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鉄道の音 | ||
著者 | 向谷 実 | ||
出版社 | 角川アスキー総合研究所 | ||
サイズ | 新書 |
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発売日 | 2009年03月11日頃 | ||
価格 | 869円(税込) | ||
ISBN | 9784048676663 |
発車メロディとは、これから電車に乗る人を後押しする曲です。それが完全終止で終わっていたら、これから電車に乗って何かをしに行こうとしている人の出鼻を挫くことになります。(79ページ)
概要

カシオペアのキーボーディストである著者の向谷実さんは、音楽業界随一の鉄道ファンでもある。ゲームソフト「Train Simulator」シリーズ、「鉄道ゼミナール」シリーズの制作だけでなく、九州新幹線や京阪電気鉄道、阪神電気鉄道の発車メロディ等の制作も担当している。
向谷さんの鉄道と音に対するこだわりは並々ならぬものがある。九州新幹線の発車メロディの制作にあたり、「終わらせない」ことを大切にしたという。なぜなら、「発車メロディとは、これから電車に乗る人を後押しする曲です。それが完全終止で終わっていたら、これから電車に乗って何かをしに行こうとしている人の出鼻を挫くことになります」(79ページ)――こんな思いがこもったメロディの電車に乗って通勤してみたいものである。

もう1つ共感するのは、「視覚情報というのはいくらでも誤魔化しがききます。しかし、音は誤魔化しがきかない」(55ページ)という指摘。これは私もホームビデオを撮っていて感じていることだ。
映像は編集する過程でどうにでも変化させられる。ところが、音はそうはいかない。そもそも民生用ビデオカメラのマイクで拾った音は貧弱すぎて、映像に負けてしまう。臨場感を出すためには、それなりの機材で録音する必要がある。

もう1つ共感するのは、「視覚情報というのはいくらでも誤魔化しがききます。しかし、音は誤魔化しがきかない」(55ページ)という指摘。これは私もホームビデオを撮っていて感じていることだ。
映像は編集する過程でどうにでも変化させられる。ところが、音はそうはいかない。そもそも民生用ビデオカメラのマイクで拾った音は貧弱すぎて、映像に負けてしまう。臨場感を出すためには、それなりの機材で録音する必要がある。
(2009年6月23日 読了)
参考サイト
- 鉄道の音:KADOKAWA
- 向谷実@MinoruMukaiya:Twitter
- 株式会社音楽館
- 『鉄道の音』(向谷 実,2009年03月)
- 『図解・地下鉄の科学』(川辺 謙一,2011年02月)
- 『機関車トーマスと英国鉄道遺産』(秋山岳志,2010年04月)
- 『鉄道と日本軍』(竹内正浩,2010年09月)
- 『地下鉄は誰のものか』(猪瀬直樹,2011年02月)
- 『鉄道と政治』(佐藤 信之,2021年04月)
(この項おわり)