リニア実験線で 500km/h走行を体験

2018年11月7日 撮影
L0系リニア新幹線 - 山梨リニア実験線
L0 系リニア新幹線
山梨県立リニア見学センター(山梨県都留市小形山 2381)を、2016 年(平成 28 年)3 月 12 日に続いて再訪。今回は体験乗車に当選し、L0 系に乗車して 500km/h の世界を体験した。
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山梨リニア実験線
2016 年(平成 28 年)3 月 12 日 撮影
1997 年(平成 9 年)5 月、山梨リニア実験線18.4km での走行試験が始まり、2013 年(平成 25 年)、42.8km に延長された。2015 年(平成 27 年)4 月 21 日、603km/h の有人走行が行われ、ギネス世界記録を更新した。
リニア見学センター
リニア見学センター
山梨県立リニア見学センターは、リニア走行を見学したり、超伝導に関する実験が行われている「どきどきリニア館」(有料)と、土産物屋や観光情報を中心とする「わくわくやまなし館」に分かれている。
リニア見学センター
リニア見学センター
目の前には田園風景が広がる。
超電導リニアの走行音はほとんど聞こえない。のどかなものである。
山梨リニア実験線
山梨リニア実験線
わくわくやまなし館から線路をまたいで反対側に抜けると、小高い丘があり展望台になっている。ここからもリニア新幹線が走る様子を見ることができる。
山梨リニア実験線の大きな写真大きな写真
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MLX01-2 - どきどきリニア館
MLX01-2
体験乗車当選者は、どきどきリニア館の入場料が割引になる。
1 回には、2003 年(平成 15 年)に最高速度 581km/h を記録した試験車両(MLX01-2)の実物が展示されている。
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MLX01-2 - どきどきリニア館
MLX01-2
超電導リニアは、軌道と車体の両方に電磁石を備え、磁力による反発力で浮上する。軌道側の磁石の磁極を切り替えることで、車両に推進力を与えている。このため、地上から運転を行い、車両には運転席がない。

実験線では 10cm ほどの高さに浮上するが、原理的に、高速走行していないと浮上ができない。そこで、150km/h くらいまではゴム車輪で走行する。
推進力となる磁場は回生ブレーキとして利用することもできるが、500km/h からの制動距離は約 6km と、東海道新幹線の 2 倍である。
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高温超伝導磁石 - どきどきリニア館
高温超伝導磁石
電気抵抗がゼロになる超伝導現象は、特殊合金と極低温によって実現する。高温超伝導といっても、約 20K(-253℃)の極低温である。ただ、液体ヘリウムを使って 4K まで下げる必要がなく、冷凍機による冷却が可能な温度である。
ジオラマ - どきどきリニア館
ジオラマ
3階には、山梨リニア実験線を模した大型ジオラマや、シアターがある。
ジオラマは、1 時間に 3 回、12 分間の上映が行われる。
2階の超伝導コースターで、超伝導の原理について説明していた。
以前、日本科学未来館で見たマイスナー効果ピン止め効果の実験である。
2階、3階の見学ラウンジから L0 系の走る姿を見ることができる。
通過のタイミングをアナウンスしてくれるが、映像のように、あっという間に通り過ぎる。
山梨リニア実験線
山梨リニア実験線
時間が近くなったので、体験乗車会場へ移動する。
手荷物検査 - 山梨リニア実験線
山梨リニア実験線
会場には、旅行鞄などの大きな荷物を持ち込むことはできない。事前にわくわくやまなし館にあるロッカーに預ける。ビジネスバッグ、デジカメなどの小さな手荷物は持ち込み可能。

会場に入ると、まず手荷物検査があり、飛行場と同様の検査が行われる。
搭乗券発券 - 山梨リニア実験線
搭乗券発券
手荷物検査が終わると、搭乗券発券機の前に並ぶ。当選葉書にある予約番号を入力すると、搭乗券が発券される。
搭乗券 - 山梨リニア実験線
搭乗券
発券された搭乗券。右下の 2 次元バーコードを認識してゲートを通過できる。航空券のようだ。
ゲート内にはトイレがないので、入る前に用を足しておこう。
ギネス記録認定証 - 山梨リニア実験線
ギネス記録認定証
乗車前、実際の座席順に並んだ椅子に腰掛け、ガイダンスを受ける。
このとき解説パンフレットや L0 系をあしらった文具をもらえる。子どもには、ペーパークラフトや自由研究用のワークシートが用意されている。

