熊本城(熊本県熊本市中央区本丸1-1)は、加藤清正が中世に築かれた城郭を取り込み、7年の歳月をかけて改築。1607年(慶長12年)に完成した平山城である。城跡は特別史跡に指定されており、国の重要文化財も多い。
大きな写真
(2560×1707 ピクセル, 1839 Kbyte)
2016年(平成28年)3月19日に撮影したもの。この約1ヶ月後に発生した熊本地震が発生――4月14日の前震はマグニチュード6.5、最大震度7。4月16日の本震は、マグニチュード7.3、最大震度7。
この地震により、熊本城は石垣が複数箇所で崩れ、重要文化財の長塀が長さ100メートルにわたって倒壊するなど、大きな被害を受けた。
熊本城は復興城主に寄付を募るなどして、2021年(令和3年)3月、天守閣の復旧に漕ぎ着けた。
熊本城は復興城主に寄付を募るなどして、2021年(令和3年)3月、天守閣の復旧に漕ぎ着けた。
天守閣は、1960年(昭和35年)に建てられた鉄骨鉄筋コンクリート建造物で、重要文化財ではないから早く復旧できた。しかし、重要文化財建造物は、元の部材を使って可能な限り使って元通りにしなければならない。
崩れた石垣は、すべて地震前の状態に積み直さなければならない。割れた石は貼り合わせ、再使用が無理な石は新しい石に差し替えるが、形は崩落した石と寸分違わぬように加工する。
現在は、写真のようにブルーシートの上にコンクリートで覆って、これ以上崩落が進まないように応急処置してある。
崩れた石垣は、すべて地震前の状態に積み直さなければならない。割れた石は貼り合わせ、再使用が無理な石は新しい石に差し替えるが、形は崩落した石と寸分違わぬように加工する。
現在は、写真のようにブルーシートの上にコンクリートで覆って、これ以上崩落が進まないように応急処置してある。
数寄屋丸二階御広間も崩れたままだ。
熊本地震では、全体の約1割にあたる約8200m2の石垣が崩落し、積み直しが必要な石は10万個を超えるという。
熊本地震では、全体の約1割にあたる約8200m2の石垣が崩落し、積み直しが必要な石は10万個を超えるという。
目立たぬ場所で重機が活動している。
天守閣復旧で積み直した石垣は、崩落部分の1割にも満たない740m2だ。全面復旧には気の遠くなるような作業が待っている。
天守閣復旧で積み直した石垣は、崩落部分の1割にも満たない740m2だ。全面復旧には気の遠くなるような作業が待っている。
清正は、南蛮貿易に取り組むなど領地経営を積極的に行うことで、肥後は豊かになっていった。
清正は領民から慕われ、清正公さんと呼ばれるようになった。
熊本城の近く、国際交流会館の前にある加藤清正像は、甲冑と長烏帽子姿で、熊本城を背に陣中に座るような姿で、熊本を守ろうとしているかのようだ。
熊本城の近く、国際交流会館の前にある加藤清正像は、甲冑と長烏帽子姿で、熊本城を背に陣中に座るような姿で、熊本を守ろうとしているかのようだ。
天守閣の前にはイチョウの大木がある。熊本城は、別名を銀杏城といい、これは、篭城戦になったときに食料として調達できるよう、加藤清正がイチョウを植えたから
ただし、この大イチョウは雄木なので実はならない。
ただし、この大イチョウは雄木なので実はならない。
熊本城の前にある行幸坂は桜の名所だ。
本丸御殿は2つの石垣を跨ぐように建っており、地下通路を備えた特異な構造になっている。この地下通路は昼間でも暗いことから、闇り通路と呼ばれる。
もともとは、大天守の1階と小天守の地階(穴蔵)の往来に、この石階段が使用された。
石段の一番上から1階床までは1メートルの段差があり、2段の箱段が置かれている。緊急時には箱段を取り出すことで、敵が大天守に侵入することを防いだ。
石段の一番上から1階床までは1メートルの段差があり、2段の箱段が置かれている。緊急時には箱段を取り出すことで、敵が大天守に侵入することを防いだ。
木造天守閣の模型。3重6階地下1階になっている。
天守閣の最上階、展望スペースから熊本市街を望む。ここまでエレベーターで昇降できる。
近隣の情報
- 熊本城は日本三名城のひとつ:ぱふぅ家のホームページ
- 復旧した熊本城天守閣:ぱふぅ家のホームページ
- 熊本市街と熊本ラーメン「こむらさき」:ぱふぅ家のホームページ
- 熊本駅は熊本城の石垣をイメージ:ぱふぅ家のホームページ
- 復旧進む熊本城で800本の桜が見頃(2022年3月29日)
- 辛島公園でフラワーマーケット(2022年1月2日)
- 水前寺成趣園の表参道鳥居が復活(2021年10月10日)
- ワンピース作者の直筆イラスト展示。熊本地震復興願う(2021年4月25日)
- 熊本の地下水飲み比べ(2020年11月29日)
- 城下一望「誇らしい」:復興のシンボル、来春にも公開(2020年9月27日)
- 県庁にトルコギキョウやキク4千本(2020年6月10日)
- 新年も熊本城と準備進める加藤神社(2020年1月3日)
- 熊本の食、書店にずらり 上通の金龍堂がお土産コーナー設置(2017年11月3日)
- 火の国まつり開幕 今夜総おどり(2017年8月5日)
- 残る半年も無事に 加藤神社で「夏越の大祓」(2017年7月5日)
- 「みその神様」に新鳥居(2017年6月26日)
- 父の日、車内にバラの彩り 熊本市電(2017年6月18日)
- 城下町の変遷を屏風絵で 熊本市の島田美術館が記念展(2017年4月11日)
- 菜の花、街に彩り 熊本市の水道町交差点(2017年3月15日)
- 熊本城で初日の出 300人超から歓声(2017年1月1日)
- 熊本城のイチョウ、鮮やか黄金色 「お見せできず残念」(2016年12月3日)
- 細川流盆石、54万石の美に触れる(2016年11月19日)
- ジブリ建造物展 「天空の城」に山鹿灯籠の技(2016年10月21日)
- 上通に「美少女」現る 人気漫画家江口さん作品展(2016年9月24日)
- ランス絵画の変遷紹介 ランス美術館展始まる2(2016年7月17日)
(この項おわり)