幸福駅・愛国駅――愛の国から幸福へ

2023年9月24日 撮影

目次

幸福駅(跡)

幸福駅
幸福駅
幸福駅(北海道帯広市幸福町東1線)は、1956年(昭和31年)に国鉄広尾線の駅として開業し、1987年(昭和62年)2月に広尾線の廃線にともない廃止となった。
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幸福駅
幸福駅
現在の札内川 (さつないがわ) のアイヌ語名「サッナイ」に「幸震 (さつない) 」と当て字し、その後、音読みの「幸震 (こうしん) 」を村名としていたが、福井県人の入植が多かった土地であること、また「将来の幸福を願う意味もあって」、「幸福」の地名が生まれたとされている。
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幸福駅
幸福駅
1973年(昭和48年)3月にNHK『新日本紀行』において「幸福への旅 〜帯広〜」として紹介されたことで知名度が上昇し、愛国駅から幸福駅行きの切符が「愛の国から幸福へ」のキャッチフレーズとともに一大ブームとなり、4年間で1,000万枚も売れた。
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幸福駅
幸福駅
開業時からの無人駅だが、ホーム南側の出入口から東側に少し離れた位置に待合所機能のみの木造駅舎があった。帯広市は広尾線廃止後に跡地を交通公園としたが、駅舎は老朽化のため2013年(平成25年)9月に解体した。
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幸福駅
幸福駅
2013年(平成25年)11月に、「古くて新しい」をコンセプトに旧駅舎外壁の半分を流用したレプリカの新駅舎に建て替え、その周辺を交通公園・ふれあい広場としてリニューアルした。現在も年間20万人以上の観光客が訪れる人気スポットだ。
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幸福駅
幸福駅
毎年4月下旬から9月末にかけ、素敵な思い出づくりができる「幸福駅ハッピーセレモニー」を開催している。
レール上には、キハ22形 キハ22 221キハ22 238 の2両の気動車と、モーターカー1両が静態保存・展示されている。
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幸福駅
キハ22形
キハ22形は、キハ20形を北海道向けの耐寒仕様車として設計しなおし、1958年(昭和33年)から製造が始まった。
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幸福駅
キハ22形
乗降口を車体両端に配置し、客室との仕切り扉を備えたデッキ付きとして保温性を高めた。。暖房装置はエンジン冷却水利用の温水暖房として強化し、かつ放熱フィンを大型化して効率を高めた。
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邪神ちゃんドロップキックX - 幸福駅
邪神ちゃんドロップキックX
床は雪が融けて濡れた時の滑りにくさや、雪靴・雪下駄の滑り止め金具(スパイクなど)への対策から木張りとされ、さらに断熱材の厚さを増したため、暖地向けの標準車に比べ、レール面基準で50mm高くなっている。
展示されているキハ22形は、羽幌炭鉱鉄道で活躍したが、その廃線に伴い茨城交通湊線へ移籍し、1998年(平成10年)に廃車となった。

テレビアニメ『邪神ちゃんドロップキックX』(第3期)の第7話(2022年8月17日放映)は帯広が舞台で、幸福駅も登場した。
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愛国駅(跡)

愛国駅
愛国駅
愛国駅(北海道帯広市愛国町基線39-40)は、1929年(昭和4年)に国鉄広尾線の駅として開業し、1974年(昭和49年)に無人化。1987年(昭和62年)2月に広尾線の廃線にともない廃止となった。現在は愛国交通記念館となっている。
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愛国駅
愛国駅
廃止時点で、単式ホーム1面1線を有する地上駅だった。無人駅なのだが、愛国駅幸福駅の間にある大正駅の助役が愛国駅の助役を兼務していた。
旧駅舎内には当時使用していた閉塞器、通標、備品、乗車券、駅スタンプ、写真パネルなどが保存・展示されている。
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愛国駅
愛国駅
幸福駅と愛国駅は恋人の聖地の認定を受けている。

2016年(平成28年)10月22日、愛情駅という別名を持つ台湾鉄路管理局内湾線の駅、合興駅 (ごうきょうえき) と友好駅協定を締結した。
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愛国駅
愛国駅
駅舎前には、「幸福行き」切符をかたどったモニュメントがあり、記念写真の撮影スポットとなっている。
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愛国駅
愛国駅
駅構内は営業当時そのままの状態で保存されている。
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愛国駅
愛国駅
記念館を含む周辺は公園として整備され、ハート型の噴水、遊具、バーベキュー小屋などが設置されている。
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9600形蒸気機関車 - 愛国駅
9600形蒸気機関車
9600形蒸気機関車は、鉄道院が1913年(大正2年)から製造開始した、日本で初めての貨物列車兼引用のテンダー式蒸気機関車である。
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9600形蒸気機関車 - 愛国駅
9600形蒸気機関車
写真の19671号は、1918年(大正7年)3月28日に川崎造船所で製造され、北海道各地で活躍した。1972年(昭和47年)に釧鉄局配置となり、1975年(昭和50年)5月4日に廃車となった。走行距離は2,216,098kmで、地球を55周以上まわったことになる。冬期(12~3月)は見学不可。
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幸福駅の交通アクセス

【バス】
  • 帯広駅から十勝バス「広尾営業所前行」に乗り約46分
幸福駅 関連

参考サイト

近隣の情報

(この項おわり)
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