和倉温泉とパーシヴァル・ローウェル

2018年8月12日 撮影
総湯 - 和倉温泉
総湯 2018年8月12日 撮影
和倉温泉は、日本でも珍しい海の温泉が湧き出る。1624年(元和10年)、加賀藩3代の前田利常 (まえだ つねとし) が温泉を整備した。
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足湯 - 和倉温泉
足湯 2018年8月12日 撮影
そのときに建てられた茅舎からはじまったのが総湯(石川県七尾市和倉町ワ6−2)である。
1899年(明治32年)、初代の総湯が建設された。現在の建物は、2011年(平成23年)4月に建設された7代目だ。
外には無料の足湯がある。
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わくたま - 和倉温泉
わくたま 2018年8月12日 撮影
PRキャラクターの「わくたまくん」は、1200年(正治2年)前に温泉を発見したとされるシラサギが産んだ卵という設定。3つ子の温泉たまごが入っていて、いつも一緒に遊んでいる。
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(1280×1920 ピクセル, 1027 Kbyte)
わくたま - 和倉温泉
わくたま 2023年6月3日 撮影
飲める温泉として、慢性消化器病、慢性便秘、吸入療法(うがい等)、慢性気管支炎、咽喉炎に適用があるとされている。ただし、塩分濃度が高く、腎臓病、高血圧症、その他一般にむくみのあるものは飲んではいけない。
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湯元の広場 - 和倉温泉
湯元の広場 2023年6月3日 撮影
湯元の広場には、和倉温泉の開湯伝説にちなんだシラサギのブロンズ像が置かれ、源泉が湧き出ている。近隣のお店で生卵を買ったら、カゴに入れて源泉の湧き出ているところに浸す。待つこと約12~15分、温泉の塩分が染みこみ、ほどよい塩味の温泉たまごを作ることができる。
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弁天崎源泉公園 - 和倉温泉
弁天崎源泉公園 2018年8月12日 撮影
総湯は原泉からお湯を引いているが、その周囲に、七尾湾を望む小さな公園「弁天崎源泉公園」がある。

体を末端から温める「手湯」は、タイツやストッキングで足湯に入りづらい女性客に人気。また、温泉の熱で床暖効果を発揮している「あったかベンチ」も、冷え性の女性に評判だ。
女性に優しい温泉スポットとして注目されている。

和倉温泉は、1880年(明治13年)、ドイツで開催された「万国鉱泉博覧会」で三等賞を受賞した。
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弁天崎源泉公園 - 和倉温泉
弁天崎源泉公園 2018年8月12日 撮影
弁天崎源泉公園には、高浜虚子や佐々木信綱などの、多くの歌碑が建っている。夜はライトアップされ、温泉客の散策の場となる。
和倉温泉は、1880年(明治13年)、ドイツで開催された「万国鉱泉博覧会」で三等賞を受賞した。
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弁天崎源泉公園 - 和倉温泉
弁天崎源泉公園 2018年8月12日 撮影
涌湧開発七士賛美の碑の脇には、和倉の里歌が刻まれている。
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(1920×1280 ピクセル, 1372 Kbyte)
弁天崎源泉公園 - 和倉温泉
弁天崎源泉公園 2023年6月3日 撮影
涌湧浦涌湧浦と 家なら七つ
嶋に湯が出にゃ 誰行こや
弁天崎源泉公園 - 和倉温泉の大きな写真大きな写真
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和倉弁天社 - 和倉温泉
和倉弁天社 2023年6月3日 撮影
弁天崎源泉公園にある和倉弁天社。
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七海屋兵右エ門の頌徳碑 - 和倉温泉
七海屋兵右エ門の頌徳碑 2018年8月12日 撮影
和倉・和倉と言うが、7軒しか家が無い貧しい村、お湯が出なかったら誰も行くものか――海の中から温泉が発見されたことから、湧く浦と呼ばれ、明治時代に入ると本格的な温泉開発が始まる。

