![]() |
日本辺境論 | ||
著者 | 内田 樹 | ||
出版社 | 新潮社 | ||
サイズ | 新書 |
![]() ![]() |
|
発売日 | 2009年11月16日頃 | ||
価格 | 924円(税込) | ||
ISBN | 9784106103360 |
日本文化というのはどこかに原点や祖型があるわけではなく、「日本文化とは何か」というエンドレスの問いのかたちでしか存在しません。(22ページ)
概要

われわれ辺境人は、中国由来の漢字を“日本語”として取り込んだように、「外部から到来するものに対して本態的に開放性」(160ページ)はある。しかし反面、外国が当然のものとして持っていた国家や国旗を持っていなかったし、いまでも元首は存在しない(ということになっている)。
これを「ムラ社会」と呼び変えてもいいかもしれない。
ともかく、国際ルールでは当たり前になっていることが、“永久に”当たり前にすることができない国なのである。

外国の事物を受け入れやすいという長所は活かすとして、自国について何も考えないという短所は、そろそろどうにかしなければならない。

本書は末尾で「マンガ脳」と日本人の関係について触れている。これは面白そうな話題なので、今後、ぜひ論陣を展開してもらいたいところである。
これを「ムラ社会」と呼び変えてもいいかもしれない。
ともかく、国際ルールでは当たり前になっていることが、“永久に”当たり前にすることができない国なのである。

外国の事物を受け入れやすいという長所は活かすとして、自国について何も考えないという短所は、そろそろどうにかしなければならない。

本書は末尾で「マンガ脳」と日本人の関係について触れている。これは面白そうな話題なので、今後、ぜひ論陣を展開してもらいたいところである。
(2010年5月9日 読了)
参考サイト
- 日本辺境論:新潮社
- 内田樹の研究室
- 『ホンモノの日本語を話していますか』(金田一春彦,2001年04月)
- 『日はまた昇る』(ビル・エモット/吉田利子,2006年02月)
- 『ヘボン博士の愛した日本』(杉田幸子,2006年03月)
- 『なぜ日本人は劣化したか』(香山リカ,2007年04月)
- 『斎藤佑樹くんと日本人』(中野 翠,2007年04月)
- 『適当な日本語』(金田一秀穂,2008年08月)
- 『日本人の誇り』(藤原 正彦,2011年04月)
- 『日本の国境問題』(孫崎享,2011年05月)
(この項おわり)