
正面入口

2006年7月23日撮影 最深部
12年前に訪れた際は、観光ディレクターに同行してもらい、未公開洞窟探検で潜水装備無しで行ける最深部に分け入った。

正面入口

身代観音
正面入口のすぐ右手に身代観音がある。
1354年(正平8年)夏、干魃が襲った。寿円禅師は飲み水を確保するため、秋芳洞に籠もって雨乞いの祈祷をはじめた。がて豪雨が降りだし、人々が歓喜の声をあげる中、寿円禅師は仏の加護に感謝して川に身を投じた。人々は、身代観音として寿円禅師を祀ったという。
1354年(正平8年)夏、干魃が襲った。寿円禅師は飲み水を確保するため、秋芳洞に籠もって雨乞いの祈祷をはじめた。がて豪雨が降りだし、人々が歓喜の声をあげる中、寿円禅師は仏の加護に感謝して川に身を投じた。人々は、身代観音として寿円禅師を祀ったという。

青天井
正面入口から入ってすぐに、青天井がある。水面が天井に反射して青く光ることから、この名が付いた。写真の手前の天井部分が青くなっているのがご覧いただけるだろうか。

青天井は高さ30メートル、幅50メートルある。

青天井は高さ30メートル、幅50メートルある。

百枚皿
青天井を抜けると、階段状に石が連なる百枚皿があらわれる。実際に数えたところ、なんと500段もあったという。

百枚皿
中腹から流れ出る石灰水が、波紋状に固まって百枚皿になった。

洞内富士
百枚皿を過ぎ先へ進むと、まるで富士山のような形をした鐘乳石がそびえる。天井から滴り落ちる水に含まれる炭酸カルシウムが、長い年月をかけて固まってできたもので、洞内富士と呼ばれる。

傘づくし
さらに進んでいくと、鍾乳石の大群が氷柱のように垂れ下がっている。傘屋のように、天井から大量の傘が吊るされているように見えることから、傘づくしと名付けられた。

黄金柱
傘づくしの先には、高さ15メートルもある巨大な鍾乳石があらわれる。秋芳洞のシンボルとなっている黄金柱である。昔は釣柱、金柱とも呼ばれていた。

鍾乳洞の鉱物質や炭酸カルシウムが溶けて、水と一緒に天井面から床面に落下する際、再び凝集し、鍾乳石を生成する。一方、床面に堆積してタケノコ状になったものが石筍である。鍾乳石と石筍は長い時間をかけて成長を続け、結合して黄金柱のような石柱を形成する。

鍾乳洞の鉱物質や炭酸カルシウムが溶けて、水と一緒に天井面から床面に落下する際、再び凝集し、鍾乳石を生成する。一方、床面に堆積してタケノコ状になったものが石筍である。鍾乳石と石筍は長い時間をかけて成長を続け、結合して黄金柱のような石柱を形成する。

大黒柱
秋芳洞では10年に1ミリ程度成長するとされているから、15万年かかってこの大きさに成長したということになる。

鍾乳石と石筍がつながり、天井を支えているかのように見えることから、大黒柱と呼ばれている。

鍾乳石と石筍がつながり、天井を支えているかのように見えることから、大黒柱と呼ばれている。

千畳敷
千畳敷は、秋芳洞の本洞から黒谷支洞が分岐するあたりに広がる直径200メートル、幅120メートルの巨大空間で、1万年以上前に起こった大落盤で誕生したといわれる。

笣柿
笣柿は石筍の一種で、藁で作った「すぼ」の中に柿を入れて、渋柿を完熟させて食べる、この地方独特の干し柿に似ていることから、この名が付いた。

秋芳洞
秋芳洞の長さは伸びており、2017年(平成29年)7月には10.30kmとなり、国内3位となった。

秋芳洞
鍾乳洞自体が大きくなっているわけではなく、水準器にレーザー距離計を使う方法により立体的な測量が可能になり、長くなっている。公開されているのは、全長の1割でしかない。

秋芳洞
正面入口以外に、黒谷口、秋吉台展望台から約300メートルのエレベーター口からも入洞できる。

稲川
秋芳洞から流れ出た地下水は稲川となり、厚東川へと注いでいる。

太平洋戦争後、秋吉台は米軍に接収され、爆撃演習場に使われる計画だった。しかし、地元の有志が保存に立ち上がり、演習場計画は白紙撤回となった。その後も地元有志が定期的に山焼きを行い、景観を維持している。

厚東川を挟んで東側は保存地域だが、西側は石灰岩の採石場となっており、1955年(昭和30年)に宇部興産伊佐セメント工場を操業開始するなどして、セメントの材料として高度経済成長期の日本を支えた。

太平洋戦争後、秋吉台は米軍に接収され、爆撃演習場に使われる計画だった。しかし、地元の有志が保存に立ち上がり、演習場計画は白紙撤回となった。その後も地元有志が定期的に山焼きを行い、景観を維持している。

厚東川を挟んで東側は保存地域だが、西側は石灰岩の採石場となっており、1955年(昭和30年)に宇部興産伊佐セメント工場を操業開始するなどして、セメントの材料として高度経済成長期の日本を支えた。
近隣の情報
- 秋吉台は日本最大のカルスト台地:ぱふぅ家のホームページ
- 秋芳洞は皇太子時代の昭和天皇の命名:ぱふぅ家のホームページ
- 秋吉台展望台から若竹山へ:ぱふぅ家のホームページ
- 秋芳洞は日本最大の鍾乳洞:ぱふぅ家のホームページ
- 秋吉台科学博物館と小沢儀明博士:ぱふぅ家のホームページ
- 秋吉台観光まつり:ぱふぅ家のホームページ
- 景清洞でスカイフィッシュを撮影!?:ぱふぅ家のホームページ
- 宇部興産伊佐セメント工場の巨大ダンプやトレーラー:ぱふぅ家のホームページ
- 新山口駅(旧・小郡駅)は山陰と瀬戸を結ぶ交通の要衝:ぱふぅ家のホームページ
- 松陰神社と松下村塾:ぱふぅ家のホームページ
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- 暗闇の世界を写真で新山口駅などで洞窟写真展(2019年3月18日)
- 和ろうそく、幽玄のアート(2018年2月25日)
- 春本番までもう少し 秋吉台で伝統の「山焼き」(2015年2月18日)
参考サイト
- 秋芳洞
- 白の奇跡・秋吉台〜秋吉台のヒミツは“穴”にあり?〜:ブラタモリ,NHK
- 山口の旅①〜秋芳洞 秋吉台〜:なんちゃって伊予娘
- そして秋吉台・秋芳洞へ!?:団塊のつぶやき
- 昭和天皇が秋芳洞をアキヨシドウと呼んだ:石見銀蔵
- 秋芳洞:OKCHANのブログ
(この項おわり)
じっくり見て回るには1~2時間を要する。洞内は17℃前後なので、夏でも長袖を着た方がいいだろう。足下は濡れており、滑りにくい靴を履いていこう。洞内にトイレはない。