新幹線 E3系は除菌イオンによる空気清浄機を導入

ミニ新幹線用車両

目次

秋田新幹線「こまち」

秋田新幹線「こまち」E3系
2013年4月4日 高久駅付近 写真:こぱふぅ
E3系は、JR東日本のミニ新幹線用車両で、1997年(平成9年)3月に秋田新幹線「こまち」としてデビューした。
新幹線区間の最高速度は275km/h、在来線区間(奥羽本線大曲~秋田間)では130km/h。
秋田新幹線「こまち」E3系の大きな写真大きな写真
(2560×1707 ピクセル, 1292 Kbyte)
秋田新幹線「こまち」E3系
2014年12月31日 宇都宮~西那須野駅間 写真:こぱふぅ
在来線区間を走るために車両の幅は通常の新幹線より細身で、新幹線区間では乗降デッキからホームに向かってステップが伸びるしくみになっている。
秋田新幹線「こまち」E3系の大きな写真大きな写真
(2560×1575 ピクセル, 2459 Kbyte)
秋田新幹線「こまち」E3系
2000年12月10日 JR東京駅 写真:パパぱふぅ
車両デザイン、客室デザイン、車両ロゴデザインはインダストリアル・デザイナーの榮久庵憲司 (えくあんけんじ) が担当した。

2011年(平成23年)に最高300km/h(後に320km/h)のE5系が登場したことで、E3系では併結ペアが務まらず、後継のE6系と置き換えられることになった。
引退した一編成は、後述する「とれいゆ つばさ」として活躍している。
E3系 関連

山形新幹線「つばさ」

山形新幹線「つばさ」 E3系2000番台
2013年4月4日 高久駅付近 写真:こぱふぅ
山形新幹線 E3系 2000番台は、400系の置き換え用として2008年(平成20年)にデビューした。
山形新幹線「つばさ」 E3系2000番台の大きな写真大きな写真
(2560×1688 ピクセル, 1314 Kbyte)
山形新幹線「つばさ」 E3系2000番台
2014年12月31日 宇都宮~西那須野駅間 写真:こぱふぅ
E3系1000番台に比べ最高速度を275km/hに引き上げているが、在来線区間は踏切や急勾配区間の存在などがあるため最高速度は130km/hのままである。
山形新幹線「つばさ」 E3系2000番台の大きな写真大きな写真
(2560×1321 ピクセル, 2235 Kbyte)
山形新幹線「つばさ」 E3系2000番台
2014年12月31日 高畠駅付近 写真:こぱふぅ
先頭車両となる11号車(グリーン車)と17号車(普通車)にはフルアクティブサスペンションを、それ以外の車両にはセミアクティブサスペンションを搭載している。
また、鉄道車両として初めて除菌イオンによる空気清浄機を導入した。
山形新幹線「つばさ」 E3系2000番台の大きな写真大きな写真
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山形新幹線「つばさ」 E3系2000番台
2014年12月31日 高畠駅付近 写真:こぱふぅ
N700系同様、デッキには防犯カメラが付いているが、グリーン車の全席と普通車の窓際・最前部・最後部に電源コンセントが設置されている。テーブルはA4サイズのノートパソコンが置けるサイズになっているが、無線LANが利用できない点が残念である。
山形新幹線「つばさ」 E3系2000番台の大きな写真大きな写真
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山形新幹線「つばさ」 E3系2000番台
2016年8月27日 新庄駅 写真:こぱふぅ
いままでの「つばさ」は、自由席のシートピッチは910mm、指定席は980mmだったが、E3系2000番台では自由席も980mmに広がった。
山形新幹線「つばさ」 E3系2000番台の大きな写真大きな写真
(2560×1702 ピクセル, 1487 Kbyte)

山形新幹線「つばさ」リニューアル車

山形新幹線「つばさ」リニューアル車
2014年12月31日 高畠駅付近 写真:こぱふぅ
2014年(平成26年)3月、車体塗装をリニューアルした車体の導入が始まった。
山形新幹線「つばさ」リニューアル車の大きな写真大きな写真
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山形新幹線「つばさ」リニューアル車
2014年12月31日 高畠駅付近 写真:こぱふぅ
先頭部を取り巻く印象的なラインとその深い紫色は、鳥類で最も美しいと言われる紫色の飾り羽根をもつ山形の県鳥「おしどり」をモチーフとした。
山形新幹線「つばさ」リニューアル車の大きな写真大きな写真
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山形新幹線「つばさ」リニューアル車
2014年12月31日 宇都宮駅~西那須野駅間 写真:こぱふぅ
また、帯には県花である「紅花」の生花の鮮やかな黄色を基調に、染料に加工されるにつれ赤色へ変化していく「紅花」の色の移ろいを先頭部に向けてのグラデーションで表現。
山形新幹線「つばさ」リニューアル車の大きな写真大きな写真
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山形新幹線「つばさ」リニューアル車
2016年8月27日 漆山駅 写真:こぱふぅ
蔵王の雪の白をバックに、これらの色と形を通して山形の彩り豊かな自然の恵みと新幹線の持つ躍動感を表現したという。
2016年度末をめどに、全編成のリニューアルを行うという。
山形新幹線「つばさ」リニューアル車の大きな写真大きな写真
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デザインを担当したのは、世界的な工業デザイナーで KEN OKUYAMA DESIGN 代表、山形県出身の奥山清行 (おくやまきよゆき) である。

