面不動鍾乳洞は関西最大クラスの規模

2022年2月25日 撮影
面不動鍾乳洞 (めんふどうしょうにゅうどう) (奈良県吉野郡天川村洞川673-89)は、洞川の里を見下ろす標高878メートルの高台の地底に広がる関西最大クラスの規模を誇る鍾乳洞だ。奈良県の特別天然記念物に指定されている。不定期休。入場有料。
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面不動鍾乳洞
ドーム状の洞内には天井から鍾乳石が、地面からは石筍がのび、様々なオブジェを形成しており、まるで地下宮殿のようだ。
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ドロッコ - 面不動鍾乳洞
ドロッコ
麓から、「ドロッコ」という切り株がデザインされた面不動モノレールに乗って、約60メートル標高差を登ってゆく。乗場は、洞川温泉バスターミナルから北へ少し歩いたところにある洞川八幡宮の正面に向かって右側にある。
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ドロッコ - 面不動鍾乳洞
ドロッコ
「ドロッコ」に乗れば5分ほどで鍾乳洞入口に到着するのだが、この日はあいにく機器故障のため運休。ここから雪道を15分ほどかけて登っていくことに。
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洞川地区を望む - 面不動鍾乳洞
洞川地区を望む
上から洞川地区を一望することができる。
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不動明王 - 面不動鍾乳洞
不動明王 -
不動明王の祠。この地は「メンの不動さん」を呼ばれている。
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面不動鍾乳洞
面不動鍾乳洞は、1933年(昭和8年)に橘本広吉さんが発見し、井口晃さん、大谷実太郎さんが加わり、5年の歳月をかけて発掘した。
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面不動鍾乳洞
洞川地区は石灰岩を含む水成岩地帯で、それが長い年月を経て浸蝕・風化して堆積したカルスト地形となっている。雨水に含まれている二酸化炭素がその石灰岩の岩の割れ目を溶かし、しだいに大きな空洞をつくってできたのが面不動鍾乳洞だ。

大昔は、現在の集落のある場所全体が巨大な鍾乳洞だったと考えられており、それが崩れ落ち、現在の鍾乳洞はその末端だった所ではないかと考えられている。
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面不動鍾乳洞
面不動鍾乳洞は延長280メートル、洞内の1年を通じて8℃に保たれており、夏場はひんやりと涼しく、冬場は暖かく感じる。
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面不動鍾乳洞
鐘乳石は、1センチ伸びるのに100~200年かかると言われており、人間には体験できない永劫の時の流れを刻んでいる。
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洞川地域の石灰岩は、 ジュラ紀かそれ以前に暖かい熱帯・亜熱帯の海で堆積したことが分かっている。それがプレートにのってはるばる日本の太平洋側の海溝にたどり着いた。
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面不動鍾乳洞
石灰岩を乗せてきた基盤岩は海溝へと沈み込んでいったが、表層の石灰岩の一部が剥がれ日本列島の素材として取り込まれ、秩父帯と呼ばれている。ジュラ紀の終わり頃に、秩父帯は海から陸へと隆起し、その一部が紀伊半島の山中に現れた。
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面不動鍾乳洞
洞内で発掘された化石を祀った化石社
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面不動鍾乳洞
発掘された化石がケースに入って陳列されている。
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面不動鍾乳洞
洞川地区には、面不動鍾乳洞以外にも大小30以上の鍾乳洞が点在しており、そこから湧き出す地下水が洞川湧水群 (どろがわゆうすいぐん) で、1985年(昭和60年)に環境省より名水百選に選定された。
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面不動鍾乳洞
石灰岩とブナの原生林および植林された吉野杉が、紀伊半島の多雨地域で急な斜面の涵養林となり、雨水を蓄えている。
この地域の湧水は、水温が10~12℃と低く、Ca2+とHCO3-が多く含まれる。
古来より住民から信仰の対象や守り神として大切に保全されている湧水地として「神泉洞」「ごろごろ水」「泉の森」がある。
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交通アクセス

【バス】
  • 近鉄「下市口駅」下車、洞川温泉行きバスで78分、終点「洞川温泉」下車、徒歩約20分
 関連

参考サイト

近隣の情報

(この項おわり)
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