JR東日本 E1系は日本初のオール2階建て新幹線

編成あたりの定員は1,235名
上越新幹線E1系
2010年2月27日 東京駅 写真:こぱふぅ
E1系新幹線は、日本初のオール2階建て新幹線電車として1994年(平成6年)7月デビューした。最高速度は240km/h。
上越新幹線E1系の大きな写真大きな写真
(1920×1440 ピクセル, 851 Kbyte)
上越新幹線「Maxとき」E1系
2004年2月27日 東京駅 写真:パパぱふぅ
編成あたりの定員は1,235名で、200系12両編成と比べて4割アップを実現している。

編成重量は692トンと、JR東日本の新幹線車両の中で最も重い。ちなみに、東海道新幹線 N700系は16両編成で700トンとなっている。
上越新幹線「Maxとき」E1系の大きな写真大きな写真
(1600×1394 ピクセル, 779 Kbyte)
上越新幹線「Maxとき」E1系
2008年12月31日 東京駅 写真:こぱふぅ
定員数を増やした犠牲になったのが自由席の2階座席――3+3列で、リクライニングができない。座席の幅は東海道・山陽新幹線と変わりがない(※)はずなのだが、やたら狭く感じる。
そのためかどうか分からないが、閑散期にはアームレストを跳ね上げることで2人分の座席にして構わないことになっている。
が、それにしても
(※)一人当たりの座席幅は430mm(中央席のみ460mm)。
上越新幹線「Maxとき」E1系の大きな写真大きな写真
(1920×1440 ピクセル, 1031 Kbyte)
上越新幹線「Maxとき」E1系
2008年12月31日 東京駅 写真:こぱふぅ
愛称の「Max」はMulti Amenity Expressの略である。
新潟県の鳥であるトキ(朱鷺)にちなみ、車体塗色は朱鷺色を採用し、Maxのロゴにも朱鷺のイラストが入っている。
上越新幹線「Maxとき」E1系の大きな写真大きな写真
(1920×1440 ピクセル, 821 Kbyte)
上越新幹線「Maxとき・MAXたにがわ」E1系
2004年10月20日 東京駅 写真:パパぱふぅ
写真はデビュー当時の塗装。2003年(平成15年)以降、新しいカラーリングとなった。

2012年(平成24年)9月28日の上越新幹線の運行を最後に引退した。
上越新幹線「Maxとき・MAXたにがわ」E1系の大きな写真大きな写真
(1331×1280 ピクセル, 585 Kbyte)

2階建て新幹線登場の背景

バブル景気で地価が急騰した頃、通勤距離は伸びる一方で、新幹線定期の販売枚数は平成に入ってからの5年間で約4倍にふくれあがった。朝のラッシュ時には、新幹線が大宮駅へ到着する前に定員オーバーとなり、特急料金を払っているのに座れないという不満が相次いだ。
そこで開発されたのが2階建て新幹線である。
最盛期には東北新幹線の4分の1、上越新幹線の半数が2階建て新幹線だった。

しかし、東北新幹線の延伸や、北陸新幹線、北海道新幹線の開業で高速化が重要となり、最高速度240km/hの2階建て新幹線は全体のスピードアップの障害となっている。
また、住宅の都心回帰の流れから、新幹線の販売枚数は2005年(平成17年)以降横ばい状態だ。座席数の多さは、トラブル時に振り替え輸送を難しくなる原因ともなっている。

こうした状況を受け、E1系は2012年(平成24年)9月に引退。後継車両のE4系も順次廃車されている。
E4系関連
(この項おわり)
header