御前埼灯台と浜岡砂丘

2022年12月30日 撮影
御前埼灯台
御前埼灯台
御前埼灯台 (おまえさきとうだい) (静岡県御前崎市御前崎1581)は1874年(明治7年)5月に完成した白亜の灯台で、日本の近代化産業遺産、日本の灯台50選、Aランク保存灯台に選ばれている。全国に16しかない、登れる灯台の1つだ。

灯台が建つ岬は御前崎 (おまえざき) (ざき)と濁るが、灯台の名前は御前崎 (おまえさき) (さき)と濁らない。
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御前埼灯台
御前埼灯台
御前崎は、黒潮と駿河湾の瀬流が激しくぶつかり合ううえ、御前岩をはじめとする多くの暗礁が散在しており、昔から海の難所として、沖合で座礁したり難破する船舶が多かった。
1635年(寛永12年)に江戸幕府により、高さ2.8メートルの見尾火燈明堂 (みおびとうみょうどう) が建てられ、油灯により海を照らした。

1871年(明治4年)に旧幕府が建造した軍艦が沖合で座礁したことを受け、高さ5メートルの灯明台に改良し、翌1872年(明治5年)5月、イギリス人のリチャード・ヘンリー・ブラントンの指導のもとに西洋式灯台の建築が始まる。
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御前埼灯台
御前埼灯台
レンガ造りの塔の高さは22.5メートル、海面から灯火までの高さは54メートル。
1874年(明治7年)5月1日に、わが国で初となる八面構成の回転式一等レンズを使って初点灯。
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灯台敷地にあったレンガ塀 - 御前埼灯台
灯台敷地にあったレンガ塀
このフランス製レンズや灯器は太平洋戦争で失われたが、1949年(昭和24年)3月に復旧工事が完了し、建設当初の姿に復元され、灯台の光りは56万力ンデラで19.5海里(約36km)まで届く。
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御前埼
御前埼
御前崎は静岡県の最南端に位置し、駿河湾と遠州灘を二分し、太平洋に突出する。

一帯は静岡県立御前崎遠州灘自然公園に指定されており、岬近辺は御前崎ケープパークとして整備している。
風が強く、とくに10月から4月にかけて「遠州のからっ風」と呼ばれる偏西風が吹く。東岸には御前崎港、その北側には地頭方漁港が立地する。
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御前埼
御前埼
海岸線に沿った県道が整備されており、眺望が楽しめる。
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浜岡砂丘
浜岡砂丘
浜尾砂丘は、天竜川が上流から運んできた土砂が、遠州灘沿岸の潮流と強い西風(遠州のからっ風)に乗って、運ばれてきたもので、太平洋側最大級の砂丘を形成している。
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浜岡砂丘
浜岡砂丘
近年では海岸侵食が激しく、海岸線が後退している。
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浜岡砂丘と風力発電
浜岡砂丘と風力発
浜岡原子力発電所の東西に、遠州のからっ風を利用した御前崎風力発電所がある。2010年(平成22年)2月に営業運転を開始。2,000kWの風車発電機が11基設置されており、発電所出力は22,000kW。羽根の直径は80メートル。
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御前崎灯台への交通アクセス

【バス】
  • 東海道本線「菊川駅」下車、静鉄バスを乗り継いで約70分、「御前崎海洋センター」下車、徒歩約10分
  • 東海道本線「静岡駅」下車、静鉄バスを乗り継いで約95分、「御前崎海洋センター」下車、徒歩約10分
【自動車】
  • 東名高速道路「相良牧ノ原I.C.」から国道473号、県道241号、240号経由で約30分
  • 東名高速道路「吉田I.C.」から国道150号、県道241号、240号経由で約40分

参考サイト

近隣の情報

(この項おわり)
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