武蔵境にアニメ『SHIROBAKO』のデザインマンホール設置

2025年1月5日 撮影
『SHIROBAKO』デザインマンホール 劇場版 - 武蔵境
『SHIROBAKO』デザインマンホール 劇場版
2024年(令和6年)10月、武蔵野市内が舞台になったアニメ『SHIROBAKO』の放送開始10周年を記念し、作中でたびたび登場し聖地となった武蔵境地区にデザインマンホールが3箇所設置された。また、12月20日からは武蔵野プレイス 1階でマンホールカード(1人1枚・無料)の配布が始まった。
写真は、武蔵境駅北口にある劇場版をイメージしたデザインマンホール。
『SHIROBAKO』デザインマンホール 劇場版 - 武蔵境の大きな写真大きな写真
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『SHIROBAKO』デザインマンホール テレビ版 - 武蔵境
『SHIROBAKO』デザインマンホール テレビ版
こちらは、すきっぷ通り商店街北側出口にあるテレビアニメ版をイメージしたデザインマンホール。

ロゴは、デザインマンホールのために新たにデザインされ、MUSASHINO(武蔵野)が入っている。
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『SHIROBAKO』デザインマンホール すきっぷ通り - 武蔵境
『SHIROBAKO』デザインマンホール すきっぷ通り
こちらは、武蔵境駅北口にある、すきっぷ通りを背景にしたデザインマンホール。
『SHIROBAKO』デザインマンホール すきっぷ通り - 武蔵境の大きな写真大きな写真
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JR武蔵境駅北口
JR武蔵境駅北口
SHIROBAKO』のデザインマンホールがあるのは、JR中央線「武蔵境駅」の北口だ。
JR武蔵境駅北口の大きな写真大きな写真
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『SHIROBAKO』デザインマンホール 劇場版 - 武蔵境
『SHIROBAKO』デザインマンホール 劇場版
駅前ロータリーの角にある渡辺ビルの前の歩道に劇場版のデザインマンホールがある。
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『SHIROBAKO』デザインマンホール すきっぷ通り - 武蔵境
『SHIROBAKO』デザインマンホール すきっぷ通り
そこから少し東寄りのコンビニの前に、すきっぷ通りを背景にしたデザインマンホールがある。
『SHIROBAKO』デザインマンホール すきっぷ通り - 武蔵境の大きな写真大きな写真
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『SHIROBAKO』デザインマンホール 劇場版 - 武蔵境
『SHIROBAKO』デザインマンホール 劇場版
3つめのデザインマンホール――劇場版は、すきっぷ通りを通り抜けた北側の出口にある。
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すきっぷ通り - 武蔵境
すきっぷ通り
SHIROBAKO』は、P.A.WORKS が制作したオリジナルアニメーションで、2014年(平成26年)10月9日から全24話がテレビ放映された。作中話の「えくそだすっ!」「第三飛行少女隊」が、それぞれOVAとしてリリース。2020年(令和2年)2月には劇場版が公開された。
題名の『SHIROBAKO』は、制作会社が納品する白い箱に入ったビデオテープを指す映像業界の用語「白箱」に由来する。
すきっぷ通り - 武蔵境の大きな写真大きな写真
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すきっぷ通り - 武蔵境
すきっぷ通り
キャッチコピーは「アニメーション業界の今が、ここにある」。制作進行、アニメーター、声優、3DCGクリエイター、脚本家を志望としてアニメーション業界に入った5人の若い女性を中心に、作品の完成を目指して奮闘するアニメーション業界の日常を描く。監督に水島努 (みずしま つとむ) さん、シリーズ構成に横手美智子 (よこて みちこ) さんという強力な布陣に加え、『ONE PIECE』『ああっ女神さまっ』『ガールズ&パンツァー』など多くのアニメ・ゲーム音楽を手掛ける浜口史郎さんが音楽を担当している。
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すきっぷ通り - 武蔵境
すきっぷ通り
主人公が5人の女性という点を除けば、萌え要素もなく、MAPPAの創業者・丸山正雄さんをモデルにした丸川正人 (まるかわ まさと) 社長、日本アニメーションの森やすじさんをモデルにした杉江茂 (すぎえ しげる) などのベテラン勢が若手を支えるというリアルな人間関係になっている。
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すきっぷ通り - 武蔵境
すきっぷ通り
また、主人公の宮森あおいとアニメーターの安原絵麻が務めている武蔵野アニメーションは架空の会社で、作中に登場する「東京都武蔵野市境北町2丁目2-11」も架空の住所。
すきっぷ通り - 武蔵境の大きな写真大きな写真
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宮森あおい - すきっぷ通り - 武蔵境
宮森あおい
だが、武蔵野市とその周辺にはアニメ関連企業が多いことと、現実にある街が背景になっていることから、リアルなアニメに仕上がっている。

