鹿屋航空基地史料館(鹿児島県鹿屋市西原3丁目11-2)は1973年(昭和48年)12月に開館した海上自衛隊の航空史料館である。1993年(平成5年)7月にリニューアルした。
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1936年(昭和11年)に海軍鹿屋航空隊が開隊して以来、現代の海上自衛隊に至るまでの資料約5,500点を展示している。鹿屋市には太平洋戦争時に3つの飛行場が存在し、日本で最も多くの特攻隊が出撃した歴史がある。
2階には、零式艦上戦闘機52型が展示されている。1992年(平成4年)に錦江湾と吹上浜の海底から引き揚げられた21型の末期生産型と52丙型の2機を使用し、1機の52甲型として復元した機体である。
52甲型は主翼内の20ミリ機銃をベルト給弾式にして装弾数を125発に増やし、キャノピーに防弾ガラスを、コックピット後方に防弾壁を設けて搭乗員の生存性を向上させた。このため気体重量が増加し、大出力のエンジンが開発できなかったため、運動性の低下を招いた。
全長260メートル、水線幅31メートル、排水量41,300トン。1942年(昭和17年)6月のミッドウェー海戦で沈没した。
1943年(昭和18年)2月22日に東条英機内閣の大蔵省が発行した大東亜戦争割引国庫債券(戦時国債)である。
表裏に拾圓(10円)という金額が明記されているが、この戦時国債は7円で発行され、満期時に10円を受け取れる。当時の10円は、現代の価値だと2~3万円に相当する。
表裏に拾圓(10円)という金額が明記されているが、この戦時国債は7円で発行され、満期時に10円を受け取れる。当時の10円は、現代の価値だと2~3万円に相当する。
50円の戦時国債。1936年(昭和11年)に成立した広田弘毅内閣以後は戦時国債を無制限に発行するようになったが、ほとんど償還されなかった。国債は980億2600万円発行され、1941年度以降は国債残高が国民所得を超過し、1945年度には1480億円となり、日本財政は完全に破綻した。
残った機体は4機のみで飛行できる状態にはなく、スクラップにされる予定だったが、1979年(昭和54年)に1機を船の科学館が引き取り、2004年(平成16年)4月から鹿屋航空基地史料館で展示されている。
海自は「おおわし」という愛称を付け、1957年(昭和32年)には川崎航空機(のちの川崎重工業)でのライセンス生産が決まり、11965年まで48機が生産された。
R3350エンジンは、B-29爆撃機にも搭載された、当時の航空機用レシプロエンジンとしては最大出力を誇った。
R3350エンジンは、B-29爆撃機にも搭載された、当時の航空機用レシプロエンジンとしては最大出力を誇った。
基本設計は P2V-7 を踏襲している。P2V-7のエンジン R3350-32W は、アメリカ本国での生産が終了しており保守部品の入手が困難になると予想されたことや、対潜機器強化のために自重を削減する必要があり、ターボプロップエンジンに変更された。プロペラは4枚羽根から3枚羽根に変更されて、直径が約10センチ大きくなった。
戦術航空士(TACO)の席を追加し、空調装置を設置することで湿度の高い日本近海において電子機器の性能を維持した。また、新型のAN/AQA-5ソナー情報記録装置を搭載した。
鹿児島出身の肥田真幸海軍大尉が隊長を務めた。肥田は部下を特攻に出しながらも部隊の練度を維持し、大戦末期の菊水作戦における天山の夜間雷撃作戦に携わった。
交通アクセス
【バス】
- 鹿児島空港から空港バスで鹿屋バスセンターまで約100分、鹿屋バスセンターからバスで約5分、航空隊前から徒歩で約3分
近隣の情報
- 鹿屋航空基地史料館で特攻隊に思いを馳せる:ぱふぅ家のホームページ
- 鹿屋市鉄道記念館は大隅線の歴史を伝える:ぱふぅ家のホームページ
- ユクサおおすみ海の学校は日本一海に近い小学校跡地:ぱふぅ家のホームページ
- 菅原神社(荒平天神)は海に浮かぶ風光明媚な場所:ぱふぅ家のホームページ
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(この項おわり)