祖谷のかずら橋はカズラで編んだ吊り橋

2007年7月29日 撮影
昨日、大鳴門橋架橋記念館「エディ」で模型を見た祖谷のかずら橋 (いやのかずらばし) の本物に挑戦する。
かずら橋は、祖谷川の上空14メートルに架かっており、長さ約45メートル、幅2メートル。つる性植物のシラクチカズラ 約6.5トン使い、かずらを編んで吊橋にしている。年間約30万人の観光客が訪れる。
かずら橋
大歩危駅からかずら橋(徳島県三好市西祖谷山村善徳)までは約11キロ、タクシーで15分ほどだが、高低差600メートルを超える険しい山道である。最近乗り物酔い(なぜか鉄道は大丈夫)に悩まされているこぱふぅにとっては厳しいかも――と言って乗車させてもらった祖谷渓タクシー (いやけいたくしー) の気さくな運転手さんが、カーブでスピードを緩めるなど丁寧な運転で事なきを得た。感謝である。

かずら橋は、全長45メートル、幅2メートルの、野生のシラクチカズラ(サルナシ)で編んだ原始的な吊り橋。
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かずら橋
日本三奇橋のひとつで、重要有形民俗文化財である。平家の落人が、追われた時に切り落とせるように架けたとの言い伝えがある。
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かずら橋
かずら橋は、もちろん人間専用。普通に歩くだけで、かなり揺れる。しかも床面は隙間だらけ。眼下には祖谷川の急流が――スリル満点である。カズラに手をかけずに中央突破できたら勇者である。
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かずら橋
この日は団体バスが1台来ていたが、例年、ゴールデンウィークの時期が最も混雑するという。何しろ急いで渡れるという代物ではないので、混雑時には橋の手前に待ち行列ができるそうだ。

屋島の戦い(1185年)に敗れた平家の落人たちが安住の地を求めて祖谷に住み着き、各々の集落を行き来するため、かずら橋が架けられたという。切り落としやすいようにカズラが使われたという説もある。江戸時代には7~13のかずら橋があった。
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大正時代に一度、ワイヤーを使った吊り橋に架け替えられたが、1928年(昭和3年)、地域振興目的で復活した。ただし、安全のためワイヤーによる補強は現在も行われている。

3年に一度架け替えが行われており、架け替えに約2週間を要するという。
2015年(平成27年)2月23日、架け替え工事を終え、記念式典と渡り初めが行われた。今回は1月から地元の人たちが古いかずらを切り落とし、新しいかずらを付ける作業を行った。
2018年(平成30年)2月23日、架け替え工事が終わった。3年ごとに、手すりや床板などが一新される。
2021年(令和3年)2月22日、架け替え工事が完了した。材料の[シラクチカズラは、市内のほか高知県の山間部から採取した。費用は約1700万円。神事と地元の3世代一家による渡り初めは実施するが、新型コロナウイルスの感染予防のため式典は中止した。

交通アクセス

【鉄道】
  • 大歩危駅より車で約15分
【自動車】
  • 井川池田I.C.より車で約50分

参考サイト

かずら橋 関連

近隣の情報

日本三奇橋

  1. 猿橋(山梨県甲府市)
  2. 錦帯橋(山口県岩国市)
  3. 祖谷のかずら橋(徳島県三好市)
(この項おわり)
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