宮城峡蒸溜所(宮城県仙台市青葉区ニッカ1番地)は、ニッカウヰスキーのウイスキー蒸溜所で、余市蒸溜所に次ぐ蒸留所として、1969年(昭和44年)5月に落成した。正式名称はニッカウヰスキー株式会社仙台工場。
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1936年(昭和11年)にウイスキー、ブランデーの製造を開始し、1940年(昭和15年)に第1号を発売した。
1952年(昭和27年)には、大日本果汁の「に」「か」をとって、ニッカウヰスキーと社名変更した。
1952年(昭和27年)には、大日本果汁の「に」「か」をとって、ニッカウヰスキーと社名変更した。
宮城峡蒸溜所の敷地面積は20万m2で、東京ドーム4.3個分。
異なる蒸溜所で生まれた複数の原酒をブレンドし、より味わい深く豊かなウイスキーをつくりたいと考えていた竹鶴は、それに適した水と自然に囲まれた場所を探し、1967年(昭和42年)5月に、新川川と広瀬川との合流地付近に第2の蒸留所の建設地とすることを決めた。
この頃、イギリス・ポンドが固定相場制から変動相場制に移行し、輸入ウイスキーが安く買えるようになった。
異なる蒸溜所で生まれた複数の原酒をブレンドし、より味わい深く豊かなウイスキーをつくりたいと考えていた竹鶴は、それに適した水と自然に囲まれた場所を探し、1967年(昭和42年)5月に、新川川と広瀬川との合流地付近に第2の蒸留所の建設地とすることを決めた。
この頃、イギリス・ポンドが固定相場制から変動相場制に移行し、輸入ウイスキーが安く買えるようになった。
イギリス政府は日本政府に対し、輸入洋酒の関税が高すぎると外圧をかけたため、1971年(昭和46年)1月から洋酒の関税自由化に踏み切った。1972年(昭和47年)4月にはウイスキー等の関税費を引き下げ、市場が急拡大した。
ウイスキーづくりは、原料の二条大麦を乾燥させ、麦芽をつくるところからはじまる。
写真左側の乾燥塔(キルン塔)が、そのための設備で、現在は使われていないが、特徴的なパゴタ屋根(仏教用語)は蒸留所のシンボルとして保存されている。
写真左側の乾燥塔(キルン塔)が、そのための設備で、現在は使われていないが、特徴的なパゴタ屋根(仏教用語)は蒸留所のシンボルとして保存されている。
現在は、原料の大麦麦芽を買い入れ、白い巨大なサイトに貯蔵している。
発酵で活躍する酵母は糖分をアルコールに変えることができるが、大麦のデンプンをアルコールに変えることはできない。そこで前処理として、発芽した麦(麦芽)を乾燥させ、糖化酵素をつくらせる。
仕込み塔の中では、麦芽を粉砕し、温めた仕込み水と混ぜてお粥状態にすることで、酵素が働き糖化する。これを濾過して麦汁をつくる。
発酵中の麦汁に酵母を加えると、酵母は麦汁中の糖を分解し、アルコールと炭酸ガスに変え、ウイスキー特有の香味成分をつくる。この段階の発酵液のアルコール分は約7%。
発酵工程はコンピュータで管理されているが、制御室は撮影禁止。
次に蒸留工程に入る。蒸留棟に並んでいる巨大な純銅製のポットスチル(単式蒸溜器)に発酵液を入れ、二度蒸留し、アルコール分を60~70%にしていく。
次に蒸留工程に入る。蒸留棟に並んでいる巨大な純銅製のポットスチル(単式蒸溜器)に発酵液を入れ、二度蒸留し、アルコール分を60~70%にしていく。
宮城峡蒸溜所のポットスチルは、胴体部分に膨らみを持つバルジ型で、余市蒸留所は膨らみのないストレートヘッド型で、この形状の違いもウイスキーの味に影響するという。
蒸溜がおわった酒は、樽に入れ、貯蔵庫の中で長期間じっくり熟成させる。ウイスキーの琥珀色、奥深い味わいの秘密はこの貯蔵、樽熟成にある。宮城峡蒸溜所では、2014年(平成26年)現在、25棟の貯蔵庫がある。
樽は樽材、内面の焼き方、大きさなどの違いによってさまざまな種類があり、樽材にはホワイトオーク、スパニッシュオーク、ミズナラなどがつかわれる。
樽は樽材、内面の焼き方、大きさなどの違いによってさまざまな種類があり、樽材にはホワイトオーク、スパニッシュオーク、ミズナラなどがつかわれる。
1969年(昭和44年)に宮城峡蒸溜所が竣工したときの樽。
宮城峡蒸溜所は、広瀬川と新川川の合流部分にあり、仕込み用の水は新川川の伏流水を使用している。「にっかがわ」という名前は、たまたま似ているというだけで、ニッカウヰスキーとは関係がない。
見学コースの最後は、ゲストホールでウイスキーの試飲――宮城峡、スーパーニッカ、APPLE WINEの3種類をストレートでいただける。カウンターには、新川川の水、炭酸水、氷などが用意されている。スーパーニッカは学生時代によく飲んだ懐かしい味だが、いまはガツンと来る印象。それに比べ、宮城峡はまろやかだ。
APPLE WIN(22度)はヤヴァい甘さである😓
なお、未成年者にはソフトドリンクが提供される。
なお、未成年者にはソフトドリンクが提供される。
交通アクセス
【バス】
- 仙台駅前より作並温泉行き(市営バス)「ニッカ橋」下車
- JR仙山線「作並駅」から無料シャトルバス(金土日祝日のみ運行)で約10分
- 東北自動車道「仙台宮城IC」より国道48号線を山形方面へ約25分
参考サイト
- 宮城峡蒸溜所:ニッカウヰスキー
- ニッカウヰスキー余市蒸溜所とマッサン:ぱふぅ家のホームページ
近隣の情報
- 仙台国際センターは6カ国語同時通訳設備を持つ国際会議場:ぱふぅ家のホームページ
- 銀山温泉は大正ロマンに21世紀グローバルなサービス:ぱふぅ家のホームページ
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(この項おわり)