紀元前425年 - ヘロドトスの『歴史』

世界最古の歴史書、世界の七不思議
ヘロドトス
ヘロドトス
古代ギリシアの歴史家ヘロドトスは、紀元前425年頃までに、ペルシア戦争を主題に、各地での目撃、伝聞、文献などに基づく探究の成果を9巻の『歴史』に著した。

ギリシアの神々の意志や神託の結果を尊重し、ギリシア人の立場から物語風に著してはいるものの、現存する最古の歴史書とされる。ローマの弁論家キケロは、ヘロドトスを「歴史の父」と呼んで称賛した。

紀元前411年頃までに書かれ、ペロポネソス戦争を客観的に捕らえたトゥキュディデスの『戦記』と対比される。
ヘロドトスは、「エジプトはナイルの賜物」「無知ほど恐ろしいものはない」「勝利を勝ち取れる人間は決断をした人物だけだ」などの名言を残した。

また、ヘロドトスは初めて世界の七不思議に具体的に言及したとされるが、7つが指すものを具体的に記していない。その後、シケリアのディオドロスやビザンチウムのフィロンがリストを整理した。
このリストは、古代世界における規模が大きく芸術的評価の高い建造物を集めたもので、いまでいう観光ポイントを意味する。宇宙人が建造したというようなオカルトの意味合いはない。
  1. ギザのピラミッド(エジプト)‥‥現存しており見学可能
  2. アレクサンドリアの大灯台(エジプト)‥‥海底の遺構を見学可能
  3. オリンピアのゼウス像(ギリシャ)‥‥消失
  4. ロードス島の巨像(ギリシャ)‥‥消失
  5. エフェソスのアルテミス神殿(トルコ)‥‥遺構を見学可能
  6. ハリカルナッソスのマウソロス霊廟(トルコ)‥‥消失
  7. バビロンの空中庭園(不明)‥‥不明

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