
睡眠不足の状態であっても鬱状態になりにくい人がいることが、米デューク大学の研究によって分かった。
約1100人の大学生を対象に、睡眠状態と気分に関するアンケートに答えてもらったうえで、脳スキャンを実施しました。脳スキャンの間、被験者らにはカードゲームをプレイしてもらった。
ゲームの内容は、カードの数字が5よりも大きいか小さいかを当てるというもので、正解率が高くなるほどお金をもらえるようになっている。さらに、正解すると賞賛の言葉を受け取り、間違えるとネガティブなフィードバックを受け取る。
ゲームは1ラウンドあたり1分、計6ラウンド行われたのですが、実際には各ラウンドは80%の確率で正解あるいは不正解になるように操作されていた。

脳スキャンでは、報酬に関わる事象が発生した時に発火する線条体の様子が観察された。
その結果、報酬への反応が強い人は睡眠不足による負の影響を受けにくいことが判明した。つまり、同じ睡眠不足の状態であっても、報酬への反応が強い人は報酬への反応が弱い人に比べて、鬱症状が出にくいというわけだ。

鬱症状の1つに、以前は楽しめたことにも喜びを見いだせなくなる「無快感症」というものがあり、これまでの研究で無快感症と線条体が関係していると報告されていた。今回の研究は、線条体が無快感症にとどまらず、鬱症状全体に関係しているということを示している。
ゲームの内容は、カードの数字が5よりも大きいか小さいかを当てるというもので、正解率が高くなるほどお金をもらえるようになっている。さらに、正解すると賞賛の言葉を受け取り、間違えるとネガティブなフィードバックを受け取る。
ゲームは1ラウンドあたり1分、計6ラウンド行われたのですが、実際には各ラウンドは80%の確率で正解あるいは不正解になるように操作されていた。

脳スキャンでは、報酬に関わる事象が発生した時に発火する線条体の様子が観察された。
その結果、報酬への反応が強い人は睡眠不足による負の影響を受けにくいことが判明した。つまり、同じ睡眠不足の状態であっても、報酬への反応が強い人は報酬への反応が弱い人に比べて、鬱症状が出にくいというわけだ。

鬱症状の1つに、以前は楽しめたことにも喜びを見いだせなくなる「無快感症」というものがあり、これまでの研究で無快感症と線条体が関係していると報告されていた。今回の研究は、線条体が無快感症にとどまらず、鬱症状全体に関係しているということを示している。
参考書籍
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雅子さまと「新型うつ」 | ||
著者 | 香山リカ | ||
出版社 | 朝日新聞出版 | ||
サイズ | 新書 | ||
発売日 | 2009年03月 | ||
価格 | 770円(税込) | ||
ISBN | 9784022732668 | ||
仕事中はうつ、私生活では活動的ー。働き盛りの男女に増えている「新型うつ」。従来型うつの常識が通用しない新たな国民病に、医師も患者も周囲もとまどっている。「皇室」という日本社会の映し鏡を通して、気鋭の精神科医が現代人の「心」の病の深層に迫る。 | |||
![]() |
なぜうつ病の人が増えたのか | ||
著者 | 冨高辰一郎 | ||
出版社 | 幻冬舎ルネッサンス | ||
サイズ | 単行本 | ||
発売日 | 2009年07月 | ||
価格 | 1,650円(税込) | ||
ISBN | 9784779004537 | ||
うつ病になるのはあなたのせいではない。これはつくられた「病い」だったー。薬と休養を勧めるだけのうつ病対策では不十分。現役精神科医が、うつ病診療の問題点と解決策を書き尽くす。 | |||
![]() |
誇大自己症候群 | ||
著者 | 岡田尊司 | ||
出版社 | 筑摩書房 | ||
サイズ | 新書 | ||
発売日 | 2005年09月 | ||
価格 | 814円(税込) | ||
ISBN | 9784480062635 | ||
「普通の子」が、些細なことから突発的に凶悪な事件を起こす。彼らはなぜ、世間を震撼させる犯罪者になったのか?従来の精神医学ではとらえきれない病理を、「誇大自己症候群」という切り口から探る。そこに共通するのは、幼児的な万能感やヒーロー願望、現実感に乏しいファンタジー傾向、他者への共感性の欠如や自己正当化などである。そしてそれらは、とりもなおさず、現代の大人たち、ひいては社会全体に見られる心的傾向なのだ。本書では、この病理を徹底分析、自己の呪縛が肥大化した現代を検証しつつ、その超克を見据えた画期的論考。 | |||
参考サイト
- Reward-Related Ventral Striatum Activity Buffers Against the Experience of Depressive Symptoms Associated with Sleep Disturbances:Journal of Neuroscience, 2017年9月18日
- メンタルヘルス 2012年版:ぱふぅ家のホームページ
- メンタルヘルス 2010年版:ぱふぅ家のホームページ
(この項おわり)