とれいゆ つばさ

山形新幹線「とれいゆ つばさ」
2016年8月27日 村山駅 写真:こぱふぅ
秋田新幹線用0番台のうちの1編成は、観光列車「とれいゆ つばさ」に改造された。
山形新幹線「とれいゆ つばさ」の大きな写真大きな写真
(2560×1510 ピクセル, 1479 Kbyte)
山形新幹線「とれいゆ つばさ」
2018年3月4日 米沢駅 写真:こぱふぅ
2014年(平成26年)7月19日に営業運転を開始。土日祝日に1日1往復の運転だが、ツアー客を中心に乗車率は8割を超える。
山形新幹線「とれいゆ つばさ」の大きな写真大きな写真
(2560×2225 ピクセル, 1580 Kbyte)
山形新幹線「とれいゆ つばさ」
足湯(16号車)
新庄側の先頭車(16号車)が足湯車両で、4人同時に腰掛けられる浴槽が2つある。湯船は、山形の名産「ベニバナ」をイメージした真っ赤なカラーで、石張りの小上がりになっている。
山形新幹線「とれいゆ つばさ」の大きな写真大きな写真
(1920×1173 ピクセル, 982 Kbyte)
山形新幹線「とれいゆ つばさ」
足湯(16号車)
湯温は40℃に保たれ、列車の揺れで湯があふれ出ないようギリギリのところに水が設定されている。
利用はオプションで、びゅうなどで予約できる。空いていれば当日予約も可能。
山形新幹線「とれいゆ つばさ」の大きな写真大きな写真
(1920×1280 ピクセル, 896 Kbyte)
山形新幹線「とれいゆ つばさ」
足湯(16号車)
利用時間は1人15分間と短いが、黒塀のような側壁に、木質ルーバーで囲われる湯の間は、足湯で寛ぎながら車窓を眺めることができる。
山形新幹線「とれいゆ つばさ」の大きな写真大きな写真
(1920×1280 ピクセル, 700 Kbyte)
山形新幹線「とれいゆ つばさ」
足湯(16号車)
足湯車両へのエントランス。
温泉街を散策する雰囲気で、通路沿いに玉砂利敷きの坪庭が配され、足元は石張り、壁は漆喰風のデザインになっている。
山形新幹線「とれいゆ つばさ」の大きな写真大きな写真
(1280×1920 ピクセル, 569 Kbyte)
山形新幹線「とれいゆ つばさ」
バーカウンター(15号車)
隣の車両(15号車)の「湯上がりラウンジ」には、地酒が楽しめるバーカウンターが用意されている。
山形新幹線「とれいゆ つばさ」の大きな写真大きな写真
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山形新幹線「とれいゆ つばさ」
呑まない方は、JR名物の“硬い”アイスクリームをどうぞ。
山形新幹線「とれいゆ つばさ」の大きな写真大きな写真
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山形新幹線「とれいゆ つばさ」
湯上がりラウンジ(15号車)
湯上りラウンジは、モノや人との出会いの間――畳のお座敷、本桜のテーブル、紅花色のバーカウンター、山形ゆかりの品を展示する有機ELパネルで構成した飾り棚、漆喰質の壁、石張りの小路が出会いの場を彩る。
山形新幹線「とれいゆ つばさ」の大きな写真大きな写真
(1920×1280 ピクセル, 888 Kbyte)
山形新幹線「とれいゆ つばさ」
湯上がりラウンジ(15号車)
畳のお座敷で、湯上りのひとときを。
山形新幹線「とれいゆ つばさ」の大きな写真大きな写真
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山形新幹線「とれいゆ つばさ」
語らいの間(12~14号車)
12~14号車は、お座敷指定席(語らいの間)――2+1列の畳座席となっており、大きなカバ材のテーブルと、ゆったりとした畳座席、天井や座席背板には山形のフルーツをモチーフとしたレリーフを装飾し、乗客に優雅な旅の時間を提供する。
山形新幹線「とれいゆ つばさ」の大きな写真大きな写真
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山形新幹線「とれいゆ つばさ」
山形新幹線「とれいゆ つばさ」の大きな写真大きな写真
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山形新幹線「とれいゆ つばさ」
とれいゆに改造されても最高速度の性能は変わらないが、走るのは制限速度130km/hの福島―新庄間のみだ。しかも湯が浴槽からあふれないように、カーブを走る速度も抑えている。
山形新幹線「とれいゆ つばさ」の大きな写真大きな写真
(2560×1653 ピクセル, 1263 Kbyte)
山形新幹線「とれいゆ つばさ」
JR東日本では、「こまちの時は『より速く』が大切だったが、とれいゆは、乗ること自体を目的にしていただきたい」とコメントしている。
山形新幹線「とれいゆ つばさ」の大きな写真大きな写真
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現美新幹線