すきっぷ通りにはデザインマンホール設置を祝って、『SHIROBAKO』の主要登場人物5人の幟が掲げられていた。

主人公の宮森あおい (みやもり あおい) は、武蔵野アニメーション入社1年目の新人で、『えくそだすっ!』の制作進行を任される。テレビ版から4年後の劇場版では、下請けスタジオに逆戻りした武蔵野アニメーションを支え、アニメ映画『空中強襲揚陸艦SIVA』のラインプロデューサーを引き受ける。
宮森あおい - すきっぷ通り - 武蔵境の大きな写真大きな写真
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安原絵麻 - すきっぷ通り - 武蔵境
安原絵麻
安原絵麻 (やすはら えま) は、あおいと同学年の武蔵野アニメーションのアニメーターで、キャリア1年半で原画担当へ昇格した。真面目で几帳面な仕事をするが、作画監督からは、後工程の動画の作業を意識した原画になっていないという厳しい評価を受ける。その後、他人を頼ったり仕事を参考にするなど、技術の幅を広げていく。
安原絵麻 - すきっぷ通り - 武蔵境の大きな写真大きな写真
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坂木しずか - すきっぷ通り - 武蔵境
坂木しずか
坂木しずか (さかき しずか) は、あおいと同学年で赤鬼プロダクションに所属する声優の卵。居酒屋「松亭」でアルバイトをしながらオーディションに挑戦している。『第三飛行少女隊』のオーディションには落ちるものの、追加キャラクター・ルーシー役で出演することになった。劇場版では『空中強襲揚陸艦SIVA』にオーディションに応募する。
坂木しずか - すきっぷ通り - 武蔵境の大きな写真大きな写真
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藤堂美沙 - すきっぷ通り - 武蔵境
藤堂美沙
藤堂美沙 (とうどう みさ) は、あおいの1年後輩で、CG制作会社スーパーメディア・クリエイションズからスタジオカナブンに移籍し、3Dクリエイターの技術を磨いている。劇場版では新人CGクリエイターへ指導する立場になった。

藤堂美沙 - すきっぷ通り - 武蔵境の大きな写真大きな写真
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今井みどり - すきっぷ通り - 武蔵境
今井みどり
今井みどり (いまい みどり) は、あおいの1年後輩で、脚本家志望の大学生。好奇心旺盛で資料をまとめる能力に長けており、あおいのディーゼル車についての調べ物を手伝って整理した資料が武蔵野アニメーションの中で知れ渡り、「ディーゼルさん」と呼ばれるようになる。アルバイトとして『第三飛行少女隊』の設定制作に参加。劇場版では脚本家になっており、SIVAの脚本に参加する。
今井みどり - すきっぷ通り - 武蔵境の大きな写真大きな写真
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武蔵境駅100周年 - すきっぷ通り - 武蔵境
武蔵境駅100周年
すきっぷ通りは、武蔵境開業100周年を迎えた1989年(昭和64年)にリニューアルし、記念のプレートが歩道に埋め込まれている。
武蔵境駅100周年 - すきっぷ通り - 武蔵境の大きな写真大きな写真
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武蔵野プレイス - 武蔵境
武蔵野プレイス
駅の南側に回り、武蔵野プレイスの1階では、12月20日からはマンホールカードの配布が始まった。無料で1人1枚まで。1万枚を印刷したという。
武蔵野プレイス - 武蔵境の大きな写真大きな写真
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アニメ聖地88 - 武蔵境
アニメ聖地88
一般社団法人アニメツーリズム協会が、毎年実施するアニメ聖地投票をベースに、88箇所の聖地を発表している。

