと出会わなかった十鬼島ゲンを第二候補として、ブゥアーの後継者に選んだ。

ゲンは七勇太に「風になれ」というが、七勇太は(こんな親父、ちょっとイヤかも)と感じていた。だが、ズザンガディスクに対抗するために、七勇太・ミュズとゲン・リプミラは命をかけて戦わなくてはならなかった――。
マップス ネクストシート 第12巻
七勇太「[わたしの名はブゥアー、神帝ブゥアー:blue]だ」
ネクシート号とリプミラ号の戦いに巻き込まれ、ミヤコが生体タイムマシンのネムローネとともに消えてしまった。決着はついた――それは、勝つこと前提で戦っていたものと、勝つために必死だったものの差だった。
七勇太とミュズの前にズザンガディスクが現れる。ズザンガディスクは言う。「ブゥアー様のデータから生み出されたあなたが生きているというなら、今のミヤコも生きているのではないでしょうか? データと命に差はないのではないでしょうか?」
七勇太はミヤコを再生するため、ブゥアーになることを選ぶのだった――。
七勇太とミュズの前にズザンガディスクが現れる。ズザンガディスクは言う。「ブゥアー様のデータから生み出されたあなたが生きているというなら、今のミヤコも生きているのではないでしょうか? データと命に差はないのではないでしょうか?」
七勇太はミヤコを再生するため、ブゥアーになることを選ぶのだった――。
マップス ネクストシート 第13巻
七勇太「自分の“意志”で変わろうとする限り、それは“命”なんだっ!」
七勇太=神帝ブゥアーは全てを滅ぼしデータに変換した‥‥ミュズは、データとして記録されたミヤコと語り合い、ミヤコは一人で七勇太を救うために飛び出した。七勇太の思考にヒビが入ってゆく‥‥七勇太はゲンの言葉を思い出す――風になれよ!
ズザンガディスクは七勇太をブゥアーに接続する作業を続けていたが、七勇太はブゥアーの力を利用して抵抗を続ける。

七勇太の叫びを聞いたエラルードは2万2千年に及ぶ記憶を取り戻した。ズザンガディスクはミヤコを「最後の伏線」と呼んだが、エラルードは「わたしをそう呼んだのはキサマなのだからな」と言ってズザンガディスクに戦いを挑む。
窮地に陥ったズザンガディスクは思考を巡らせる。同型並列対話式プログラムであるズザンガディスクが出した結論は‥‥最後の戦いの場に、光速の予言者を手にした男がやって来る。
ズザンガディスクは七勇太をブゥアーに接続する作業を続けていたが、七勇太はブゥアーの力を利用して抵抗を続ける。

七勇太の叫びを聞いたエラルードは2万2千年に及ぶ記憶を取り戻した。ズザンガディスクはミヤコを「最後の伏線」と呼んだが、エラルードは「わたしをそう呼んだのはキサマなのだからな」と言ってズザンガディスクに戦いを挑む。
窮地に陥ったズザンガディスクは思考を巡らせる。同型並列対話式プログラムであるズザンガディスクが出した結論は‥‥最後の戦いの場に、光速の予言者を手にした男がやって来る。
マップス ネクストシート 第14巻
光速の予言者「情報は迷わない! お前達が“情報化”ではなく“生きる”事を選ぶというなら、その間違いを含めて受け容れるべきではないのか!? その上で、乗り越えればいいのではないか?」
ズザンガディスクは自らをブゥアーに接続をはじめた。七勇太が支配できるブゥアーの身体の一部を切り離すため、リープタイプ宇宙船団と伝承族、そしてリプミラ号が総力を挙げて攻撃を開始する。
ミュズは迷っていた。光速の予言者は言う――変わろうとするものだけが迷うのだ。ネクシート号の形状が変化していく‥‥。
ミュズは迷っていた。光速の予言者は言う――変わろうとするものだけが迷うのだ。ネクシート号の形状が変化していく‥‥。
マップス ネクストシート 第15巻
七勇太「ズザンガディスク! お前も進化しているというのなら、変われっ!! プログラムではなくなる自分を受け入れろ!!」
リプミラ号はネクシート号を守って宇宙の彼方へ消えていった‥‥。そして、ブゥアーの身体の半分を手に入れた七勇太は、その力を使って銀河とデス銀河を物理的に引き離す。七勇太とミュズは仲間たちに別れを告げ、ズザンガディスクとともにこの宇宙から消えた。だが、戦いはいつ果てるともなく続いていたのだった‥‥。
ズザンガディスクは、データが自らの意思で変わっていけるのなら命だと主張する。七勇太は、もしそうなら、集めているのはデータではなく命だと反論する。ズザンガディスクはブゥアーの願いに反していることを知り、混乱した‥‥そして、七勇太は‥‥七勇太とミュズは宇宙の外にいた‥‥。

帰ってきた七勇太とミュズに向かって、年老いたツキメは「遅いよ‥‥」と嘆いた。戦いから2028年が過ぎていたのだった。その間、いろいろな騒動があったが、宇宙はいつも通りだった。
七勇太は、記録をとるのではなく、ただ宇宙を見て歩くことにした――かつて、“さまよえる星人”がしたように。そして、それがブゥアーに託された本当に願いだったと思う。
七勇太、ミュズ、ミヤコの3人は、「いけるところまで!」と言ってネクシート号に乗って飛び立った――。
ズザンガディスクは、データが自らの意思で変わっていけるのなら命だと主張する。七勇太は、もしそうなら、集めているのはデータではなく命だと反論する。ズザンガディスクはブゥアーの願いに反していることを知り、混乱した‥‥そして、七勇太は‥‥七勇太とミュズは宇宙の外にいた‥‥。

