日光二荒山神社(栃木県日光市山内2307)は、霊峰二荒山(男体山,標高2,486メートル)を神体山として祀る神社である。ユネスコ世界遺産「日光の社寺」の構成資産の1つとなっている。
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二荒山神社の主祭神は、大己貴命――大国様――縁結びの神様だ。招き大国、むすび大国とも呼ばれる。
1884年(明治17年)に建設された神楽殿にも大国様が鎮座している。毎年4月2日に国家繁栄の神楽が奉納される。
神楽殿の前にある狛犬は、良さん、縁さん――あわせて「良縁」となる。
大国様(大黒様)の正体は、ヒンデゥー教のシヴァ神である。七福神の1つである。オリジナルは憤怒の形相をした軍神・戦闘神・富貴爵禄の神とされたが、本邦に伝わる際、富貴爵禄の性格が強調して伝わった。密教を通じて伝わって事から、初期には真言宗や天台宗で信仰された。
大国様(大黒様)の正体は、ヒンデゥー教のシヴァ神である。七福神の1つである。オリジナルは憤怒の形相をした軍神・戦闘神・富貴爵禄の神とされたが、本邦に伝わる際、富貴爵禄の性格が強調して伝わった。密教を通じて伝わって事から、初期には真言宗や天台宗で信仰された。
江戸時代まで、二荒山神社の巫女は8人限定の世襲制だったことから、八乙女の名が付けられた。神楽殿では、八乙女が舞う優雅な神楽が奉納される。
八乙女家の1軒の出身という、萌えキャラ・神尾明星のパネルが設置されている。
八乙女家の1軒の出身という、萌えキャラ・神尾明星のパネルが設置されている。
鎌倉時代の1292年(正応5年)、奉納された銅製の灯籠(唐銅灯籠)。重要文化財。
火を灯そうとしてもすぐに油がなくなって何度やっても火が点かない、火を灯すと不思議な形に変化する、火を灯すと周囲のものが二重に見える――といった不思議な現象が起こり、化け灯籠と呼ばれるようになった。
神社を警護していた武士たちが怖がり、毎晩のように灯籠を斬りつけたところ、怪現象は収まったという。灯籠の近くに寄って見ると、無数の刀傷がある。
火を灯そうとしてもすぐに油がなくなって何度やっても火が点かない、火を灯すと不思議な形に変化する、火を灯すと周囲のものが二重に見える――といった不思議な現象が起こり、化け灯籠と呼ばれるようになった。
神社を警護していた武士たちが怖がり、毎晩のように灯籠を斬りつけたところ、怪現象は収まったという。灯籠の近くに寄って見ると、無数の刀傷がある。
こちらは、普通の石灯籠。
写真の御神木は、樹齢約700年、高さ約60メートル、太さ6.35メートルの巨大なスギである。
二荒山神社には御神木が複数ある。この他に、夫婦円満の御利益があるとされる夫婦杉、スギにナラが宿り木として生えている縁結びのご神木、根を共有する3本のスギ・親子杉がある。
二荒山神社には御神木が複数ある。この他に、夫婦円満の御利益があるとされる夫婦杉、スギにナラが宿り木として生えている縁結びのご神木、根を共有する3本のスギ・親子杉がある。
大国殿の前に、台座に乗った丸い石――その名も「円石」が置かれている。隣の立札には「人の心も丸くあれ 角立てず 穏やかに生きれば 自然と人は幸せになれます」と書かれている。
この石を撫でると、気持ちが落ち着き、心が丸くなると言われている。
この石を撫でると、気持ちが落ち着き、心が丸くなると言われている。
大国殿は、大国主命が祀られており、招き大国の板絵や太刀などが納められている。重要文化財。
開運祈願として、振ると良縁が得られる銀の小槌と、運が開ける金の小槌がある。
開運祈願として、振ると良縁が得られる銀の小槌と、運が開ける金の小槌がある。
大国殿の内部には、長さ259cmの大太刀・太郎丸が展示されている。栃木県指定文化財。鎌倉時代以前のものと考えられており、実用限度を超えた長さであること、焼き入れを施されていないことから、奉納を目的に制作された刀だと考えられている。
二荒霊泉は、二荒山神社本殿背後の恒例山の洞窟から湧き出る「薬師霊泉」と、滝尾神社境内の「酒の泉」 を引いた池である。この水を飲むと眼病が治り、若返ると言われている。
隣接している神苑には、二荒霊泉で点てた抹茶やコーヒーを味わえる東屋がある。
隣接している神苑には、二荒霊泉で点てた抹茶やコーヒーを味わえる東屋がある。
日光連山――男体山奥宮、女峰山神社、太郎山神社、大真名子山神社、小真名子山神社、赤薙山神社、前白根山神社、奥白根山神社――遥拝所。遠く離れた場所から御神体などを拝むために、磐座が祀られている。
日光連山遥拝所には、男体山、女峰山、太郎山のミニチュアがあり、誰でも参拝できるようになっている。
伐採した樹齢550年の御神木の輪切りが設置されている。
この御神木をくぐり抜けると、罪穢れを取り除き、魂を浄化し、新たに生まれ変わるというご利益があるとされている。
この御神木をくぐり抜けると、罪穢れを取り除き、魂を浄化し、新たに生まれ変わるというご利益があるとされている。
大国殿の後ろには、八百万の神々が降臨する高天原があり、二荒山神社の中でも特に神聖で霊気に満ちた場所となっている。
日光東照宮側の山門。
その先にある鳥居。
近隣の情報
- 日光二荒山神社は大国様を祀る:ぱふぅ家のホームページ
- 日光東照宮は世界遺産:ぱふぅ家のホームページ
- 日光東照宮が御鎮座四百年を迎える:ぱふぅ家のホームページ
- 日光山輪王寺は天台宗三大本山のひとつで、大猷院がある:ぱふぅ家のホームページ
- 神橋は神様が架けた伝説の刎橋:ぱふぅ家のホームページ
- 日光駅は大正時代の「白い貴婦人」の姿をとどめる:ぱふぅ家のホームページ
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(この項おわり)