蔵の街並みは江戸時代末期から近代にかけての建物が並ぶ

2025年4月26日 撮影
蔵の街並み
巴波川、塚田歴史伝説館、蔵の街遊覧船
蔵の街は、栃木県栃木市栃木地域(旧・下野国都賀郡栃木町とその周辺)における歴史的景観の呼称。江戸時代末期から近代にかけての建物、特に土蔵造りの建物を多く残す。川越佐原 (さわら) と並んで小江戸と称される。
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蔵の街遊歩道 - 蔵の街並み
蔵の街遊歩道
栃木駅から北北西へ向かい、中洲親水公園の手前から、巴波川 (うずまがわ) に沿って蔵の街遊歩道が整備されている。
このあたりは、巴波川を利用した舟運の拠点として発展してきた。下流は渡良瀬遊水地に入り渡良瀬川に合流し、最終的に利根川へつながる。
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中洲親水公園 - 蔵の街並み
中洲親水公園
江戸時代に入ると、朝廷から日光東照宮に派遣された使者「例幣使 (れいへいし) 」が通行した例幣使街道の宿場町として栄えた。幕末の大火の影響で蔵が増え、1873年(明治6年)6月に宇都宮県と合併し、1884年(明治17年)1月までの10年あまりの間、県庁所在地となった。
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カモ - 蔵の街並み
カモ
戦時中は空襲の被害を免れ、大正期・昭和初期の洋館も残ったが、近代化とともに町並みは消滅の危機に瀕し、巴波川も水質の悪化や水量の減少に直面した。
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鯉 - 蔵の街並み
1978年(昭和53年)に栃木県は「やすらぎの栃木路」をテーマとするキャンペーンを展開し、日光以外の観光資源を活用すべく、「蔵の街遊歩道」を設定した。記念館が整備され。巴波川の水質も改善し鯉を放流し、徐々に観光客が訪れるようになった。
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お菓子のせきね - 蔵の街並み
お菓子のせきね
お菓子のせきねで鯉の餌を買うことができる。
町並みを含む48ヘクタールの区域は「栃木市歴史的町並み景観形成地区」として1995年度都市景観100選のひとつに選出された。
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うずま鯉のぼり - 蔵の街並み
うずま鯉のぼり
巴波川には、毎年3月中旬から5月中旬にかけ、「いいこい」とかけて、1,151匹の「うずま鯉のぼり」が掲げられる。
小ぶりの鯉のぼりだが、さまざまな色の鯉が水面に映る様子に、日本の原風景を見ることができる。
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倭橋 - 蔵の街並み
倭橋
巴波川には、コンクリート造りの重厚な橋が幾つも架かっている。現代でも通用する強度と道幅で造られており、明治初期に県庁が置かれた往時をしのばせる。
写真の倭橋 (やまとばし) は鉄筋コンクリート製の桁橋で、1930年(昭和5年)12月に架けられた。
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塚田歴史伝説館 - 蔵の街並み
塚田歴史伝説館
巴波川沿いの約120メートルに及ぶ黒塀と白壁土蔵は、塚田歴史伝説館――江戸時代後期の弘化年間(1844年~1848年)から木材回漕問屋を営んできた豪商・塚田家の邸宅を活用した資料館だ。
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丸型ポスト - 蔵の街並み
丸型ポスト
古い町並みにお馴染みの丸型ポスト――戦後、物資の入手が軌道に乗るようになった1949年(昭和24年)から新しい鉄製ポストとして実用化されたのが「郵便差出箱1号丸型」、いわゆる「丸型ポスト」である。われわれの世代には懐かしいポストだ。

1970年(昭和45年)に、後継の「郵便差出箱1号(角型)」が登場し、設置・製造が終了したが、2006年(平成18年)現在、日本には192,300本の郵便ポストがあり、そのうち5,162本が丸型ポストである(旧日本郵政公社統計データ)。
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マスヤふとん店 - 蔵の街並み
マスヤふとん店
幸来橋 (こうらいばし) の近くにあるマスヤふとん店――この建物も相当年季が入っている。
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幸来橋と塚田歴史伝説館 - 蔵の街並み
幸来橋と塚田歴史伝説館
幸来橋は、巴波川に架かる栃木県道75号栃木佐野線の橋で、橋長12.7メートル。1925年(大正14年)に、木橋からコンクリート橋に架け替えられた。
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栃木商工会議所創立100周年記念碑 - 蔵の街並み
栃木商工会議所創立100周年記念碑
幸来橋のたもとには、巴波川の水運を描き、1993年(平成5年)6月に建立された栃木商工会議所創立100周年記念碑が建っている。
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巴波の鯉 - 蔵の街並み
巴波の鯉
むかし、この地に日照りが続き巴波川が干上がってしまった。1匹の鯉が死にそうになっているのを、地元の百姓が見つけ助けてやった。その後、大雨が続い川が氾濫し、その百姓の幼い子どもが濁流に飲み込まれてしまったのを、突然現れた鯉の大群が担ぎ上げるように運び助けたという「鯉の恩返し」という民話が伝わる。この話をブロンズ像にしたもの。
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幸来橋 - 蔵の街並み
幸来橋
幸来橋の欄干にも鯉が描かれている。
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巴波川 - 蔵の街並み
巴波川
巴波川は、幸来橋の北に向かって延びているが、この日は、ここで折り返して次の観光地へ向かった。
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塩庚申神社 - 蔵の街並み
塩庚申神社
1740年(元文5年)のうずまの大洪水のとき、猿の形をした石が流れ着いた。塩商人の七左衛門が、この石を祀って塩をそなえて大切にしたところ、悪病も7日で治るなどのありがたいことが次々に起きた。
呆け除け、下の病除けガン除け、元気で寿命を全うできるピンピンコロリの庚申様として、塩庚申神社 (しおこうしんじんじゃ) の御神体として大切に祀られている。
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永山電機株式会社 - 蔵の街並み
永山電機株式会社
永山電機株式会社は、家電の販売と電気設備工事を行う、昔ながらの街の電気屋さん――「ビデオはソニー、Betamax」は半世紀前のキャッチコピーである。
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交通アクセス

【鉄道】
  • JR・東武鉄道「栃木駅」から徒歩約20分
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出発地の最寄駅:

目的地:蔵の街遊覧船
蔵の街 関連

参考サイト

近隣の情報

(この項おわり)
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