部屋には、解説パネルなどがあり、自由に撮影できる。
写真は、2015 年(平成 27 年)4 月 21 日、603km/h を達成し、ギネス世界記録に認定されたときの認定証だ。
超電導リニア開発の経緯 - 山梨リニア実験線
超電導リニア開発の経緯
超電導リニアは、1977 年(昭和 52 年)7 月、宮崎実験線で実験が始まった。当時のニュース映像の記憶があるが、かれこれ 40 年前の話である。歴代のリニアモーターカーの模型が、どきどきリニア館の 1階に展示されている。初期の車両はウルトラマンに出てきそうなデザインだ。
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山梨リニア実験線
山梨リニア実験線
1997 年(平成 9 年)5 月、山梨実験線での走行試験をはじめ、2013 年(平成 25 年)、500km/h走行に必要な 42.8km(笛吹市境川~上野原市秋山)にまで延長された。全線の大部分がトンネルだ。
営業運転を想定した実験を行うため、最小曲線半径 8000 メートルや、最大勾配40‰の区間を用意している。
山梨リニア実験線の大きな写真大きな写真
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中央リニア新幹線 - 山梨リニア実験線
中央リニア新幹線
リニア中央新幹線は、品川~名古屋間を 45 分で結び、2027 年の開業を目指す。
山梨実験線は営業路線の一部となるため、間もなく走行試験は中断となるという。このタイミングで当選できて良かった。
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超電導リニアの原理 - 山梨リニア実験線
超電導リニアの原理
1997 年(平成 9 年)の山梨実験線開業から 20 年間で 223 万 km(地球55 周)の走行実験を行っており、多くのデータを蓄積してきた。
今後、低コストで効率的な保守体系の検証や、高温超伝導磁石の長期耐久性の検証を行うそうだ。
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超電導リニアの安全性 - 山梨リニア実験線
超電導リニアの安全性
かつてはペースメーカーに影響が出るという心配もされたが、現在は国の承認基準をクリアしている。
大地震が発生しても、磁力によってガイドラインから外れることはないという。また、走行中に変電所がダウンしても、隣接する変電所から給電することで、走行を継続することができるとしている。
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山梨リニア実験線
乗車
いよいよ乗車。
実験線42.8km を 30 分ほどで 2 往復する。上野原から笛吹まで 15 分で往復できると考えると、おそるべきスピードである。
L0系車内の様子 - 山梨リニア実験線
L0 系車内の様子
車内は東海道新幹線ににしているが、座席は 4 列シートだ。先頭車の定員は 24 名、中間車は 68 名。12 両編成である。営業運行時には 16 両編成になる予定。
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L0系車内の様子 - 山梨リニア実験線
L0 系車内の様子
座席も東海道新幹線によく似ている。
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L0系車内の様子 - 山梨リニア実験線
L0 系車内の様子
窓も東海道新幹線によく似ている。大部分がトンネルなので、飛行機よりも風景を楽しむということはないだろう。

実際に乗ってみると、最小曲線半径では軌道を傾けて遠心力を打ち消していることや、最大勾配でも加減速を行う必要がないことに加え、そもそも風景を見ることができないので、社内放送がなければ、これらの区間を走っているのがわからないほどだった。
L0系車内の様子 - 山梨リニア実験線
L0 系車内の様子
座席の下にコップ受けがあった。営業車両では、さまざまな改良が入ると思うが、コンセントや WiFi が装備されるかが気になるところだ。さすがに 500km/h走行中に携帯電話の電波を安定して拾うのは無理だろう。
L0系車内の様子 - 山梨リニア実験線
L0 系車内の様子
デッキの様子。

パンタグラフがないので車内の電力をどう賄っているのか質問したところ、軌道から電磁誘導で得ているとのこと。すごい。
500km/h走行 - 山梨リニア実験線
500km/h走行
先頭車両カメラの映像と走行スピードは、天井のモニタでリアルに見ることができる。
150km 付近でゴム車輪から浮上したところで、走行音が変わる。
500km/h走行 - 山梨リニア実験線
500km/h走行
リニア新幹線でも固いアイスが車内販売されるだろうか。

実験車両内では飲食禁止。撮影のため、中身を食べて洗ったものを持ち込みました😀
あっという間に 500km/h に到達する。
感覚として、車内の音は、飛行機より静かだが、新幹線よりうるさい感じ。新幹線より揺れるようにも感じた。営業車両では改良が進むだろう。
軌道 - 山梨リニア実験線
軌道
体験乗車が終わると、ガラス越しに L0 系 を見ることができる。
写真は、軌道側の電磁石。

超電導リニアは、500km/h走行時、東海道新幹線N700 系の 1.5~2 倍の電力を必要とする。乗客 1 人当たりに換算すると、N700 系の 3 倍、航空機の半分という。開業時には、東京電力、中部電力、関西電力の 3社から電力供給を受ける予定だ。
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交通アクセス

【鉄道】
  • JR 中央線「大月駅」下車、駅前バス停よりリニア見学センター行路線バスにて 15 分
  • 富士急行線「禾生駅」下車、徒歩約 30 分
【自動車】
  • 中央自動車道「都留I.C.」から約 6km
  • 中央自動車道「大月 I.C.」から約 6.5km
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出発地の最寄駅:

目的地:山梨県立リニア見学センター
リニアモーターカー 関連

参考サイト

近隣の情報

この付近でネットができる宿

(この項おわり)
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