オリエントキャラバン in 中近東文化センター

2006年8月18日・29日 撮影
土偶 - 中近東文化センター
中近東文化センター(東京都三鷹市大沢3-10-31)で開催されていた、中近東の文化を体験する武蔵野市のイベント「オリエントキャラバン」に参加した。

中近東は、ユーラシア大陸とアフリカ大陸、地中海とインド洋を結ぶ地理的条件のため、多種多様な文化が影響しあい多数の国家が栄枯盛衰を繰り返してきた。キャラバンとは、ラクダに荷を積み、隊を組んで砂漠を行く隊商を指す言葉だが、そうしたキャラバンが中近東では数多く活動し、壮大な歴史や文化の目撃者となってきた。
鹿形土器 - 中近東文化センター
参加した「親子で連続2回講座」では、8月18日(金)・29日(火)の2日間(時間は各々14時~16時)かけて、博物館の見学や、土偶円筒印章を製作した。

イラン北部ギーラーン州から出土した鹿形土器。耳の部分にはピアスのような飾りが見られる。
壺 - 中近東文化センター
オリエントキャラバンは抽選制で、申し込みに初めて電子申請を使った。
東京電子自治体共同運営サービスへの登録からはじまって、手順はかなり煩雑である。一度登録しても、パスワードの定期的な変更を求められるので、頻繁に利用しない方は、電話やはがきを利用する方が便利であろう。
ロゼッタ・ストーン - 中近東文化センター
ロゼッタ・ストーンの解説をするこぱふぅ

1799年(寛政11年)、ナポレオン軍がエジプトの港湾都市ロゼッタで、3段の異なる文字が刻まされている「ロゼッタ・ストーン」を発見する。そこには、プトレマイオス5世をたたえる内容が、ヒエログリフ、デモティック、ギリシア語の3種類の文字で刻まされていた。1822年(文政5年)、フランスの言語学者シャンポリオンが解読した。
ハンムラビ法典 - 中近東文化センター
ハンムラビ法典の解説をするこぱふぅ。これは高さ2.5メートルあるハンムラビ法典のレプリカで、表面にはアッカド語の楔形文字でぎっしりと書かれている。オリジナルは、1901年(明治34年)にイランのペルシア帝国時代の古都スサで発見された。

バビロン第1王朝のハンムラビ王(在位B.C.1792~1750年(寛延3年)頃)は王国内の諸民族を統一的に支配するために、シュメール法典を受け継ぎ法令の整備につとめ、全282条からなるハンムラビ法典を制定した。「目には目を、歯には歯を」は復讐法と受け取られることがあるが、実際には社会正義の確立するために、報復合戦を止め、犯罪に対応する刑罰の限界を定める罪刑法定主義の始祖とみなされている。犯罪が故意に行われたか、過失によるのかによって量刑に差が設けられていた。
中近東文化センター
中近東文化センターは、2016年(平成28年)10月27日に薨去された三笠宮崇仁親王殿下 (みかさのみやたかひとしんのうでんか) の御発意により、出光興産株式会社創業者・出光佐三 (いでみつさぞう) 氏の協力を得て、出光美術館収蔵のオリエント美術品を移す形で1979年(昭和54年)に開館した。

1989年(昭和64年)には増築工事を行い、地上2階、地下3階、延床面積7,022平方メートルとなった。展示室・図書室・大ホール・研究室などで構成されている。
土偶 - 中近東文化センター
博物館には、さまざまな土偶土器が常設展示されている。
土偶 - 中近東文化センター
土偶 - 中近東文化センター
円筒印章 - 中近東文化センター
円筒印章 - 中近東文化センター
円筒印章は、粘土板文書に押すためのはんこである。生乾きの粘土板の上で転がして印影をつける。

交通アクセス

【鉄道+バス】
  • JR中央線「武蔵境駅」南口より小田急バス10分、西野下車
  • JR中央線「三鷹駅」南口より小田急バス15分、西野下車
  • JR中央線「吉祥寺駅」南口より小田急バス30分、西野下車
  • 小田急線「狛江駅」より小田急バス35分
  • 京王線「調布駅」北口より小田急バス20分
【自動車】
  • 中央高速道「調布IC」立川方面出口より上石原交差点右折、天文台通りへ

参考サイト

近隣の情報

(この項おわり)
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