現美新幹線
2018年2月21日 越後湯沢駅 写真:こぱふぅ
現美新幹線 (げんびしんかんせん) は、E3系0番台を5億円かけて改造し、世界最速の芸術鑑賞を楽しめる現代アートの新幹線だ。上越新幹線でジョイフルトレインとして運用されている。
現美新幹線の大きな写真大きな写真
(2560×1742 ピクセル, 1842 Kbyte)
現美新幹線
2018年3月3日 長岡駅 写真:こぱふぅ
2016年(平成28年)4月29日、運行開始。
2020年(令和2年)12月19日、定期運行終了。
現美新幹線の大きな写真大きな写真
(2560×1602 ピクセル, 1348 Kbyte)
現美新幹線
2018年2月21日 越後湯沢駅 写真:こぱふぅ
外装デザインは、写真家で映画監督の蜷川実花 (にながわ みか) 氏。車内デザインは、車両によって担当アーティストが異なる。
現美新幹線の大きな写真大きな写真
(1920×1280 ピクセル, 685 Kbyte)
現美新幹線
11号車(東京側の先頭車)
外装は黒を基調に、さまざまな彩りを見せる長岡花火を描いている。
現美新幹線の大きな写真大きな写真
(1920×1280 ピクセル, 697 Kbyte)
現美新幹線
11号車の車内
11号車は普通車指定席であるが、グリーン車の座席を利用しており、得した気分になれる。また、トンネルなどで外が暗くなると模様が浮き上がる仕掛けになっている。
現美新幹線の大きな写真大きな写真
(1920×1280 ピクセル, 906 Kbyte)
現美新幹線
12号車
12号車の車内は、「平面」のアーティストである小牟田悠介 (こむた ゆうすけ) 氏が担当した。壁の片側全体にミラータイルが使われ、車両が鏡像世界のようである。
現美新幹線の大きな写真大きな写真
(1920×1218 ピクセル, 855 Kbyte)
現美新幹線
13号車
13号車の車内はキッズスペースになっている。「絵画・彫刻」のアーティストであるParamodel (パラモデル) 氏が担当した。靴を脱ぎ、カーペットの上でプラレールなどの玩具を遊ぶことができる。
現美新幹線の大きな写真大きな写真
(1920×1261 ピクセル, 844 Kbyte)
現美新幹線
13号車
13号車にはカフェが備え付けられており、新潟の味を楽しめる。「絵画」のアーティストである古武家賢太郎 (こぶき けんたろう) 氏がデザインを担当した。旧道「三国街道」を中心に上越の風景を表現したという。
現美新幹線の大きな写真大きな写真
(1920×1280 ピクセル, 720 Kbyte)
現美新幹線
14号車
14号車の車内は、「写真」のアーティストである石川直樹 (いしかわ なおき) 氏が担当した。新潟の風景を撮ったフォトギャラリーが広がる。
現美新幹線の大きな写真大きな写真
(1920×1280 ピクセル, 800 Kbyte)
現美新幹線
15号車(新潟側の先頭車)
現美新幹線の大きな写真大きな写真
(1920×1280 ピクセル, 843 Kbyte)
現美新幹線
15号車(新潟側の先頭車)
15号車の車内は、「立体」のアーティストである荒神明香 (こじん はるか) 氏が担当した。壁の片側全体を使った全長11メートルの巨大な作品が展示されている。どこを切り取っても違う景色が見えるとしている。また、列車の揺れによって作品の表情が変化するところも見所だ。
現美新幹線の大きな写真大きな写真
(1280×1920 ピクセル, 580 Kbyte)
E3系つばさ 関連

参考サイト

(この項おわり)
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