睡眠が6時間未満だと2型糖尿病のリスクが上昇
2024年(令和6年)3月、1日の睡眠が6時間を切ると2型糖尿病のリスクが高くなることが、アメリカ医師会の医学誌・JAMA Network Openに発表された。
研究チームは、成人247,867人の健康を10年以上にわたって追跡した調査のデータを分析した。睡眠時間が5~6時間の人は、7~8時間の人と比べて2型糖尿病の発症リスクが16%高く、3~4時間ともなると41%もリスクが上昇していました。
睡眠時間の短さが2型糖尿病のリスクを高くする正確なメカニズムは明らかになっていないが、次の仮説が提唱されている。
睡眠時間の短さが2型糖尿病のリスクを高くする正確なメカニズムは明らかになっていないが、次の仮説が提唱されている。
- 睡眠不足が血糖値を調節する働きを持つホルモンであるインスリンの働きを阻害している。
- 体内時計が乱れ、体内で糖の代謝を調節しているさまざまなホルモンの分泌が妨げられる。
Habitual Short Sleep Duration, Diet, and Development of Type 2 Diabetes in Adults JAMA Network, 2024年3月5日
JAMA Network, 2024年9月3日
ベッドの中でスマホを見ることが睡眠を乱す原因か?
一般に、就寝前にスマートフォンやタブレットなどのデジタルデバイスを使うと、眠りにつくのが遅くなったり睡眠の質が下がるといわれる。そこでニュージーランドの研究チームは、就寝前のスクリーンタイムが子どもの睡眠時間や質に影響を及ぼすのかどうかを調査しました。
研究チームは、ニュージーランド南島のダニーデンに住む11~14歳の子ども79人を対象に、就寝前のスクリーンタイムを測定する調査を行いました。調査の結果、1人を除いたすべての子どもが就0寝前にスマートフォンなどの画面を見ていましたが、就寝前2時間のスクリーンタイムは、その日の総睡眠時間や質にほとんど影響を与えていませんでした。
一方、半数以上の子どもはベッドの中でスマートフォンやタブレットを使用し、3分の1の子どもは一度寝ようとして失敗した後にデバイスを使用していました。そして、ベッドの中でのスクリーンタイムは入眠時間の遅れや全体的な睡眠時間の短縮に関連していました。
今回の研究結果は、睡眠前にスマートフォンやタブレットを使用することで睡眠が乱れるのはブルーライトなどが原因なのではなく、単純に眠り始める時間が遅くなることが原因である可能性を示唆しています。
一方、半数以上の子どもはベッドの中でスマートフォンやタブレットを使用し、3分の1の子どもは一度寝ようとして失敗した後にデバイスを使用していました。そして、ベッドの中でのスクリーンタイムは入眠時間の遅れや全体的な睡眠時間の短縮に関連していました。
今回の研究結果は、睡眠前にスマートフォンやタブレットを使用することで睡眠が乱れるのはブルーライトなどが原因なのではなく、単純に眠り始める時間が遅くなることが原因である可能性を示唆しています。
参考サイト
- 睡眠と健康:ぱふぅ家のホームページ
- 睡眠と健康 2010年版:ぱふぅ家のホームページ
- 睡眠と健康 2013年版:ぱふぅ家のホームページ
- 睡眠と健康 2014年版:ぱふぅ家のホームページ
- 睡眠と健康 2015年版:ぱふぅ家のホームページ
- 睡眠と健康 2017年版:ぱふぅ家のホームページ
- 睡眠と健康 2018年版:ぱふぅ家のホームページ
- 睡眠と健康 2019年版:ぱふぅ家のホームページ
- 睡眠と健康 2020年版:ぱふぅ家のホームページ
- 睡眠と健康 2021年(令和3年)版:ぱふぅ家のホームページ
- 睡眠と健康 2022年(令和4年)版:ぱふぅ家のホームページ
- 日本睡眠学会
- 日本睡眠教育機構 JSES
- 日中の眠気の評価法:健康・体力づくり財団
- 睡眠・覚醒障害研究部:国立精神・神経医療研究センター
- 睡眠医療プラットフォーム
(この項おわり)