

江戸時代には、頻繁に大火事があった。1659年(万治2年)には水道橋の吉祥寺門前町から、1662年(寛文2年)には西久保城山町から被災してきた住民が武蔵野に移住した。ここから、吉祥寺村、西窪村、関前村、境村の、いわゆる四カ村が誕生した。この四カ村は、1868年(慶応4年)に武蔵県に編入された。

1880年(明治13年)頃の消防ポンプ


写真上の「蒸気車往復繁栄之図」は、1889年(明治22年)4月、甲武鉄道(現在の中央線)新宿~立川間の開通を記念して製作された錦絵である。
甲武鉄道は、東京(武州)と甲府(甲州)を結ぶ私鉄で、1888年(明治21年)創立の甲武鉄道株式会社が運営していた。
甲武鉄道は、東京(武州)と甲府(甲州)を結ぶ私鉄で、1888年(明治21年)創立の甲武鉄道株式会社が運営していた。

明治~大正時代の鐵道積荷木箱。

当初、甲州街道、青梅街道のいずれかの沿線に鉄道が敷かれることになっていたが、各宿駅の反対にあい、武蔵野台地に通すことになった。沿線の農民は大変協力的で、ほぼ一直線の鉄道が完成した。

当初、甲州街道、青梅街道のいずれかの沿線に鉄道が敷かれることになっていたが、各宿駅の反対にあい、武蔵野台地に通すことになった。沿線の農民は大変協力的で、ほぼ一直線の鉄道が完成した。
開業当時の駅は、新宿、中野、境(現在の武蔵境)、国分寺、立川であった。1889年(明治22年)8月には八王子まで延長された。
1906年(明治39年)公布の鉄道国有法により、同年10月1日に甲武鉄道は国有化され、中央本線の一部となった。東京駅が開業するのは、1914年(大正3年)12月20日のことである。
1906年(明治39年)公布の鉄道国有法により、同年10月1日に甲武鉄道は国有化され、中央本線の一部となった。東京駅が開業するのは、1914年(大正3年)12月20日のことである。

日露戦争終結直後の1905年(明治38年)10月、境停車場前に、出征兵士の帰郷を歓迎するための凱旋門が建てられた。写真は、その一部である。
この凱旋門は、翌1906年(明治39年)2月8日に帰郷した歩兵一兵卒、桜井善太郎を歓迎するためだけに建てられたものだ。じつにアグレッシブな時代であった。
ちなみに、武蔵野八幡宮には日清・日露戦争の戦没者記念碑がある。

甲武鉄道最初の駅として境停車場が設けられた理由には諸説あり、東西を五日市街道が走り、南は深大寺から調布へ、北は田無に通じる交通の要衝だったためというのが有力であるが、秋本喜七、三井信太郎の用地寄付に負っていることも事実である。
この凱旋門は、翌1906年(明治39年)2月8日に帰郷した歩兵一兵卒、桜井善太郎を歓迎するためだけに建てられたものだ。じつにアグレッシブな時代であった。
ちなみに、武蔵野八幡宮には日清・日露戦争の戦没者記念碑がある。

甲武鉄道最初の駅として境停車場が設けられた理由には諸説あり、東西を五日市街道が走り、南は深大寺から調布へ、北は田無に通じる交通の要衝だったためというのが有力であるが、秋本喜七、三井信太郎の用地寄付に負っていることも事実である。
交通アクセス
【鉄道】
- JR武蔵境駅下車、徒歩5分。
近隣の情報
- 歴史資料展「境村の歴史」:ぱふぅ家のホームページ
- ムーバス新路線「境西循環」が運行開始:ぱふぅ家のホームページ
- 中央線高架化(武蔵境駅):ぱふぅ家のホームページ
- 武蔵野プレイスは居心地の良い貝殻状の空間:ぱふぅ家のホームページ
- 多摩湖自転車道を走って狭山公園へ:ぱふぅ家のホームページ
- 多摩湖自転車道を走る:ぱふぅ家のホームページ
- 三鷹車両センターの夜景、三鷹跨線人道橋:ぱふぅ家のホームページ
- オリエントキャラバン in 中近東文化センター:ぱふぅ家のホームページ
- 武蔵境で「吉祥寺ベイビーシアター」(2024年4月28日)
- 太宰も愛した跨線橋、記憶つなぐ取り組み始動(2023年12月18日)
- 「武蔵野ふるさと歴史館」で「写真でたどる吉祥寺?鈴木育男写真展?」(2023年5月27日)
- 三鷹のぶんしん出版から「文学する中央線沿線」(2023年5月14日)
- 武蔵境と東小金井で「中央線パンまつり」(2022年11月10日)
- 武蔵境のテーブルシェアざのばで「アートマルシェ」(2022年11月8日)
- 「イイダ傘店」で日傘・雨傘展 2年ぶり、武蔵境のアトリエ初お披露目(2022年9月3日)
- 武蔵境駅前で「中央線ビールフェスティバル」、3年ぶり開催(2022年7月12日)
- 武蔵境イルミネーション:ハート型や虹をイメージした「映えスポット」も(2021年12月9日)
- 武蔵境に名古屋発のパンケーキ専門店「カフェロブ」(2021年11月24日)
- 中央線パンまつり:東小金井・武蔵境の3会場で同時開催(2021年11月13日)
- 大沢・北野地域に移動スーパー「とくし丸」(2021年9月20日)
- エミオ武蔵境で北海道素材だけの「えっぐぷりん」直売(2021年3月12日)
- 「中央線ビールフェスティバル202X」オリジナルビールパックが1日で完売(2021年2月3日)
- 喫茶「くすの樹」跡にスターバックス、樹齢300年のクスノキを継承(2021年1月9日)
- 武蔵野市滞在のルーマニア人アーティスト完成作品展(2020年2月27日)
- 武蔵野プレイスで「お金との付き合い方」講座、20?30代を対象に(2020年2月15日)
(この項おわり)
写真は、明治~大正の頃の雛飾り。