穴水町の回船問屋「七海屋兵右エ門」は、埠頭建設に多大の寄進を行ったことから頌徳碑が建てられた。海中温泉という立地から、船で来る温泉客も多かったのであろう。
七海屋兵右エ門の頌徳碑 - 和倉温泉の大きな写真大きな写真
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港 - 和倉温泉
港 2018年8月12日 撮影
弁天崎源泉公園の目の前には和倉港が広がる。干満差が小さく、いつも満々と海水をたたえている。
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(1920×1280 ピクセル, 709 Kbyte)
水琴窟 - 和倉温泉
水琴窟 2018年8月12日 撮影
水琴窟 (すいきんくつ) は江戸時代に登場した庭園施設のひとつで、底に小さな穴を開けた (かめ) を伏せて埋め、手水の余水が甕の天井からしずくとなって落ち、それが甕の中で反響し、独特の音を発生させる仕組みである。
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(1920×1280 ピクセル, 1574 Kbyte)
和倉温泉駅
和倉温泉駅 2018年8月11日 撮影
温泉街は、最寄駅のJR和倉温泉駅から少し離れており、路線バスで7分ほど。温泉宿からは送迎バスが出ている。
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(1920×1238 ピクセル, 760 Kbyte)
わくたま - 和倉温泉駅
わくたま 2018年8月11日 撮影
駅にもわくたまくんがいた。
わくたま - 和倉温泉駅の大きな写真大きな写真
(1249×1920 ピクセル, 724 Kbyte)
パーシヴァル・ローウェル - 和倉温泉駅
パーシヴァル・ローウェル 2018年8月11日 撮影
駅の待合室に、火星観測のために私設天文台を建設したアメリカのパーシヴァル・ローウェルの写真が飾ってあった。

ローウェルは、1881年(明治14年)から1982年にかけ、大森貝塚を発見したモースが行った日本についての連続講演を聴講した。そして、1889年(明治22年)から1893年にかけ、日本を訪れた。
ローウェルは、日本での体験を『極東の魂』として出版。日本人は物事すべてを逆様に見る倒立した世界に住んでいると書いている。たとえば、言葉の順序を逆にしてしゃべる、筆を右から左に動かす、本を最後のページから読む、濡れた傘を柄の方を下にして立てかける、等々。
パーシヴァル・ローウェル - 和倉温泉駅の大きな写真大きな写真
(1597×1920 ピクセル, 1297 Kbyte)
パーシヴァル・ローウェル - 和倉温泉
パーシヴァル・ローウェル 2018年8月12日 撮影
また、『NOTO - 能登・人に知られぬ日本の辺境』を著した。
弁天崎源泉公園には、ローウェルが来訪した1889年(明治22年)の和倉温泉を描いた石碑がある。
パーシヴァル・ローウェル - 和倉温泉の大きな写真大きな写真
(1920×1280 ピクセル, 1195 Kbyte)
加賀屋 - 和倉温泉
加賀屋 2018年8月12日 撮影
有名な加賀屋(石川県七尾市和倉町ヨ部80番地)は、約1,450人の収容人員を持つ全国最大級の旅館で、旅行新聞新社が主催する「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」の総合部門1位を36年連続で受賞。料理にもよるが、家族で4万円台から宿泊でき、極端に高いというわけではない。
加賀屋 - 和倉温泉の大きな写真大きな写真
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白木屋 - 和倉温泉
白木屋 2018年8月12日 撮影
和倉温泉は加賀屋に牽引される形で高級志向を打ち出しており、白木屋も、どことなく品がある。
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(1920×1315 ピクセル, 811 Kbyte)

交通アクセス

【鉄道】
  • 「和倉温泉駅」からバスで7分、「和倉温泉」下車
【自動車】
  • 能越自動車道「和倉IC」から石川県道47号七尾能登島公園線経由で5分
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出発地の最寄駅:

目的地:和倉温泉
和倉温泉 関連

近隣の情報

参考サイト

(この項おわり)
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