野沢温泉では野菜や野沢菜を温泉で茹でる

2023年2月17日・18日 撮影
麻釜 - 野沢温泉
麻釜
野沢温泉(長野県下高井郡野沢温泉村)は、日本で唯一、村の名前に「温泉」がついている野沢温泉村にある温泉だ。
温泉を発見したのは、聖武天皇(724~748年)の時代の僧・行基であるとも、修行中の山伏とも言われている。古代から温泉地として知られていた。
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麻釜 - 野沢温泉
麻釜
麻釜 (おがま) は、30あまりある源泉の1つで、90℃以上の熱湯を湧出しており、大釜、丸釜、茹釜 (ゆでがま) 竹伸釜 (たけのしがま) 、下釜の5つの湯だまりの総称で、野沢温泉の奇勝の一つとなっており、国の天然記念物に指定されている。
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麻釜 - 野沢温泉
麻釜
麻をこの湯だまりに浸し、皮を剥きやすくしたことから麻釜の名が付いた。
いまでも野菜や野沢菜を茹でるのに使われており、野沢温泉の台所と呼ばれる。
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麻釜 - 野沢温泉
麻釜
火傷など危険防止のため、観光客は立ち入り禁止になっている。
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大湯 - 野沢温泉
大湯
約100万年前に噴火した古い火山である毛無山(標高1,650メートル)の裾野に、多くの旅館や宿泊施設があり、共同浴場(外湯)が13軒もあるのが野沢温泉の特徴だ。地元の湯仲間 (ゆなかま) という組織によって管理されており、観光客に開放されている。
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大湯 - 野沢温泉
大湯
兵庫の城崎温泉 (きのさきおんせん) も外湯が有名だが、そちらと比べると質素な作りの浴場が多い。

大湯 (おおゆ) は温泉街の中心にあり、野沢温泉のシンボルとなっている。江戸時代の趣を現在に伝える美しい湯屋建築である。

開湯時期は不明だが、湯を中心として、中世の農民たちが団結して「」と呼ぶ共同体を形成していたようだ。
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大湯 - 野沢温泉
大湯
泉質は単純硫黄泉。胃腸病・リウマチ・婦人病・中風に効果があるとされている。
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野沢温泉
野沢温泉
麻釜の近くから見る夕暮れ。
温泉街は標高600メートルにあり、冬場の最低気温は氷点下5℃を下回ることも。
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野沢温泉
野沢温泉
大湯のまわりには大小の旅館や土産物屋が軒を連ねている。温泉街の道路は狭く曲がりくねっており、また坂道が多い。
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野沢温泉
野沢温泉
湯気に包まれた土産物店が、いかにも温泉街という雰囲気を醸し出している。

江戸時代後期には天領として湯治宿が24軒あった。1889年(明治22年)4月に豊郷村が発足。1953年(昭和28年)8月18日に野沢温泉村に改称した。
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野沢温泉
野沢温泉
1971年(昭和46年)2月に、オーストリア共和国チロル州のサンクト・アントン村と姉妹村提携した。
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シュナイダー広場 - 野沢温泉
シュナイダー広場
1930年(昭和5年)に、サンクト・アントン村から、当時のスキー界の超人ハンネス・シュナイダーが野沢温泉村を訪ねた。これを記念してオープンしたのがシュナイダー広場で、芸術家の岡本太郎がデザインした。
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シュナイダー広場 - 野沢温泉
シュナイダー広場
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野沢温泉
野沢温泉
現在の人口は約3200人(2023年3月)で減少を続けている。
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野沢温泉
野沢温泉
主な産業は観光。長野オリンピックを過ぎてからスキー客が減少し、旅館・民宿の廃業が相次いだが、2010年代に入って外国人観光客が増え、姉妹村サンクト・アントン村のあるオーストラリアからやって来た外国人が旅館経営を引き継いだり、土産物店を開業するようになった。
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中尾の湯 - 野沢温泉
中尾の湯
中尾の湯は、野沢温泉に13ある外湯の1つで、温泉街中心から少し離れているが、源泉は麻釜である。寺社を思わせる風情ある湯屋造りの佇まいとなっている。
泉質は、含石膏-食塩・硫黄泉。皮膚病・リュウマチ・婦人病・鉛・水銀中毒に効くとされている。
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十王堂之湯 - 野沢温泉
十王堂之湯
十王堂之湯 (じゅうおうどうのゆ) は、野沢温泉に13ある外湯の1つで、おぼろ月夜の館「斑山文庫」の下、閻魔堂の前に建つ2階建ての浴場。他の共同浴場と雰囲気が異なり、公営住宅のような建物になっている。麻釜と湯ノ宮から引湯している。

泉質は含石膏-食塩・硫黄泉で、効能は大湯とほぼ同じ。
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十王堂の温泉卵 - 野沢温泉
十王堂の温泉卵
木蓋が置かれたベンチサイズの箱の中で温泉玉子をつくることができる。玉子や玉子を入れる網は、土産物店やコンビニで手に入る。

30分ほどで温泉玉子ができあがる。風呂に入る前に仕掛けておき、風呂上がりに取り出すと丁度いいだろう。
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新田の湯 - 野沢温泉
新田の湯
新田の湯は、野沢温泉に13ある外湯の1つで、幕末に開拓されたところで、西宮神社の向かいにある。
泉質は含芒硝-石膏・硫黄泉で、源泉の麻釜と同じく痔核、糖尿病、リウマチなどに効果があるとされている。
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フキヤ - 野沢温泉
フキヤ
有限会社フキヤ商店は、1904年(明治37年)創業の老舗土産物店で、北海道産の小豆を100%使用した自家製のこしあんがたっぷり入った温泉まんぢうを販売している。栗入り温泉まんぢうは、あんの中にきざんだ栗が入り、豊かな風味が売りだ。
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湯澤神社 - 野沢温泉
湯澤神社
湯澤神社は、野沢温泉の産土神・総鎮守として崇敬されている。由緒は不明だが、境内入口には白木の両部鳥居があり、百段あまりの急な石段を上ると、入母屋造の拝殿がある。
隣接する健命寺の本尊は薬師如来で、これは、温泉効能が薬として知られていたからとされる。
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西宮神社 - 野沢温泉
西宮神社
西宮神社は、1936年(昭和11年)に野沢温泉の商工業者の有志が、兵庫の西宮神社から勧進して社殿を建てたもの。野沢温泉村商工業の守護神として信仰され、毎年11月の例祭(えびす講)には多くの参拝客が訪れる。
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遊ロード - 野沢温泉
遊ロード
麻釜の近くにある動く歩道「遊ロード」に乗ると、野沢温泉スキー場のゴンドラ乗り場に到着する。
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野沢温泉
野沢温泉
飯山駅は、飯山鉄道(現・JR飯山線)の駅として1921年(大正10年)10月に開業。北陸新幹線の開業にともない、2014年(平成26年)11月に現在の新駅に移転した。
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飯山駅
飯山駅
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交通アクセス

【バス】
  • JR飯山駅からバスで約25分
野沢温泉 関連

参考サイト

近隣の情報

(この項おわり)
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