帰ってきた七勇太とミュズに向かって、年老いたツキメは「遅いよ‥‥」と嘆いた。戦いから2028年が過ぎていたのだった。その間、いろいろな騒動があったが、宇宙はいつも通りだった。
七勇太は、記録をとるのではなく、ただ宇宙を見て歩くことにした――かつて、“さまよえる星人”がしたように。そして、それがブゥアーに託された本当に願いだったと思う。
七勇太、ミュズ、ミヤコの3人は、「いけるところまで!」と言ってネクシート号に乗って飛び立った――。
レビュー

一方、ヒロインは金髪で露出度の多い服を着たリプミラから、ロリ体系のボクっ娘ミュズへ――これは時代の流れだろう。とはいえ、前作にない「萌え」「インターネット」などが盛り込まれ、オタクへの気配りは欠かさない。
それにしても、SF冬の時代に、よく5年間も連載できたものである。媒体は、草創期のウェブコミック配信サイトの1つ「FlexComixブラッド」――2007年1月16日にYahoo! JAPAN内にオープンし、2012年に「COMIC メテオ」に吸収された。本作品は、ほぼ、「FlexComixブラッド」の活動全期間にわたって連載されていたことになる。

SF設定として面白かったのは、第3巻でネクシート号が恒星を丸呑みにするところ――以後、この恒星のエネルギーを使って「銀河最強」の武装を展開する。
もうひとつ、忘れてはならないのが、主人公・麻生河七勇太はブゥアーのデータから作り出された合成人間(?)であること。七勇太が自らが生きていることを無理矢理に証明することで、ズザンガディスクのプログラム論理の矛盾を露呈させる――。

七勇太は自ら変わろうとする意思を持つのが命だと叫ぶが、これは、ダーウィンの進化論から言われ続けている考え方だ。「生き残るのは変化できる者」「企業も変化しなければ淘汰される」、さらには政治的プロパガンダにも利用されている。だが、この考え方は科学的に必ずしも正しいとは言い切れない。進化は常に起きているし、淘汰されるかどうかとは因果関係はない。また、進化や淘汰に何らかの意思が働いているという事実も見つかっていない。
もしブゥアーのデータからDNAレベルで生物を再構築することができたなら、それは常に変化し進化していくだろう。シミュレーションをやり直してみたところで、二度と再び同じ結果になることはないだろう。
近年、人工知能(AI)が再びブームとなっており、2045年には人類の知能を超えるシンギュラリティがやってくると言われているが――果たして、AIは、プログラムではなくなる自分を受け入れることができるのだろうか?

また、ズザンガディスクは何度も選択を迫る――ファーストシートとネクストシートは共存できないが、ゲンは主人公の座を放棄することで共存を可能にする。銀河とデス銀河は共存できないが、七勇太は力業で2つの銀河を物理的に引き離す。荒唐無稽なスペースオペラではあるが、多様化が求められている現代において、共存のために必要な距離を置くことは、努力を払ってやることではないだろうか。
それにしても、SF冬の時代に、よく5年間も連載できたものである。媒体は、草創期のウェブコミック配信サイトの1つ「FlexComixブラッド」――2007年1月16日にYahoo! JAPAN内にオープンし、2012年に「COMIC メテオ」に吸収された。本作品は、ほぼ、「FlexComixブラッド」の活動全期間にわたって連載されていたことになる。

SF設定として面白かったのは、第3巻でネクシート号が恒星を丸呑みにするところ――以後、この恒星のエネルギーを使って「銀河最強」の武装を展開する。
もうひとつ、忘れてはならないのが、主人公・麻生河七勇太はブゥアーのデータから作り出された合成人間(?)であること。七勇太が自らが生きていることを無理矢理に証明することで、ズザンガディスクのプログラム論理の矛盾を露呈させる――。

七勇太は自ら変わろうとする意思を持つのが命だと叫ぶが、これは、ダーウィンの進化論から言われ続けている考え方だ。「生き残るのは変化できる者」「企業も変化しなければ淘汰される」、さらには政治的プロパガンダにも利用されている。だが、この考え方は科学的に必ずしも正しいとは言い切れない。進化は常に起きているし、淘汰されるかどうかとは因果関係はない。また、進化や淘汰に何らかの意思が働いているという事実も見つかっていない。
もしブゥアーのデータからDNAレベルで生物を再構築することができたなら、それは常に変化し進化していくだろう。シミュレーションをやり直してみたところで、二度と再び同じ結果になることはないだろう。
近年、人工知能(AI)が再びブームとなっており、2045年には人類の知能を超えるシンギュラリティがやってくると言われているが――果たして、AIは、プログラムではなくなる自分を受け入れることができるのだろうか?

また、ズザンガディスクは何度も選択を迫る――ファーストシートとネクストシートは共存できないが、ゲンは主人公の座を放棄することで共存を可能にする。銀河とデス銀河は共存できないが、七勇太は力業で2つの銀河を物理的に引き離す。荒唐無稽なスペースオペラではあるが、多様化が求められている現代において、共存のために必要な距離を置くことは、努力を払ってやることではないだろうか。
参考サイト
- マップス ネクストシート:ピッコマ
- 長谷川裕一公式サイト スタジオ秘密基地
- 『SF挿絵画家の時代』(大橋博之,2012年09月)
(この項おわり)
前作の主人公・十鬼島ゲンの息子・七勇太が、ある夜、宇宙からやって来たボクっ娘ミュズの宇宙船ネクシート号に乗り込み、姉のミヤコや異形の宇宙人たちと銀河を股に大暴れするスペースオペラ。前作の60年後という設定だが、パラレルワールドのようでもあり、そうでないようでもあり‥‥21世紀的な萌え要素を盛り込み、オタク心をくすぐる。