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脱原発。天然ガス発電へ | ||
著者 | 石井 彰 | ||
出版社 | 角川アスキー総合研究所 | ||
サイズ | 新書 |
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発売日 | 2011年08月10日頃 | ||
価格 | 817円(税込) | ||
ISBN | 9784048706971 |
現在、天然ガス火力発電として最も有望視されているのが、コンバインドサイクル発電だ。(7ページ)
概要

著者は、エネルギーアナリストの石井彰さん。石油公団、米ハーバード大学国際問題研究所客員研究員などの経験を活かし、1992年から石油・天然ガスを中心としたエネルギーの国際動向分析を行っている。

脱原発の手数は多ければ多いほどよい。こうした天然ガスのメリットと、現状の問題点を整理することで、脱原発の手数を1つ増やすことができるのではないだろうか。

脱原発の手数は多ければ多いほどよい。こうした天然ガスのメリットと、現状の問題点を整理することで、脱原発の手数を1つ増やすことができるのではないだろうか。
レビュー
天然ガスの成分の大部分はメタン(CH4)。水素は燃焼エネルギーが最も高い元素である。その最も単純な炭素化合物のメタンは、他の炭素化合物に比べて燃焼エネルギーが大きく、二酸化炭素(CO2)の排出が少ないことは化学式を見れば自明のことだ。
この単純明快な事実をベースに、本書ではエネルギー資源としての天然ガスの優位性を論じる。

また、「これらの地域の可採資源量を含めると、天然ガスは今後、世界中で400年程度は使い続けることが可能なエネルギー源になる」(80ページ)という。
アメリカでは「シェールガスと呼ばれる新世代の天然ガスの生産量が急増し、『非在来型革命』、『シェールガス革命』と呼ばれる画期的なエネルギー革命が起きている」(98ページ)という。パイプラインで運ばれる安価な天然ガスによって、「毎時1000キロワット当たりの発電コストは、天然ガス火力発電が63.1米ドル、石炭火力発電が94.8米ドルに対して、原子力発電は113.9米ドルとなった」(114ページ)そうだ。もちろん、太陽光発電など、いわゆる再生可能エネルギー発電のコストはもっと高い。
残念ながら、「世界のLNG市場の急変に取り残されるような形で、日本は、世界一高い天然ガスを輸入し続けている」(146ページ)そうだ。
この単純明快な事実をベースに、本書ではエネルギー資源としての天然ガスの優位性を論じる。

また、「これらの地域の可採資源量を含めると、天然ガスは今後、世界中で400年程度は使い続けることが可能なエネルギー源になる」(80ページ)という。
アメリカでは「シェールガスと呼ばれる新世代の天然ガスの生産量が急増し、『非在来型革命』、『シェールガス革命』と呼ばれる画期的なエネルギー革命が起きている」(98ページ)という。パイプラインで運ばれる安価な天然ガスによって、「毎時1000キロワット当たりの発電コストは、天然ガス火力発電が63.1米ドル、石炭火力発電が94.8米ドルに対して、原子力発電は113.9米ドルとなった」(114ページ)そうだ。もちろん、太陽光発電など、いわゆる再生可能エネルギー発電のコストはもっと高い。
残念ながら、「世界のLNG市場の急変に取り残されるような形で、日本は、世界一高い天然ガスを輸入し続けている」(146ページ)そうだ。
(2011年11月23日 読了)
参考サイト
- 日本経済の行方を左右するエネルギー問題の現状と未来 エネルギー・環境問題研究所代表 石井 彰氏:TKC
- 『原発・正力・CIA』(有馬哲夫,2008年02月)
- 『次世代に伝えたい原子力重大事件&エピソード』(飯高季雄,2010年03月)
- 『福島原発メルトダウン』(広瀬隆,2011年05月)
- 『脱原発。天然ガス発電へ』(石井彰(エネルギーアナリスト),2011年08月)
- 西暦1979年 - スリーマイル島原子力発電所事故:ぱふぅ家のホームページ
- 西暦1986年 - チェルノブイリ原子力発電所事故:ぱふぅ家のホームページ
- 柏崎刈羽原子力発電所サービスホールで原発の仕組みを学ぶ:ぱふぅ家のホームページ
- 美浜原子力PRセンター・敦賀原子力館:ぱふぅ家のホームページ
(この項おわり)