Webブラウザ「Sleipnir 4」は高速化と検索機能が改良ポイント

2013年3月 入手
Sleipnir
2013年(平成25年)3月26日、無償のWebブラウザ Sleipnir(スレイプニル)バージョン4の正式版がリリースされた。
種別 Webブラウザ
価格 無料(フリーソフト)
動作環境 Windows XP / Vista / 7 / 8 / 10
制作者 フェンリル株式会社
公式サイト https://www.fenrir-inc.com/jp/sleipnir/4/
最新バージョン 4.8.8(2024年10月07日)
備考 Mac / Android / iOS / WindowsPhone Sleipnirも用意されている。
バージョン4.0は3.0に比べて高速化されている。
軽量化と視認性の向上のため UI とツールバーアイコンを刷新し、起動時間は30%高速化しという。また、タブの切替えやアップデートも高速化されている。
さらに、メモリ使用量を軽減するため、プロセスとスレッドの使用方法を調整している。

横断検索ができる SuperSearch 機能や、形態素解析を使ったピックアップ検索など、検索機能がさらに便利になった。

問題点はメモリ消費――これはSleipnirというよりTrident(IEのエンジン)の問題なのだろうが、タブを10個ぐらい開くと、メモリ消費が1Gバイトを超える。そして、Sleipnirを終了するまで解放されない。
Sleipnirはバージョンの1.66の時代から愛用しており、現在はバージョン 4 をメインブラウザとして利用している。

気に入っている点は3つある。
  1. さまざまな検索エンジンを組み込むことができる。
  2. RSSバーが使いやすい。
  3. IEの描画エンジン「Trident」とChromeの描画エンジン「Blink」を切り替えることができる。
バージョン4.0になってRSSリーダーがさらに高速化され、2013年(平成25年)7月にサービス終了したGoogleReaderから簡単に移行できるようになっている。

バージョン 4.7.0 の主な変更点

  • Blink を更新 (Chrome/76.0.3809.132)
  • Blink によるウェブ表示で、文字の描画を独自のフォントレンダリングで行うように変更(アップデートの場合は、設定が無効になっております)
  • 一部の音声が Web Audio API で再生出来なかった問題を修正
  • マウスフックの動作を調整

バージョン 4.6.0 の主な変更点

  • Blink を更新した (Chrome/70.0.3538.77)
  • 一部の動画再生で、Media Foundation を使用するようにした

バージョン 4.5.0 の主な変更点

  • Blink を更新した (Chrome/51.0.2704.106)
  • Windows XP, Vista は、Blink を利用できないようにした
  • Trident エンジンが終了動作で時間が掛かることがあった問題を修正した
  • Chrome 拡張のアイコンが表示されないことがあった問題を修正した
  • フルスクリーン (requestFullscreen) を終了したとき、ウェブビューがずれる問題を修正した
  • ブックマークバー描画を調整した
  • その他、軽微な不具合を修正

バージョン 4.4.0 の主な変更点

  • FeedReader をパネルに入るようにした
  • Chrome 拡張を非表示にしたとき、シェブロンが表示されるように変更した
  • ブックマークのソートに "訪問回数順" を追加した
  • アドレスバー、検索バーのドロップダウンリストの動作を調整した
  • タググループバーのプルダウンメニューに "新規プライベートグループ" を追加した
  • ブックマークパネルの描画方法を調整した
  • ポップアップメニューで矢印キーが動作するように調整した
  • パスワード保存のボップアップの表示位置を調整した
  • Blink を更新した (Chrome/40.0.2214.94)
その他、細かい不具合が修正された。

バージョン 4.3.9 の主な変更点

  • SmartSearch が追加され、ウェブページで文字列の選択を行なうことで検索ができるようになった。
  • Blink エンジンで印刷プレビューができるようになった。
その他、細かい不具合が修正された。

IE11との組み合わせでハングアップ

Internet Explorer 11に更新したところ、Sleipnir 4が頻繁にハングアップするようになった。
以下の対策をとることで落ち着いている。

  • ツール→カスタマイズ→マウス→マウスジェスチャを「使わない」にする。
  • ツール→カスタマイズ→レンダリング→Tridentの基本設定→動作モードを「処理速度優先」にする。
  • DOMストレージを無効化する:レジストリエディタで HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Main\FeatureControl\FEATURE_DOMSTORAGE に値 Sleipnir.exe を登録し、REG_DWORD=0x01 を設定する。

バージョン 4.3 の主な変更点

  • WebKitをBlinkに変更した
  • FeedReader の Google Reader からインポート を廃止した
その他、細かい不具合が修正された。

ベンチマークサイト「Octane JavaScript Benchmark」を使った実験によると、BlinkはWebKitに比べて1割ほど高いスコアを出している。

バージョン 4.1 の主な変更点

  • フォルダ形式でブックマークを整理する機能を追加した
  • SuperSearch を起動するホバーボタンを追加した
  • マウス割り当てに 4、5 ボタンを追加した
  • Sleipnir 終了時にダイアログで警告するオプションを追加した
  • 履歴パネルにコンテキストメニューを追加し Delete キーで項目を削除できるようにした
  • お気に入りの個別設定をフォルダ単位でできるようにした
  • タブを閉じた後の動作に Tablet も含めるオプションを「タブの追加と削除」に追加した
  • WebKit を更新した (Chrome/26.0.1410.64)
その他、細かい不具合が修正された。

バージョン 4.0 の主な変更点

  • 標準のタブグループの色を変更出来るようにした。
  • カスタマイズ|パネル|履歴パネル|ページを履歴に保存する日数を追加した。
  • スマートタブが有効のとき、タブの複製はアクティブの右になるようにした。


バージョン4.01では細かい不具合が修正された。

バージョン 3.x からの移行

バージョン 3.xから“お気に入り”と検索エンジンリストは自動的に移行される。
また、「メニューバー→ファイル→お気に入り/設定のインポート」で古いバージョンのお気に入りを取り込むことができる。

検索エンジンリストの構造はバージョン2.xと同じようなので、手動で移行できる。
バージョン2.xをデフォルト・インストールすると、"%ProgramFiles%\Fenrir & Co\Sleipnir\settings\ユーザー名\setting\Override\SearchEngineList.xml" というファイルがある。これが検索エンジンを登録したXMLファイルで、これをそのままバージョン3の設定ファイル "%APPDATA%\Fenrir Inc\Sleipnir\setting\override\1041_SearchEngineList" にリネーム・コピーしてやる。
このXMLファイルをオープンし、Guidタグに適当な値をセットしてやる。(※)バージョン3.03で、このように仕様変更された模様。
検索バーに表示するアイコンは、"%APPDATA%Fenrir Inc\Sleipnir\~temp\resources\skins\default\toolbar\SearchBar" に配置しておく。

参考サイト

(この項おわり)
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