銀閣寺には「月」の趣を感じる

2017年8月12日 撮影
銀閣寺
観音殿「銀閣」
銀閣寺(京都府京都市左京区銀閣寺町2)は、臨済宗相国寺派の寺院で、正式名称を慈照寺 (じしょうじ) という。
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銀閣寺
観音殿「銀閣」
室町幕府第8代将軍・足利義政 (あしかがよしまさ) が、金閣寺を模して造営した観音殿を銀閣と呼んでいる。1994年(平成6年)、ユネスコ世界遺産(文化遺産)に指定された古都京都の文化財の一部である。
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銀閣寺
観音殿「銀閣」
観音殿の前庭には、波紋を表現した銀沙灘 (ぎんしゃだん) と、白砂の砂盛りの向月台 (こうげつだい) と呼ばれるオブジェがある。方丈から見ると、写真のように、銀沙灘、向月台、観音殿が並んだ美しい景色を楽しめる。
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銀閣の鳳凰
銀閣の鳳凰
観音殿の頂上には、金閣寺と同じように鳳凰 (ほうおう) が配置されている。銀閣に祀られている観音菩薩を護るという。
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銀閣寺
観音殿「銀閣」
銀閣寺の庭園が整備されたのは江戸時代と伝えられている。祇園を流れる白川の上流で取れる白川砂を利用している銀沙灘の高さは66cmあり、砂が月の光を反射させる役目をもつという。西洋風にいえば、金閣寺が太陽なら、銀閣寺は月といったところだろうか。
毎朝6時になると、職人さんが庭を整備する。

観音殿には銀箔が貼られているわけではなく、全体に黒漆が塗られていたと考えられている。
当時は、応仁の乱により都は荒廃していたが、能、茶道、華道、庭園、建築、連歌など多様な芸術が花開き、東山文化 (ひがしやまぶんか) と呼ばれる。これらの文化は次第に庶民にも浸透し、今日まで続く日本的な文化を数多く生み出した。
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また、都から地方へ逃れた貴族や僧侶により、東山文化の地方伝播が進行した。貴族的・華麗な足利義満の北山文化に対して、幽玄、わび・さびに通じる美意識に支えられていると評される。

銀閣寺の庭園中央に 錦鏡池 (きんきょうち)  と呼ばれる池があるが、この南東端に 洗月泉 (せんげつせん)  がある。山から流れ落ちる水を、銀閣・東求堂のある下段の庭へ導いている。

銀沙灘、向月台といった白砂と対称的に、一面緑色に苔むした庭は、何とも言えない味わいがある。
東求堂 - 銀閣寺
東求堂
東求堂 (とうぐうどう) は、義政の持仏堂として建立されたもので、観音殿と並んで国宝の指定を受けている。
東求堂 - 銀閣寺の大きな写真大きな写真
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銀閣寺
山門
山門まで石畳が続く。

金閣寺と同じ古都税騒動の影響で、山門を入ると、志納金を納め、御札をいただく格好になっている。
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銀閣寺
参道
バス停「銀閣寺道」から山門までの間の参道には、多くの店が軒を連ねる。金閣寺とは対称的だ。
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交通アクセス

【鉄道+バス】
  • 地下鉄烏丸線「今出川駅」下車、京都市バスで「銀閣寺道」下車、徒歩10分
【バス】
  • JR京都駅から京都市バスで「銀閣寺道」下車、徒歩10分
銀閣寺 関連

参考サイト

近隣の情報

(この項おわり)
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