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ハイブリッドカーは本当にエコなのか? | ||
著者 | 両角岳彦 | ||
出版社 | 宝島社 | ||
サイズ | 新書 |
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発売日 | 2009年09月 | ||
価格 | 733円(税込) | ||
ISBN | 9784796666916 |
それ以外にも“ハイブリッド車”が不得手とする状況、走り方、使い方は、けして少なくはないのである。(46ページ)
概要

日本は本当に「エコカー先進国」なのか? 「ハイブリッドカー」は本当に燃費がいいのか? 電気で走れば「クリーンなクルマ」なのか? 二酸化炭素さえ削減できれば「エコ」と言えるのか?‥‥等々、自動車評論家の著者が、実際にエコカーを運転、実験して、その実態を明るみに晒す。

本書を読んでみると、自動車はまだまだ嗜好品であり、社会のインフラではないとあらためて感じさせられた。

本書を読んでみると、自動車はまだまだ嗜好品であり、社会のインフラではないとあらためて感じさせられた。
レビュー
著者は、実際に数多くのハイブリッドカーを運転した経験から、「2つの地点の間を走った移動全体の平均速度(旅行速度などという)が、時速40~50キロメートルぐらいのところでは、たしかにハイブリッド車はガソリン・エンジンと変速機の組み合わせだけで走るクルマよりも燃費が良い」(40ページ)と言う。逆に、この条件から外れると、ハイブリッドカーの燃料アドバンテージは無くなるという。

著者は、廃車になった車のリサイクルについても注目。「それぞれのクルマの重量の数パーセントまではシュレッダーダストとして捨てられても、ルール上は問題がない」(127ページ)のだそうだ。
さらに「電池は、解体して分離し、関連業者に送り出された時点で・製造者の責任対象、つまりシュレッダーダストになったかどうかの対象から外れる。モーターも、解体業者が取り外して別の流通経路に乗せれば、同様の扱いとなる」(127ページ)という。
先日の原子力発電所事故を考えると、これらを加味して電気自動車のエネルギー・コストが安いのかどうかを計算しなくてはならないだろう。

著者は、廃車になった車のリサイクルについても注目。「それぞれのクルマの重量の数パーセントまではシュレッダーダストとして捨てられても、ルール上は問題がない」(127ページ)のだそうだ。
さらに「電池は、解体して分離し、関連業者に送り出された時点で・製造者の責任対象、つまりシュレッダーダストになったかどうかの対象から外れる。モーターも、解体業者が取り外して別の流通経路に乗せれば、同様の扱いとなる」(127ページ)という。
先日の原子力発電所事故を考えると、これらを加味して電気自動車のエネルギー・コストが安いのかどうかを計算しなくてはならないだろう。
(2011年4月12日 読了)
参考サイト
- ハイブリッドカーは本当にエコなのか?:宝島社
- 『“環境問題のウソ”のウソ』(山本弘,2008年01月)
- 『偽善エコロジー』(武田邦彦,2008年05月)
- 『環境問題のニュースが面白いほどわかる本』(阪本将英,2008年11月)
- 『ハイブリッドカーは本当にエコなのか?』(両角岳彦,2009年09月)
- 『地球温暖化はなぜ起こるのか』(真鍋 淑郎/アンソニー・J・ブロッコリー,2022年06月)
(この項おわり)