ユニバーサル・スタジオ・ジャパンとミッキーマウスの因縁

ユニバーサル・スタジオ・ジャパン（大阪府大阪市此花区桜島二丁目1番33号）は、米映画会社ユニバーサル・スタジオ社が手がけたテーマパークで、2001年（平成13年）3月31日にオープンした。映画監督のスティーヴン・スピルバーグがクリエイティブ総監督を務めている。現在、株式会社ユー・エス・ジェイが運営している。

オープン初年度は1,103万人の入園者となり、その後は伸び悩んだ。開業10年に当たる2011年度は新たなイベントを仕掛け、入園者が増加に転じる。

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USJの入口には、ユニバーサル映画のロゴをかたどった地球儀「ユニバーサル・グローブ」がある。待ち合わせ場所として有名。

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2014年（平成26年）7月には、映画「ハリー・ポッター」シリーズをテーマとした「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター」をオープンした。

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2016年度の入園者数は過去最多を更新し、2015年度の1390万人を上回り、3月末までには1400万人の半ばに達する見通しという。

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USJの面積は54万平方メートルで、東京ディズニーシーの49万平方メートルや、東京ディズニーランドの51万平方メートルより広い。ただし、正味のパーク面積は39万平方メートルにとどまる。来園者数の1400万人は、東京ディズニーシーに匹敵し、東京ディズニーランドよりは少ない。

世界のテーマパークランキングによると、第4位～5位と健闘しており、世界中に存在するユニバーサル・スタジオの中で最も多い入場者数を誇る。

ユダヤ系ドイツ人のカール・レムリは、1912年（明治45年）、いくつかの中小映画会社を合併し、ユニバーサル・フィルム・マニュファクチュアリング・カンパニーを設立した。これがユニバーサル・スタジオの先祖である。
一方、映画関係の特許を数多く持つトーマス・エジソンは、1908年（明治41年）、映画配給を独占するトラスト「モーション・ピクチャー・パテント・カンパニー」（エジソン・トラスト）を設立した。
ユニバーサル映画をはじめ、エジソン・トラストを逃れた独立系映画会社は、次々に西海岸へ移転した。

1912年（明治45年）、ユニバーサル映画はハリウッド周辺で映画制作しており、この頃に採用したロゴは「地球の周りをとりまく輪に、太いケンタッキー体の文字で社名を表記する」というもので、現在のユニバーサルのロゴに近いものとなっていた。

1915年（大正4年）、ハリウッドから近い牧場に広さ0.9平方キロのユニバーサル・シティ・スタジオを開設し、ユニバーサル・シティの始まりとなった。
レムリは、スタジオを見学にする観光客を歓迎し、これが後のユニバーサル・スタジオ・テーマパークにつながる。

レムリの経営は堅実で、パラマウント映画や20世紀フォックスと異なり、全米の劇場網を作らず、小さな町の観客を相手にしたメロドラマや西部劇、連続活劇などの低予算映画で、その全ての資金集めや出資をおこない、借金をすることをしなかった。

1927年（昭和2年）、ユニバーサル映画はアニメーション映画「オズワルド・ザ・ラッキー・ラビット」を公開する。キャラクターを作ったのは、ウォルト・ディズニーのアニメーション映画スタジオの初期の共同経営者であったアブ・アイワークスであったが、その所有権はユニバーサルにあった。
オズワルドはヒットし、シリーズ物になった。ディズニーは、より高い契約を求めてユニバーサルと交渉したが、決裂。ディズニーとアイワークスは、ウサギのオズワルドの見た目を手直しした「ミッキーマウス」を作り、1928年（昭和3年）、アニメ映画「蒸気船ウィリー」に登場させた。
一方のユニバーサル映画はオズワルド・シリーズを作り続けたが、ヒット作には恵まれなかった。