JR東日本 583系は夜には寝台車に変身

2017年4月に引退

わくわくドリーム号

ディズニーリゾート客専用団体列車「わくわくドリーム号」 583系
2013年7月20日 船橋法典駅 写真:こぱふぅ
583系は1968年(昭和43年)にデビューした交直両用特急形電車で、昼間は座席車、夜は寝台車に変身する世界初の仕組み備えている。最初に使用された列車にちなんで「月光形電車」とも呼ばれる。
老朽化により廃車が進み、2017年(平成29年)4月8日の運転を最後に引退した
ディズニーリゾート客専用団体列車「わくわくドリーム号」 583系の大きな写真大きな写真
(2560×1707 ピクセル, 1614 Kbyte)
ディズニーリゾート客専用団体列車「わくわくドリーム号」 583系
2013年7月20日 新浦安駅 写真:こぱふぅ
前年にデビューした先輩格の581系が「月光」「みどり」として山陽本線と九州で活躍を開始すると、高度経済成長の波に乗って瞬く間に全国に活躍の場を広げた。1972年(昭和47年)までに434両が製造され、国鉄の輸送量増大に貢献した。
ディズニーリゾート客専用団体列車「わくわくドリーム号」 583系の大きな写真大きな写真
(2560×1707 ピクセル, 1475 Kbyte)
A寝台、B寝台、グリーン車、普通車と車内設備が多様であるのが特徴。最高時速120km/h。

ところが間もなく新幹線にその座を奪われ、座席をベッドに変形させる作業など保守コストがかかることも災いし、次第に姿を消していった。
2012年(平成24年)3月、急行「きたぐに」の引退に伴い、定期運行から退いた。

583系を利用して臨時列車として運行している「わくわくドリーム号」は、ディズニーリゾートへの団体列車で、夕方に青森を出発し、翌朝に舞浜に到着する。TDL臨とも呼ばれ、寝台電車の面目躍如といったところである。

快速あいづ

快速あいづ 583系
2016年8月15日 郡山駅 写真:こぱふぅ
大きな写真大きな写真
(2560×1380 ピクセル, 1366 Kbyte)
快速あいづ 583系
2016年8月15日 会津若松駅 写真:こぱふぅ
2016年(平成28年)8月12日(金)から16日(火)におあけ、磐越西線の郡山駅~会津若松駅間で、583系6両を使用した快速あいづが1日1往復で運行された。
快速あいづ 583系の大きな写真大きな写真
(2560×1470 ピクセル, 1715 Kbyte)
快速あいづ 583系
2016年8月15日 郡山駅 写真:こぱふぅ
2016年(平成28年)8月現在、運用可能なのは、秋田車両センターに所属しているこの1編成のみである。
運転台窓配置は従来の特急型と異なり、曲面ガラスではなく平面ガラスで構成されている。
塗色は、ブルートレインと同じ青15号が使われている。
快速あいづ 583系の大きな写真大きな写真
(2560×1707 ピクセル, 1765 Kbyte)
快速あいづ 583系
B寝台車の内装は、昼間は4人掛ボックスシートとして使用できる中央通路式となっている。シートピッチは1,970mmあり、快適さの点で 485系の回転式クロスシートに劣るものではなかった。ただし、リクライニング機能は搭載されていない。
快速あいづ 583系の大きな写真大きな写真
(1920×1280 ピクセル, 784 Kbyte)
快速あいづ 583系
ボックスシートの座席を伸ばすと、下段のベッドになる。天井にあるボックスを開放すると、中段と上段のベッドが登場する。
片方の列を座席に、もう一方の列を寝台という運用も可能である。
快速あいづ 583系の大きな写真大きな写真
(1920×1280 ピクセル, 630 Kbyte)
快速あいづ 583系
車端部にトイレが2基、洗面台は3基ほど設置されている。

1両当たりの座席定員は52人(4人掛けボックス×13)、寝台定員は39人(3段×13)である。

寝台スペースの確保のため、車両限界いっぱいの大きさとなっている。全高は4,240mmと、同時期に登場した交直両用の特急形電車 485系の3,945mmより高い。また、国鉄特急形電車として初めて前面貫通路が設置された。
快速あいづ 583系の大きな写真大きな写真
(1305×1920 ピクセル, 699 Kbyte)

特急「みちのく」

特急「みちのく」 583系
2016年11月12日 尾久車両センター 写真:こぱふぅ
1972年(昭和47年)3月のダイヤ改正で、常磐線経由の583系電車特急「みちのく」が登場した。そして、東北・上越新幹線開業により、1982年(昭和57年)11月の改正で姿を消した。
特急「みちのく」 583系の大きな写真大きな写真
(2560×1707 ピクセル, 1365 Kbyte)
特急「みちのく」 583系
2016年11月12日 尾久車両センター 写真:こぱふぅ
この日は、尾久車両センターで開催されたイベント」において、583系が当時のヘッドマークを掲げていた。

この後に登場する 183系(全高3.95メートル)に比べて全高が4.24メートルと約30センチメートルほど高く、横から見ると重厚感がある。
特急「みちのく」 583系の大きな写真大きな写真
(2560×1707 ピクセル, 1268 Kbyte)

参考書籍

表紙 よみがえる583系
著者 寺本光照
出版社 学研パブリッシング
サイズ 単行本
発売日 2014年08月26日頃
価格 3,080円(税込)
ISBN 9784054061095
高度経済成長期を象徴するかのように日本各地を昼夜問わず駆け抜けた国鉄唯一の昼夜兼用寝台電車・583系。秘蔵カラー写真や各形式のプロフィールなど貴重な資料でその全貌が今、よみがえる!
 
表紙 国鉄型車両ラストガイド 03 583系
著者
出版社 交通新聞社
サイズ ムックその他
発売日 2012年12月
価格 2,200円(税込)
ISBN 9784330339122
 
表紙 581・583系物語
著者 福原俊一
出版社 JTBパブリッシング
サイズ 単行本
発売日 2011年03月
価格 2,090円(税込)
ISBN 9784533081569
 
583系 関連

参考サイト

(この項おわり)
header