吉野川で川下り

2007年7月29日 撮影
祖谷川から大歩危駅を通り越し、大歩危峡まんなか(徳島県三好市山城町西宇1644-1)へ向かう。大歩危駅から歩いて20分ほど。ここから吉野川の川下りの船が出ている。“川下り”といっても、流れが緩やかな流域を往復するもので、時間にして30分ほどだ。

2013年(平成25年)12月に大歩危峡を再訪している。
吉野川
吉野川は、「四国三郎」の別名を持つ、高知県と徳島県を流れる、全長194キロ、流域面積は3,750平方キロの一級河川だ。
船から両岸を見ると、徳島県の天然記念物に指定されている、やや緑色を帯びた礫質片岩(れきしつへんがん)がそそり立っている。水深は5〜10メートルくらいだが、台風の際には岩が全部埋まってしまうほど増水するという。
礫質片岩
礫質片岩は、砂より大きな砂利などの堆積物から成る礫岩(れきがん)に高い圧力が加わり、鉱物が平行配列しながら再結晶し、片状構造を形成したものである。高知大学の研究員による「逆転している大歩危礫質片岩」が詳しい。
ラピス大歩危石の博物館
大歩危峡まんなかから大歩危駅に戻る途中に[https://www.awanavi.jp/spot/20330.html:title=妖怪屋敷と石の博物館)(旧・ラピス大歩危石の博物館)がある。ここで、礫質片岩の構造や、大歩危峡谷の成り立ちを知ることができる。

この日は、「ゲゲゲの鬼太郎」展を開催していた。ゲゲゲの鬼太郎に登場する妖怪「子泣き爺 (こなきじじい) 」は、この近くの出身(?)とされている。なお、「阿波の妖怪・こなきじじい報告」(多喜田昌裕/1999年)によると、じつは徳島県には子泣き爺の伝承はなかったという。玄関にはアンパンマンの石像がある。
四国を旅すると、あちらこちらでアンパンマンに出会う。作者のやなせたかしさんは高知県出身。四国のヒーローであるようだ。
水木しげる関連

妖怪八十八カ所巡り

県道上名西宇線沿いは、子泣き爺の石像をはじめとする妖怪のモニュメントが多数あり、妖怪街道として観光スポットになっている。

三好市山城町の住民団体「四国の秘境 山城・大歩危妖怪村」が、木彫りの妖怪モニュメント作りに取り組んでいる。妖怪街道には2013年(平成25年)9月現在、14体が設置されており、11月中には20体に増やす計画だ。将来的には88体まで増やし、「妖怪八十八カ所巡り」を企画して多くの観光客を招くのが目標という。

交通アクセス

【鉄道】
  • JR大歩危駅下車、徒歩20分
【自動車】
  • 井川池田I.C.出口より車で30分

参考書籍

表紙 四国~気ままに電車とバスの旅
著者 実業之日本社
出版社 実業之日本社
サイズ 全集・双書
発売日 2006年06月
価格 1,210円(税込)
ISBN 9784408018881
 
表紙 徳島県の歴史散歩
著者 徳島県の歴史散歩編集委員会
出版社 山川出版社(千代田区)
サイズ 全集・双書
発売日 2009年07月25日頃
価格 1,320円(税込)
ISBN 9784634246362
 

近隣の情報

(この項おわり)
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