大晦日

2024年12月31日 作成
大晦日
大晦日 (おおみそか) は、12月31日にあたる日本の伝統的な行事の日です。1年の終わりを締めくくる特別な日で、多くの人が新年を迎える準備を整えます。
家族や友人と年越しそばを食べ、除夜の鐘を聞きながら厳かに新年を待つ習慣があります。神社や寺院を訪れる「年越し参り」も人気で、翌年の幸運を祈ります。現代ではテレビ番組やカウントダウンイベントを楽しむ人も多く、伝統と現代の風習が融合した特別な日です。

明治5年まで使われていた旧暦(太陰太陽暦)は、月が新月になる日を月の始まりと考え、各月の1日としました。月の最終日は、月が隠れる=月隠 (つごもり) 晦日 (つごもり) と呼ばれるようになりました。晦日の中でも、1年の最終日となる12月31日のことを大晦日と呼びます。

大晦日は、新しい年を迎える準備を終えてゆったりとした気持ちで1年を振り返る――そんな1日にしたいものです。そこで、大晦日の風習のいくつかをご紹介しましょう。

目次

掃き納め

掃除機をかける男性のイラスト
その年の最後にすることを、何でも「~納め」と呼びます。
新年を清々しい気分で迎えるため、大掃除は12月28日頃までに済ませておきます。大晦日は軽い掃き掃除をします。これを、掃き納め (はきおさめ) といいます。掃き掃除といっても、箒を使って掃く家庭も少ないでしょうから、軽く掃除機をかけるか、ロボット掃除機に任せておきましょう。

年越しそば

年越しそばを食べる家族のイラスト
「細く長く生きる」といって、江戸時代頃から大晦日にそばを食べる習慣ができました。おそばの麺は切れやすいことから、1年の災厄や苦労を断ち切る、という意味もあったようです。
食べる時刻に決まりはありませんが、年が明ける前には食べ終えましょう。

除夜の鐘

除夜の鐘のイラスト「雪の夜」
NHKの年越し番組「ゆく年くる年」でお馴染みの除夜の鐘は、108回つくのが決まりです。これは、仏教では人間の心にある108個の煩悩 (ぼんのう) を払う意味があります。

仏教では、人間は五感(眼、耳、鼻、舌、身)に加えて第六感(意)をもっているとされています。これを六根 (ろっこん) と呼びます。各々の感覚には、良、悪、平という3つの感受性があり、さらに浄(きれい)、染(きたない)という2つに分かれます。ここまでの組み合わせは 6×3×23=36 ですね。
そして、これらの人の感覚が、前世・今世・来世という3つの時間軸に分けることができるので、36×3=108 の煩悩が生まれるとされています。

カウントダウンイベント

ディズニーランドのカウントダウンイベント
1月1日午前0時を迎えるカウントダウンイベントが、ネットで、ラジオで、テレビで、各地で行われます。

私が子どもの頃は、大晦日と言えば、家族とテレビを囲んで「紅白歌合戦」と「ゆく年くる年」を見るのが定番でした。
1980年代後半に東京ディズニーランドが欧米を真似てカウントダウンイベントを開催し、これが全国に広まっていきました。これにあわせ、大晦日に限り終夜運転をする公共交通機関が増えました。

年神様

年神様
昔は、日没が1日の終わりでした。新年は、大晦日の日没から始まると考えられており、新しい年の豊作をもたらす新年の神様=年神様 (としがみさま) をお迎えするために、平安時代以降、大晦日は寝ずに年神様を待つという風習があります。
門松は、年神様が訪れるときの依り代 (よりしろ) となるもので、鏡餅は年神様へのお供え物です。地方によっては、年神棚や恵方棚と呼ばれる棚を用意し、そこに年神様へのお供え物を供えます。

年越し参り

初詣のイラスト「カップルで初詣」
年越し参りとは、初詣の一種で、大晦日の深夜0時頃を境に神社や寺院を参拝することをいいます。二年参り年越し詣とも呼ばれます。地方によっては、除夜の鐘をついた後、いったん帰宅し、再び初詣に向かうところもあります。

参考サイト

(この項おわり)
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