『iPodをつくった男』――ジョブズの現場介入型ビジネス

大谷和利=著
表紙 iPodをつくった男
著者 大谷和利
出版社 アスキー・メディアワークス
サイズ 新書
発売日 2008年01月
価格 796円(税込)
ISBN 9784756150967
ジョブズは、初代マックでも、初代iPodのときにもバリエーションは作らずに、"One decision. One box. One price." を貫いた。それは彼が、これまでにない先端的な製品を売り込むときこそ、訴求ポイントを絞ることの重要性を知っているからに他ならない。(126ページ)

概要

オーディオプレイヤーのイラスト
サブタイトルが示しているように、iPodは、「スティーブ・ジョブズの現場介入型ビジネス」によって成功したことが分かる。
ジョブズは若い頃、Macintosh開発チームを乗っ取り、精鋭を集めたLisa開発チームから人材を引き抜き、Macを完成させた。そのとき、精鋭を集めたLisa開発チームを海軍にたとえ、「海軍に入るより海賊にあれ!」と言ったという。だが、私は、この海賊船に乗る気にはなれない。なぜなら、船長がオールの漕ぎ方ひとつまでに口出ししてきそうだからである。
エンドユーザーとして、Apple社のことは好きである。我が家には iPod もあるし、PCは代々Macintoshである。だが、仕事のやり方が好きかどうかは別問題である。
世界には様々なビジネススタイル、ビジネスモデルがあった方が楽しい。願わくは、我が社の社長がジョブズ船長の猿真似をしないように――。
(2008年5月9日 読了)

参考サイト

(この項おわり)
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