その2024年(令和6年)版では、『SHIROBAKO』劇場版の聖地として武蔵野市が選ばれた(52番)。
武蔵野プレイスの入口には、アニメ聖地88のスタンプ台がある。
アニメ聖地88 - 武蔵境の大きな写真大きな写真
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武蔵野市周辺のアニメ制作会社

武蔵野市周辺にアニメ関連企業が多いのは、1956年(昭和31年)に東映が日本動画(1948年設立)を買収してつくった東映動画(現・東映アニメーション)が発足し、練馬の東映東京撮影所に隣接してスタジオを構えたことに端を発する。東映動画と協業していた虫プロ(1961年設立)は練馬区に、Aプロダクション(現・シンエイ動画;1965年設立)は渋谷にあった。

アニメ制作は今も昔も労働集約型産業であり、制作期間中に多くのスタッフをかき集めなければならない。そして、デジタル化もネットも無かった時代、資料や成果物の実体を運搬しなければならなかった「白箱」もその1つだ。このため、貸しビルの多い中央線・西武線沿線に下請け会社が次々と立ち上がり、また、そこには、フリーランスとして絵を描ける人たちが多く住んでいた。主人公の宮森あおいは、アニメ制作のための労働力をを集め、仕事を割り振る仕事を担当している。
ちなみに、『SHIROBAKO』を制作した P.A.WORKS は富山県南砺市に本社を置くアニメ制作会社だが、小平市内にスタジオを保有している。
D.タツノコプロ‥‥1962年(昭和37年)創業の老舗アニメ制作会社。『宇宙エース』『マッハGoGoGo』『ハクション大魔王』『科学忍者隊ガッチャマン』『タイムボカン』シリーズなど多くの名作を世に送り出している。三鷹駅の近くにある。
E.サンライズ(現:バンダイナムコフィルムワークス)‥‥虫プロから独立した有志によって1972年(昭和47年)に設立。1979年(昭和54年)制作の『機動戦士ガンダム』によりリアルロボットブームを巻き起こした。かつて本社が上井草にあった。
F.シャフト‥‥1975年(昭和50年)に、虫プロやシンエイ動画の仕上スタジオとして創業。1980年代前半にアニメ制作会社に転身し、『化物語』『魔法少女まどか☆マギカ』を世に送り出す。杉並区上井草にある。
G.ぴえろ‥‥1979年(昭和54年)にNHKアニメ『ニルスのふしぎな旅』を制作するため、タツノコプロから独立した有志が集まり、『魔法の天使クリィミーマミ』でブレイクした。『NARUTO -ナルト-』『BLEACH』などを制作。三鷹市にある。
H.スタジオジブリ‥‥アニメ映画『風の谷のナウシカ』のヒットを受け、徳間書店の出資で1985年(昭和60年)に吉祥寺にある貸しビルの一角で旗揚げ。宮崎駿さんを監督とする『天空の城ラピュタ』を皮切りに、劇場版長編アニメで人気を博す。現在の本社は小金井市。
I.Production I.G‥‥1987年(昭和62年)にタツノコプロから分かれ、『攻殻機動隊』『ハイキュー!!』などを制作。三鷹駅の近くにある。
J.ボンズ‥‥サンライズから独立したスタッフが1998年(平成10年)に設立。『鋼の錬金術師』『僕のヒーローアカデミア』「エウレカセブン」シリーズなどを手掛けている。本社は杉並区井草。
K.A-1 Picturesは、ソニーグループのアニメ会社として2005年(平成17年)に杉並区に誕生。『アイドルマスター シンデレラガールズ』『アルドノア・ゼロ』『かぐや様は告らせたい』などを世に送り出している。
L.ウィットスタジオ‥‥Production I.Gから独立したスタッフらが2012年(平成24年)に設立した。『進撃の巨人』『甲鉄城のカバネリ』『SPY×FAMILY』などを手掛ける。タツノコプロと同じビルに本社がある。

交通アクセス

【鉄道】
  • JR中央線「武蔵境駅」北口下車、徒歩約1分
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出発地の最寄駅:

目的地:すきっぷ通り
SHIROBAKO 関連

参考サイト

近隣の情報

(この項おわり)
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