『幻の東京赤煉瓦駅』――東京駅と万世橋駅

中西隆紀=著
表紙 幻の東京赤煉瓦駅
著者 中西隆紀
出版社 平凡社
サイズ 新書
発売日 2006年08月
価格 770円(税込)
ISBN 9784582853377
万世橋駅舎と中央停車場は辰野金吾が設計するのであるが、万世橋駅舎については、当初、横河工務所の大熊喜邦博士によって設計され、工事の一部を着手していたのであるが、その途中で甲武鉄道は国に買収されたため、国有化後、改めて辰野金吾・葛西萬司設計事務所に設計が依頼されたという経歴を持っている。(130ページ)

概要

東京駅
東京駅 2012年12月13日
東京駅が開業したのは 1914年(大正3年)12月20日と、意外に新しい。それまで2年半にわたって中央線のターミナル駅の座にあったのが旧・万世橋駅である。ここから新橋に至る赤煉瓦アーチは、100年近くにわたって首都の大動脈を支えており、当時の技術者の苦労を思わずにはいられない。

本書は、東京の鉄道の成り立ち、そして万世橋の最期まで、その史実を整理したものである。とくに、中央線の新宿〜御茶ノ水間が、江戸城の見附(関門)をベースにしているというのは意外であった。機会があったら、遺物を見に行きたい。

なお、旧・万世橋駅は1943年(昭和18年)11月1日に営業を休止し(廃止ではない)、交通博物館が閉館する際、その遺構を見学することができた。⇒
(2008年3月18日 読了)

参考サイト

(この項おわり)
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